CINEMASPECIAL ISSUE
渋川清彦主演映画、教頭先生の人生
映画を体験すると感動の度合いも違う
──FLYING POSTMAN PRESSは<GOOD CULTURE, GOOD LIFE>をコンセプトに展開しています。ご自身の人生を豊かにしてくれたカルチャー作品と言うと?
渋川 1本挙げるとしたら、(フランシス・フォード・)コッポラの『アウトサイダー』(1983)です。高校生の時に観てハマり、いまだに俺の中ではこの映画が続いている感じがあります。貧困層のグループと富裕層のグループが対立する話で、いわゆる青春群像劇ですね。この映画に出ているマット・ディロンが格好良くて、結構マネしました。この映画は俺の中でベースになっているところがありますね。この映画から派生していろんな映画を知りましたし。去年の年末、コッポラの特集上映をやっていたので観に行ったんですよ。『アウトサイダー コンプリート・ノベル』というディレクターズ・カットも上映されたんですが、すごく良かったです。観たことのないシーンが結構あって、“ここをカットしていたんだ!”と興味深かったです。
──今もよく映画館で映画を観ますか。
渋川 映画館、行きます。シネコン、ミニシアターもしょっちゅう行きます。やっぱり、あのデカイ画面とデカイ音で観るのがいいんですよね。“みんなで観る”というのも味があるけれど、できれば自分の席の前後左右は空いていてほしいとは思いますね(笑)。あと、真っ暗なところでひとり、睡魔と戦うのも意外と気持ち良かったりします(笑)。映画館、俺は好きですね。特にミニシアターはそれぞれの色があっていいなぁと思います。
──『中山教頭の人生テスト』もやはり、映画館で観るのがいちばんですよね。
渋川 そうですね。ドンパチのある映画を映画館で観るのも楽しいんですが、こういう映画を映画館で観るのもいいと思うんですよね。映画館で観ると体験になるから。家で映画を観るのもいいんですが、それは体験とは言えないので。映画を体験できると、感動の度合いも違うじゃないですか。こういう映画もぜひ映画館で体験してみてほしいですね。
渋川清彦(しぶかわ きよひこ)
1974年、群馬県渋川市出身。近年の出演作に映画『偶然と想像』『孤狼の血 LEVEL2』(いずれも2021)、『異動辞令は音楽隊!』(2022)、『夜明けのすべて』(2024)、ドラマ『ザ・タクシー飯店』(2022)、『相続探偵』(2025)など。秋には映画『ブルーボーイ事件』が公開予定
映画『中山教頭の人生テスト』
2025年/日本/125分
脚本・監督 | 佐向 大 |
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出演 | 渋川清彦 高野志穂 希咲うみ 渡部 秀 高橋 努 風間杜夫 / 石田えり ほか |
配給 | ライツキューブ |
※6月20日(金)より新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国公開
Ⓒ2025映画『中山教頭の人生テスト』製作委員会