FLYING POSTMAN PRESS

深川麻衣出演『逃げろお嬢さん』

映画はチームワークで作るもの

──FLYING POSTMAN PRESSのコンセプトは<GOOD CULTURE, GOOD LIFE>です。ご自身の人生を豊かにしてくれたと思う作品を教えてください。

深川 安野モヨコさんの『ジェリービーンズ』という漫画が大好きです。この漫画に出会ったのは、東京に行きたいという憧れを抱き始めた頃。主人公は田舎に住んでいる女の子で、もともとはモデルになりたいと思っていた子です。それが、服を作るほうの面白さに目覚めて、いつしか、東京でファッションデザイナーになることが夢になっていく。そんな主人公に自分自身を重ねて読んでいたところがあります。当時の私の気持ちとリンクして、すごくいい刺激をもらいました。大人になった今でも本当に大好きな作品です。

──その後、実際に深川さんも夢を叶え、今では俳優として日々ものづくりに携わっていらっしゃいます。とりわけ近年は役柄の幅が広くなり、かつ良質な作品を積み重ねていらっしゃる印象があります。

深川 ありがとうございます。そう思っていただけてうれしいです。

──出演作を選ぶ際は、どんなことが決め手となるのでしょうか。

深川 ご縁とタイミングなので、オファーしていただいた役柄に自分なりの最大限で向き合いたいと思っています。昔から変わらないのは、“自分が面白いと思える作品”に出演させていただきたいという思いです。撮影して終わりじゃなく、こうして出演作を宣伝させていただく時に、胸を張って「観てください」と言える作品。そんなふうに責任を持てる作品に出演させていただきたいと思っています。どんな方々と一緒に作るのか、というのも大きいです。「ぜひこの方とお芝居してみたい」ということがモチベーションになることもありますし、監督から心のこもったお手紙をいただいて、「ぜひこの監督と一緒に作りたい」という思いになることもあります。“人とお仕事をする”という意識は、私がこの仕事をする上で土台にしていることです。日頃かかわらせていただいている映画やドラマ、舞台はひとりで作るものではなく、チームワークで作るものだと思っています。自分以外の多くの人たちとコミュニケーションを取りながら作っていく中で、ひとりの時には想像もしていなかったことが生まれたりする。そういうことこそが、ものづくりの豊かさだと私は思っています。

──『逃げろお嬢さん』の現場においても、ひとりでは想像し得なかったことが生まれた、という瞬間はあったのでしょうか。

深川 ありました。ほとんどのシーンが井口さんとのふたり芝居だったので、今回の現場では井口さんからいただくものが本当に多かったです。特に物語の後半、お互いの内面を深く掘っていく中で、井口さんが康太として舞子にかけてくれる熱い言葉に想像以上にグッときたり。あと、長野という場所で撮影できたのも大きかったです。木々に囲まれているだけで心身共にほぐれていく感覚があって。あの大自然の中だからこそ、深呼吸ができた。そういうことも、ひとりで脚本を読んでいる時には想像し得なかったことでした。

──公開を迎えた今のお気持ちを聞かせてください。

深川 いつも公開日はドキドキします。胸を張って「観てください」と言える作品になりました。特に何か“推し”がある方、大切なものがひとつでもある方に観てほしいです。ここから映画がどんどん広がっていって、たくさんの方々にお届けできたらと思っています。


深川麻衣(ふかがわ まい)

1991年生まれ、静岡県出身。近年の主な出演作に映画『ぶぶ漬けどうどす』、『架空の犬と嘘をつく猫』(いずれも2025)、ドラマ『Tokyo middle 30』(2026)など。11月13日(金)より映画『すべて真夜中の恋人たち』、2027年2月19日(金)より『17歳のプルーフ』の公開を控える

『逃げろお嬢さん』

https://nigeroojosan.com

2026年/日本/108分

原作 吉田修一「逃げろお嬢さん」(『逃亡小説集』所収・角川文庫/KADOKAWA刊)
監督・脚本 伊藤ちひろ
出演 井口 理(King Gnu) 深川麻衣 浅香航大 河井青葉 田中偉登 ほか
配給 NAKACHIKA

※全国公開中

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