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デ・キリコ、10年ぶりの大回顧展

20世紀美術に衝撃を与えたデ・キリコ
70年に及ぶ芸術活動を辿る大回顧展へ

 1888年にイタリア人の両親のもとギリシャに誕生し、1910年頃から画家として活動し始め、1978年にこの世を去るまで芸術作品を生み続けたジョルジョ・デ・キリコ。約70年の創作活動に迫る大回顧展「デ・キリコ展」が、4月27日(土)より東京都美術館にて開催される。

 デ・キリコと言えば1916年に発表した油彩「福音書的な静物Ⅰ」など、のちに彼自ら<形而上的絵画>と名付けた初期の絵画をイメージする人も多いだろう。簡潔明瞭な構成で広場や室内を描きつつ、歪んだ遠近法を取り入れたり、脈絡のないモティーフを配置したりして、日常の奥に潜む非日常を表現。その独創的で幻想的な絵画は、サルバドール・ダリらシュルレアリスムの画家たちをはじめ数多くの芸術家に衝撃を与えることとなった。

 現在では世界各地に散らばっているデ・キリコの初期の<形而上的絵画>が本展において一挙集結。まさに貴重な鑑賞機会と言える。

 さらに、本展は<形而上的絵画>だけではない、デ・キリコの創作活動の幅広さを伝えるものでもある。初期から描き続けた自画像や肖像画、西洋絵画の伝統に回帰した作品、晩年の<新形而上的絵画>に至るまで、世界各地から集められた100点以上の絵画をテーマに分けて展示するほか、彫刻や舞台衣装、挿絵なども紹介されるという。

 孤高の芸術家デ・キリコの大回顧展を日本で開催するのは10年ぶり。この機会を逃さず、デ・キリコ芸術の全容に迫り、唯一無二の表現力を堪能してほしい。


デ・キリコ展
会場 東京都美術館
会期 4月27日(土)~8月29日(木)
休室日 月曜日、5月7日(火)、7月9日(火)〜16日(火)※ただし、4月29日(月・祝)、5月6日(月・休)、7月8日(月)、8月12日(月・休)は開室
開室時間 9:30~17:30、金曜日は20:00まで(入室は閉室の30分前まで)
主催 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都美術館、朝日新聞社

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締切:5月12日(日)