FLYING POSTMAN PRESS

クリエイターを繋ぐ対談連載CREATOR × CREATOR

異なるフィールドで活躍する若手クリエイターふたりがモノ作りの楽しさや面白さ、大事にしていることなどを語り合う本連載。第10回のゲストは、「歌い踊るセーラー服、青春日本代表」と称し、今年1月に世界デビューを果たした新しい学校のリーダーズ・SUZUKA×昨年リリースしたメジャーデビューシングル『うっせぇわ』が社会現象にもなったAdo。

Vol.10ダンス&ボーカルパフォーマンス集団・SUZUKA(新しい学校のリーダーズ) × 歌い手・Ado

  • SUZUKA
  • Ado

「モノ作りも人間関係も、遊び心は絶対ベースに置いておきたい」(SUZUKA)

今の仕事を始めたきっかけを教えてください。

SUZUKA「小さい頃から人前でパフォーマンスをしていて、いろんな巡り合わせがあり、2014年に今の4人が出会ってしまい始まりました」

Ado「私はもともとボカロの楽曲がすごく好きで。小学校低学年から聴き始め、本格的に歌い始めたのは高学年の頃。その時期に、顔を出さずに活動をする“歌い手”さんを知ったんです。“顔を出さずとも、こんなに人を楽しませることができるんだ!”って。当時、ものすごく自分にコンプレックスを抱えていて、このままじゃ嫌だ、なんとか変わりたいって思っていて。“もしかして歌い手なら私にもできるかもしれない”って、中学2年生の時に『歌ってみた』に初投稿したんです」

おふたりは初対面ですが、SNSではフォローし合ってるようですね。

SUZUKA「私がフォローしたら、返ってきまして、すっごくうれしかったですね。Adoさんを知ったのは、『バズリズム』。言葉選びや声から醸し出す雰囲気にすごく惹きつけられました。同じ頃、お姉ちゃんが車で『踊』を爆音で流して、“なぬ!これはもしかしてAdoちゃま!?”って。驚いて激しく『踊』らせてもらいました。ははは」

Ado「(爆笑)。いや、すごいうれしいです。私がSUZUKAさん&新しい学校のリーダーズさんを知ったのはTikTok。高2の冬ぐらいに『楽園にて、わたし地獄』のリハ動画を観た時に、“なんだこのグループは!?”って。ものすごいインパクトで、これまで見たことないダンスと世界観に圧倒されました。その少し後ぐらいに崎山蒼志さんがライブをするという告知を見つけ、実は観に行ったんですよ」

SUZUKA「ワオワオワオ!!!!!高円寺でのライブですよね!?うれし過ぎる♡」

相思相愛ですね(笑)。では、お互いに聞いてみたいことはありますか?

SUZUKA「これまでで一番心が進化、変化したタイミングはいつですか?」

Ado「歌を始めてみようと、思い立ったことは大きいですね。絵を描くことも好きだったんですが、もっとうまい子はたくさんいる。勉強も得意じゃなかったし、本当に取り柄がないって思ってて。そんな自分も嫌で変化を求めていたし、歌い手という未知の世界に足を踏み入れたかった。そこには夢があったので。“もしも有名になれたら、自分のことを好きになれるかな”って。じゃあ私からの質問。シンプルに、普段どんな音楽を聴いてますか?」

SUZUKA「最近は携帯の待ち受けにもしているナイジェリアのCKayの『Love Nwantiti』をよく聴いてます。アフロビートが気持ち良くて、顔も、めっちゃ好きでちゅ(笑)。あとは、ビヨンセ様。私、つい最近20歳になったんですが、その時にいろんな感情が駆け巡って、ぐちゃぐちゃの状態でビヨンセの映像をひたすら観てたんです。そしたらなんかもう尊敬の気持ちが溢れ過ぎて、ビヨンセにブン殴られたような気持ちになったんです」

Ado「なるほど」

SUZUKA「“SUZUKAやりなさい”って言われた気がして、すごい喰らいました。渦巻いてた感情を全部、ビヨンセの愛の溢れる笑顔とストイックなパフォーマンスが、私の行くべき道へ導いてくれた。音楽面だけじゃなく、私のすべてのルーツはビヨンセですね」