FLYING POSTMAN PRESS

竹内夢、『ゴースト』へ懸ける思い

音楽の持つ力が役を表現してくれる

──竹内さんご自身がミュージカルを鑑賞する時に何か決めているルールはありますか?

竹内 知らない作品であれば、あらすじだけ見て行きます。あらすじにはネタバレがないから!(笑) でも『アニー』とか『レ・ミゼラブル』のような、すでに知っている作品であれば、楽しみな気持ちを高めるために、前日に映画を観てから行きます。例えば『ハリー・ポッターと呪いの子』を観に行った時は、その週はハリー・ポッターウィークにして、毎日作品について調べたりして、場面の考察をするのが楽しかったです。

──ミュージカルの面白さはどんなところにあると思いますか?

竹内 やっぱりいちばん大きなポイントは音楽が台詞になっていることだと思います。ショーアップのシーンであれば音楽が弾けてより楽しくなりますし、曲の力が役を表現してくれて、楽しいと悲しいの振り幅が何倍にも膨れ上がるのがミュージカルの魅力かなと思います。『ゴースト』で言うと、サムが亡くなって数日経った時に、モリーがサムに手紙を書くところで歌う『With you』という曲があるんです。最初はとつとつと鳴るピアノの音から始まって、手紙を書き進めるうちにだんだんと悲しさが増して、音楽に合わせて感情がたかぶっていくんです。もりくみさんが「今までモリーをやった人はみんな、最初舞台セットで泣き過ぎて歌えなくなるんだよ」と言っておられたのですが、私も音楽に取り憑かれたように、泣き過ぎて歌えなくなってしまって。

──そうなんですね。

竹内 その次の日だったかな、さっき話したみんながグミをどっさり持ってきてくれたのは。大切な人の死に向き合う役はモリーだけなので、私たちが明るくなれるようにみなさんとてもよくしてくださっています。まどかちゃんと毎日一緒に帰りながらずっと冗談を言って笑っていて、気持ちの面ではまどかちゃんにもカンパニーにも本当に助けられています。