Vol.18ミュージシャン・Neibiss × ミュージシャン・Rachel(chelmico)
「初期の曲は恥ずかしいけど、斬新なアイデアもたくさん。常にフレッシュでいたい」(ratiff)
今回、対談したい相手としてRachelさんを挙げられた理由とは?
ratiff「少し前、大阪BIG CATであったchelmicoのライブを拝見したんです。終演後にRachelさんから、僕らの音楽を聴いてるということを言っていただき感激し、今回お声がけさせていただきました」
Rachel「最初、夫から“この子たちいいんだよね”ってNeibissのことを教えてもらい、そこから私も聴くようになったんです。ライブに来てくれるかもしれないとスタッフから聞いていたので、うれしかったです」
Neibissの魅力をどう感じていますか?
Rachel「初めて聴いた時の印象は、ふたりとも珍しい声だなって。いろんなラッパーがいる中で、意外とこのタイプの声って聴いたことない新鮮さがありました。あと、歌詞。全体的な温度感は低いのに熱いことを言ってたり、自然体なのにしれっと良いことを言うバランス感。その良さは、新譜『Space Cowboy』にも出てますよね。リラックス感のあるポップさ、そしてとっぽいことも言う熱さも強みだと思います」
ratiff「めちゃくちゃうれしいです。 chelmicoは、<真冬のWOW>(2016)のライブ映像で知りました。その後、インタビューなどを読んだ時にふたりともリップ(RIP SLYME)が好きと言ってて。僕もリップからHIP HOPに入ったし、2MCという共通点もある。chelmico自身が楽しそうなライブも最高だし、僕らも恥ずかしがらず、感情全開でいこうと思いました」
hyunis1000「楽しそうにやってるライブも、chelmicoの音楽にもすごく元気をもらえます。個々のバランスも最高ですし、音楽のジャンルも幅広い。僕的にはchelmicoってジャンルだと思ってて、憧れますね」
Rachel「すっごくうれしいけど、なんか恥ずかしいっすね、これ(笑)」
みなさんが音楽、HIP HOPを始めたきっかけとは?
Rachel「高校生の時、mixiに自分が思ってることを書いてて。それを読んだクラスメートのHIP HOP好きな男子が、“お前ラッパーになったほうがいいよ”って言ってくれて。“え? 私ラッパーに向いてるの!?”って(笑)。当時、軽音部だったのでその発想はなく、その時からラッパーを意識をするようになりました。ちなみにその男の子のことが好きでした(笑)」
ratiff「親がリップ好きで、その流れで僕も聴いてて。中学時代にリップのルーツや90'sのHIP HOPを聴くようになり、レコードに興味を持つようになったんです。高校生の時にDJ、スクラッチをやりたくて、親に借金してターンテーブルを買ってもらったことが最初。高3あたりで相方に出会い、ラップも始めました」
hyunis1000「僕は何度頼んでも母親がウォークマンを買ってくれなくて。その後、どこかからウォークマンを拾ってきて(笑)、そこにたまたま入ってたのがキングギドラの『未確認飛行物体接近中』。それがHIP HOPとも知らず、ものすごい衝撃を受けて。それが小学生の頃。中学生になり、おじいちゃんにiPod touchを買ってもらい、そこから一気にいろんな音楽を聴きました。高校生RAP選手権などもあり、さらに興味を持ったんです」