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ナナヲアカリがデビュー7周年
これで引退してもいいと思えるほどの 7周年記念『フライングベスト2』が完成
2025年8月にメジャーデビュー7周年を迎えたナナヲアカリ。今年1月には『明日の私に幸あれ』を大ヒットさせたナナヲが、「言葉を選ばずに言えば、“これで一旦引退してもいいかな”くらいのアルバム」と言う、これまでの活動の集大成とも言うべきベストアルバム『フライングベスト2』が完成。制作への思いを語ってもらった。
また、ナナヲアカリ流のカルチャーとの触れ合い方について聞いていくと、二次元と三次元を自在に行き来するナナヲアカリの背景が見えてきた。と同時に、好きなものを清々しいまでに徹底的に愛する姿勢からは、それらをリスペクトする姿勢も垣間見える。ポップでダークなナナヲアカリワールドの秘密がここにも隠されているのかもしれない。
取材・文/俵本美奈
うれしい誤算により2枚組になったんです
──デビュー7周年で出す、フルボリュームのベストアルバム『フライングベスト2』。どんな思いで制作されましたか?
ナナヲアカリ(以下、ナナヲ) ナナヲアカリはずっと「7」という数字を大事にしてきたので、デビューして3、4年経ったあたりから、「ベストアルバムの2枚目を出せるとしたらデビュー7周年のタイミングで出したいですよね」といった話はなんとなくしていて。難しいかなとかいろいろ思っていたのですが、7月にシングル『ムリムリ進化論』が出て、タイミング的にもデビュー時の7月にシングルが出て9月にベストアルバムを出した時の流れと同じだったので、もうこのタイミングしかないでしょ、ということで決まりました。
──7年前とタイミングが合致したんですね。
ナナヲ それで実際どんな内容にしたいかなと考えた時に、めちゃくちゃ音楽リスナーだった10代の頃の私は、アルバムにはアルバムだけで収録される楽曲があるのがすごく嬉しかったんです。だからベストアルバムとは言いつつも、「やっぱり新曲は入れたいです」という話をして、今までの曲がぎゅっと詰まりつつも新しい部分を出すために、可能な限り新曲も作りました。去年くらいからコツコツ制作を始めてみたら、意外にリアレンジも含め、6曲の新曲ができたので、これは1枚のディスクにするのはもったいないかもしれないということで、2形態にすることにしたんです。
──2枚組の展開は最初から予定されていたわけではなかったんですね。
ナナヲ そうなんです。思ったよりも新曲が揃ったといううれしい誤算の結果、こういう形態になりました(笑)。
──1曲目の新曲『ギミギミ聖域』の始まりからとても良かったです。『ギミギミ聖域』はナユタン星人さんへ依頼の段階から1曲目にしたいという意向を伝えていたのでしょうか。
ナナヲ これはもともと7年前のデビュー時にできていた曲なんです。それを今このタイミングで、【DISC2】の1曲目に入っている『ワンルームシュガーライフ』のアンサーソング的な立ち位置として、対になるように1曲目に入れたいということは決めていて。ナユタンさんとも「今、この時ですよね!」と話してブラッシュアップしていった感じです。
──そうだったんですね。アルバム全体で言うと、個人的には7曲目の新曲『POI POI POI』から8曲目の『Step In The Dark』、9曲目の『忘れないでベイベー』という流れが好きでした。
ナナヲ 7、8曲目あたりは特にライブを意識した楽曲になっています。『POI POI POI』は短くて“言い切り”みたいな曲なので、こういう曲があるとセトリにメリハリがつきやすいし、みんなを引き込むことができるなということで、『Jewel』の後に入れて流れを一旦ぶった切って、そこから『Step In The Dark』ではシンガロングをしたいという思いがあって。ナナヲの曲ってコールアンドレスポンスがある曲はあるのですが、一緒に歌詞をしっかり歌うような楽曲はそれほどなくて。自分たちを鼓舞するためにも、メッセージ性のあるシンガロングできる曲があってもいいんじゃないかという思いで作りました。
──これはナナヲさんご自身で歌詞も曲も書かれていますよね。
ナナヲ そうですね。明確な意図がある曲は結構自分で書いたりしています。
──確かに、この流れはライブの光景がリアルに目に浮かびました。一方で【DISC2】はデビュー曲から時系列に並んでいて。
ナナヲ そうなんです。【DISC2】はいわゆる今までの集大成というか。わかりやすく時系列に並んだ入門編で、【DISC1】は応用編のような、デビュー7周年で、これからのナナヲアカリも感じてもらえる内容となったように思います。