FLYING POSTMAN PRESS

神尾楓珠×桜田ひよりの初共演映画

映画『大きな玉ねぎの下で』で初共演
神尾楓珠×桜田ひよりが共感した物語

 爆風スランプが1985年にリリースした同名の楽曲に着想を得た映画『大きな玉ねぎの下で』が、2月7日(金)より公開となる。現代と過去を行き来しながら、会ったことのない2組の男女が手書きのメッセージを交わして心を通わせ、やがて日本武道館で待ち合わせる姿をあたたかな眼差しで描き出す。

 本作で初共演となった神尾楓珠と桜田ひより。神尾は就職を控えて将来に希望の持てない大学生の丈流を、桜田は丈流とは対照的に自分の夢を真っ直ぐに追う看護学生の美優を演じている。それぞれ自身の役柄に共感しつつ、相手役に刺激を受けつつの撮影となったようだ。

写真:徳田洋平 
【神尾楓珠】スタイリング:寒河江 健 ヘアスタイリング&メイクアップ:奥山信次(barrel)
【桜田ひより】スタイリング:津野真吾(impiger) ヘアスタイリング&メイクアップ:池上 豪(NICOLASHKA)
衣装協力:ドレス 264000円(ZIN KATO) そのほか、スタイリスト私物
取材・文:佐藤ちほ



手書きの文字に気持ちや人柄がにじむ

──映画『大きな玉ねぎの下で』の脚本を最初に読んだ時はどんなことを感じましたか。

神尾 現代パートと過去パートが交互に出てくるんですが、混乱したりしないんです。ひとつの物語としてしっかりまとまっている印象で、だからこそ読んでいてこそ引き込まれましたし、登場人物にも感情移入できました。

桜田 私は、すごく想像をかき立てられる脚本だと感じました。これが映像になった時、過去パートが現代パートへとどう繋がっていくんだろうと想像が膨らみました。神尾さんと私は現代パートのキャラクターを演じたんですが、過去パートがどう撮られているのかは映画が完成するまで知りませんでした。だから、映画を試写で観させていただいた時には“ここがこんな感じで繋がるんだ!”とすごく新鮮で。私自身もイチお客さんとして映画を楽しむことができました。

──現代パートではバイト先の連絡ノートで、過去パートでは文通で、直接会うことなく心を通わせる男女が描かれます。この展開に共感はできますか。

神尾 僕自身はこんな経験をしたことはないんですが、メールより手書き文字のほうが気持ちが伝わるというのはよくわかります。書いた字に人柄がにじみ出るものだと思いますし。また、メールは便利ですけど無機質なものではあって、送り手側が伝えたいことがちゃんと伝わらないこともあるのかなと。受け取り方は結構変わってしまうものだと思うんです。それに比べ、手書き文字は送り手側の伝えたいことがそのまま伝わりやすいだろうなと思ったりします。

桜田 私自身、仕事でお世話になった方に手紙を書いたり、友だちに誕生日プレゼントを渡す時に手紙を同封したりします。送る相手を想像し、どんな便せんにしよう、どんな内容にしようと考え、思いを乗せて文字を書いていく。そういう時間を持つことが個人的に好きですし、大切だと思っています。

──好きな音楽が同じだとわかった瞬間、距離が縮まる様子も描かれます。

神尾 そこもすごく共感できるところでした。好きなアーティストが自分と同じだとわかった瞬間、“あ、この人いい人だ”と思えるんです(笑)。その情報だけでひとつ扉が開く感じはすごくわかります。

桜田 確かに同じものが好きだとわかるとそれだけでテンションが上がりますよね。自分が好きなアーティストのことを好きだという人がいたら、私もつい話しかけたくなります。私は音楽が大好きで、J-POPもK-POPも洋楽もなんでも聴きます。音楽に生活を支えてもらっているからこそ、音楽の趣味が合うのは大きいなと思います。