自分が出演する作品がきっかけになれば

──FLYING POSTMAN PRESSは＜GOOD CULTURE, GOOD LIFE＞をコンセプトに展開しています。映画や音楽、ドラマなどが人生を豊かにしてくれた、と思ったことはありますか。

當真　あります。アプリでランダムに音楽を聴いて、いいなと思ったものをプレイリストに入れていく。私はずっとそういう感じで音楽を聴いていて、好きなアーティストの音楽を聴き込むとか、そういうことをしたことがなかったんです。でも、中学3年生の頃にSUPER BEAVERの音楽に出会い、魅了されて聴き込むようになりました。いちばん好きなのは歌詞です。ストレートで熱く、聴いている人たち全員に愛を伝えてくれるような歌詞にいろんな場面で助けられています。朝イチで聴けばエネルギーが湧いてくるし、気分が沈んだ時に聴けば慰めてもらっているような気分になる。SUPER BEAVERの音楽は私にとって宝物です。すごくいい出会いだったなと思います。

──特に好きな曲と言うと？

當真　好きな曲はたくさんあります。『東京』とか『アイラヴユー』とか『さよなら絶望』とか『決心』とか。『人として』も大好きですね。自分が生きていく上で大切なものにふと気づかせてもらえる、さりげないけれどしっかりとしたメッセージがある曲なんです。ライブにも行ったことがありますが、熱量がすごかったですし、ファンのみなさんの一体感を生で感じられて最高でした。

──齋藤さんはいかがでしょう。

齋藤　僕もたくさんあります。最近で言うと、佐藤健さんがプロデュースしたNetflixシリーズ『グラスハート』（2025）にハマりました。予告編を観た時からずっと楽しみにしていました！ バンドものなんですが、男心をくすぐられる感じがあって最高でした。佐藤健さんがたまらなく格好いいです。『グラスハート』に出てくる音楽を聴いたりもしているんですが、気づいたら一緒に歌っている自分がいて。得意不得意は置いておいて、この作品を観て歌うことが好きになりました。それも人生を豊かにしてくれたのかなと思います。

──俳優として映画やドラマを世に送り出す側にいる今、日々どんなことを大切にしながら仕事していますか。

當真　常に思っているのが、自分が出ている作品が誰かの何かのきっかけになってくれたらいいなということです。高校2年生の時に『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』（2023）というドラマに出演したんですが、そのドラマで私が演じたのが、女の子が好きかもしれない女の子の役でした。演じるのが難しい役でいろいろと葛藤している時、インスタグラムに視聴者の方からコメントが届いて。“自分も同じ立場にあってドラマを観て迷っていちゃダメだと思えた。勇気をもらえた”みたいなコメントを読んだ時、ドラマがこんなふうに誰かの人生にプラスの影響を与えられるんだって、すごく感動したんです。それ以来、私が出ている作品がいい方向に誰かを動かすものになればいいなと思うようになって。そんな自分の思いを押しつけたいわけではないんですが、自分の仕事が誰かのためになっていると思えた時、やっぱりやりがいを感じます。

齋藤　あみちゃんの言うこと、とてもわかります。僕は、お芝居することがすごく楽しくなってきていて。ただ、演じることに夢中になると、どうしても薄れてきてしまう部分があることも自覚しています。そもそもなんで俳優をやっているのか、ということを忘れてしまったり。あみちゃんが言ったように、自分の演じる役や作品が誰かの心の支えになったり、よりどころになるといいなと思います。そこはもっと大切にしていきたいと、今、改めて思いました。あと、周りでずっと支え続けてくれる人、応援してくれる家族、作品を楽しみにしてくださっているみなさんあってこそだということを忘れないようにしたいです。そういう方々に僕なりの愛を贈り続けて、恩返ししていきたいと思っています。

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締切：10月27日（月）