FLYING POSTMAN PRESS

go!go!vanillas新曲『ダンデライオン』

海外ライブを経て、次の夢も見えてきた

──<go!go!vanillas Lab. TOUR 2024-2025>を駆け抜け、2025年は韓国で初の海外ワンマン、続いてイギリス、フランスでの音楽フェスにも参加されました。これらの経験でどんなことを感じましたか?

 韓国でもヨーロッパでもライブをするという経験は初めてで、言語も文化も違う中でどのように受け入れられるのかなと思いながら行ったのですが、日本を好きな方が多くて、とても興味を持って聴いてくれて、会場の熱狂や伝えてくれた愛からとても刺激を受けました。ひとつの達成感と共にまた次の課題も見えてきて、今になって10代や20代前半の頃のような気持ちがまた湧き起こった感覚になっています。

──この先の未来にワクワクしている感じですか?

 そうですね。ワクワクもあるし、今まで培ってきたものがどれだけ通用するのかとかね。僕は特にイギリスの音楽を聴いて育ってきたのでバンドにも影響を受けているし、それがイギリスの人たちに響いてくれたことはすごく嬉しくて、答え合わせにもなったし、次の夢など、いろんなものが見えたなと思います。

──このタイミングでの海外進出には、何か意味があったのでしょうか。

 やっぱり夢ではあったので、いつかやりたいとは思っていたのですが、お金もかかるし、いろんな面で対応が必要な中で、今回機会を作ってもらったのでチャンスに乗ってみようという感じでした。結果的に今のタイミングで良かったなとは思います。これがもしまだ自分たちのスタイルが確立していない頃だったらこんな経験ではなかった可能性もあるし、僕らにとってはきっと今だったんだなと思います。

柳沢 僕らも英語がわからなくても洋楽が大好きで聴いてきたように、言語が違っても音楽は通じるところがあって、お客さんが楽しんでくれているのを感じるから、演奏していてもすごく楽しかったです。現地の言語でコミュニケーションが取れたらもっと世界が広がっていくだろうと思ったので、言語学習への意欲も湧いてきました。もうどこでもいいから、いろんな国でライブしてみたいですね。それできっとまた好きな国も変わってくるだろうし、自分に合うものがメンバーそれぞれにあるだろうから、その体験はしてみたいなと思います。

セイヤ 純粋に海外に友だちが増えるのは面白いですね。韓国に行った時に、みんなが音楽に対してすごく貪欲で、日本語も理解して、日本の文化も知りたいと思ってくれていたから、僕らもやっぱり彼らのことを知りたいと思ったし。イギリスでも現地で友だちができて、「また来るわ」みたいな感じで僕らにもまた帰れる場所ができました。ライブして、みんなで飯食いに行って、みたいなことが世界中でできたら面白いなと思います。

長谷川 僕は韓国でのライブの時に、自分の中では爆笑が起きるイメージで「俺、プリティだよ!」と言ったんですが、何か違ったんですよ。会場から「かわいいぃ!」みたいな反応が起きていて、「おや?」と思って(笑)。近年、これは韓国に限らずなのですが、俺、何かかわいいものとして認識されていないか? という…。

柳沢 マスコットキャラクターかのような。

長谷川 35のおじさんが、汗拭いてカァーッとやっているのに、「かわいい」みたいな声が聞こえて、いや、自分で言うのもあれなんですけど、ステージでは結構オラついている感じなはずなんですけど…って。

 それがかわいいんだよ、たぶん。

長谷川 だからちょっと“カッコいい”のほうにシフトしてもいいのかなとか思ったりしてますね。それが今の目標です(笑)。名前に“プリティ”って入れたのは本当にギャグみたいな感じだったんですけどね。