CINEMASPECIAL ISSUE
當真あみ×齋藤潤が贈る恋の物語
相手のことをいちばんに思うのが愛

──酒井麻衣監督の演出の印象も聞かせてください。
當真 酒井監督の作品は、どれも画がすごくきれいだと感じていました。現場でも動きに関する演出は結構ありました。「ここはこういう角度でいてほしい」とか、「こうしていたほうがもっとかわいく見える」とか、そんな指示をよくしてくださって。完成した映画を観ると本当にきれいな映像が多くて、素敵だなと思いました。
齋藤 僕はクランクイン前に酒井監督とお話しする時間をいただきました。そこで酒井監督が「いちばん大事にしてほしいところは、日向君として萌ちゃんを見つめる表情かな」とおっしゃって。その言葉をずっと大切にしながら演じていました。脚本には描かれていない日向の普段の生活が気になって質問したりしても、全部丁寧に答えてくださって。酒井監督はすべての役に対して強い愛情を向けてくださる方で、その向き合い方が格好いいなと思いました。
──デートシーンではいわゆる“むずキュン”な描写も多々ありましたが、おふたりが印象に残っているものは?
當真 手を繋ぐシーンです。その前に、親友の麗(池端杏慈)と一緒にどうすれば日向君との関係性を進められるかと話すところがあって。どうしたら自然に手を繋げるかもふたりで作戦を立てたんです。「手を繋ぐのって難しいよね」「歩いている時に手を近づけてみるのはどう?」という感じで麗とは楽しく話していたんですけど、実際に日向君と手を繋ぐシーンを撮影する時になったら一気に緊張してしまって。麗と一緒に立てた作戦も実践してみるとうまくいかず、結局は日向君の小指を掴むことになったのですが、あの小指を掴むというのは酒井監督の演出です。手を繋ぐシーンは演じている時もキュンとしましたが、完成した映画を観た時はもっとむずむずキュンキュンしました(笑)。ちょっとずつ遠慮がちに手を繋ごうとする姿を観て、“がんばれ、萌!”と思わず心の中で応援していました。
齋藤 デートシーンは台本のト書きに細かく何をするとか書かれていたわけではなくて、アドリブで演じることも多かったです。手を繋ぐシーンも現場で監督やあみちゃんと作っていったもので、僕も演じている時は思わずキュンとしました。あと、授業中に“今日一緒に帰ろう”とメモを回すところも、“これは憧れのやつだ!”と思いました(笑)。
──恋愛が人を変え、成長させる、ということも自然に伝わってくる作品です。
當真 そうですね。萌も日向君に恋をして変わったと思います。いちばん大きな変化は、残された時間を精一杯生きたいと前向きに考えられるようになった、というところかなと。日向君との恋は萌のいちばんの原動力になっていたというか、日向君は萌の止まっていた歯車を動かしてくれた存在だったのかなと思います。
齋藤 恋が愛に変わる瞬間がこの作品で描かれていると思っていて。日向は萌ちゃんに恋をして、相手のことをいちばんに思うようになったのかなと。とにかく好きな子を楽しませたいとか、そういう思いが愛なのかなと。恋愛は人を成長させてくれるものだと思いますし、ひとりではできないことでもありますよね。お互いがいてこそというもので、唯一無二のものだと思います。


