ライブでは愛し合っている感覚になれる

──15周年記念ベストアルバム『自由悟然』は3枚組で、1枚目はアップテンポな曲が揃った【優勝盤】、2枚目は【優遇盤】、3枚目はバラード揃いの【優男（やさお）盤】となっています。

高橋　高橋優をちょっと知ってくれている人だと、「二面性がある」と言ってくれる人が結構いるんです。10周年の時は、“黒い部分”“白い部分”があるということで、黒橋優、白橋優で武道館を2DAYSさせていただいたのですが、今回のベストアルバムもそうした切り口で、「アッパー高橋優」「ミドルテンポ高橋優」「バラード高橋優」と言われることも多いので、静と動のような感じで分けてみました。

高橋　このベストを引っ提げてのツアーが12月から来年の7月まで続きます。全国28ヶ所、30公演ということですが、どんな気持ちで挑まれますか？

高橋　15年を振り返ると、やっぱりライブだったなと思うんです。僕の中で、音楽に対してちょっとだけ“両思い”と思える瞬間はライブだけなんです。

高橋　それは、“繋がったかな”と思える瞬間ですか？

高橋　まさにそうで、“今は、愛し合ってる”みたいな感覚にステージの上ではなれるんです。だから、やっぱりライブをやりたいんですよね、これからも。お客さんに会いたいんです。ジョギングしたり、映画観てデトックスしたりするのも、全部ライブに向けてのことなんです。だからこのベストアルバムもライブ定番曲を中心に選んでいて、ライブを意識して作りました。

高橋　往年のファンはもちろんですが、新しく若い方々にも高橋さんの音楽と出会ってほしいなと個人的には思っています。

高橋　そうですね。もちろん全曲聴いてもらえたらうれしいですが、僕は1曲でも好きな曲があるならライブに来てほしいと思っています。それでも2時間をあっという間に感じさせられるライブをしたいというのが僕の目標です。夢中になっていたら2時間が経っていて、気づいたら目的の曲はやってなかったというのは幸せなライブですよね。誰かにとって好きな曲を1曲でもワンフレーズでも残せるって、僕は幸せだと思うから。

高橋　その1曲が自分の大切な思い出と結びついていることもありますよね。

高橋　香水でも、「あの頃好きな人がつけていた香りだ」って、後々になって嗅ぐと学生時代を思い出したりしますよね。だから僕はライブでは、高校生の頃にカッコつけて使っていた「スカルプチャー」という香水をつけているんです。一番剥き出しだった頃の自分に戻って、“ライブやったるぞ！”という気持ちで挑んでいます。今回は45曲ありますから、どれか1曲でも誰かにとっての思い出の曲になってくれたり、ときめきや安心、刺激になってもらえたらすごく嬉しいし、ライブに来て楽しんでもらえるとうれしいなと思います。

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締切：2026年1月4日（日）