FLYING POSTMAN PRESS

クリエイターを繋ぐ対談連載CREATOR × CREATOR

異なるフィールドで活躍する若手クリエイターふたりがモノ作りの楽しさや面白さ、大事にしていることなどを語り合う本連載。第14回のゲストは、ポップでキャッチーな作風が目を引く話題のイラストレーター・Shiho So×透明感のある瑞々しい青が印象的な21世紀生まれの写真家・葵。

Vol.14イラストレーター・Shiho So × 写真家・葵

  • Shiho So
  • 葵

「個性は自分の好きなものの先にある。“私はこれが好き!”というマインドが大切」(葵)

Shiho「葵さんの写真は、爽快な気持ちになる色合い、空気感、透明感が魅力だと思います。写真を撮る時、構図の悩みなどはありますか?」

「撮影中に悩むことはないですが、写真を見返した時に似たような構図ばかりになってることがあります。成長を感じられなくて悩む時は、海外のカメラマンの写真を見てインプット。日本人より発想が豊かな人が多く、映ってる景色もシチュエーションも違うので刺激を受けるんです。Shihoさんのイラストは、淡いパステルカラーに惹きつけられるし、世界観も素敵です。色を配置する時は感覚ですか?」

Shiho「直感で描くことが多いですね。実は色を合わせるのが苦手なので、たまにごちゃごちゃになることも(笑)。参考本などを見る時もありますが、基本的には自然と今の配色に辿り着いてます」

創作において大切にしていることとは?

Shiho「書いてるキャラクターへの愛情、世界観を大切にすること。技術面的には、柔らかいイメージの雰囲気を出すために、線画をあえて黒ではなく青や紫など少しだけ違和感が出る色味を使ってます。とはいえ、淡い色を使い過ぎると全体にぼやけて印象が弱くなるのでそのあたりは意識しています」

「カメラマンもモデルもたくさんいる中で、私たちだからこそ生み出せる部分を大事にしています。お互いに“自分である必要性”みたいなものを見出したい。あと、独りよがりの写真には絶対にならないように、というのはすごく意識してますね」

イラストレーターや写真家になりたい方へのアドバイスがあれば。

Shiho「継続しかないのかなと思います。最初は誰かの真似をしていても、その後個性が出てくることが大切。“誰も真似できない、こんなテイストは君にしか描けないよ”って。難しいことですけどね(笑)」

「Shihoさんと同じく、継続は大切だと思います。そして、“自分の好き”を追求することも。私の写真について、青い世界観、青春っぽさを褒めていただくことも多いのですが、それは自分が好きなものであり、突き詰めた結果。個性は自分の好きなものの先にあるのかなって思っています。例えそれがどんなものでも、“私はこれが好き!”というマインドが大切だと思います」