CINEMASPECIAL ISSUE
水上恒司と髙石あかりがお菓子役
言葉にできなくても感じてもらいたい
──お互いの印象も聞かせてください。
水上 僕らはオールスター感謝祭(※『オールスター感謝祭’25春』で『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』チームとして共演済み)を一緒に乗り越えたタッグですから。
髙石 はい(笑)。
水上 おかげでいろいろと話せて。もはや僕らふたりの間に、らいおんくん役の松田(元太)さんは入れないと思うぐらいです。
髙石 そうでしょうか(笑)?
水上 お互い正しくこの業界と向き合っていけば、いつかまた何かの作品でご一緒できると思っています。いずれ来るその時のためにも、オールスター感謝祭の6時間は必要な時間だったのかなと。
髙石 確かにあの番組のおかげで、いろいろと水上さんのことを知れました。この取材を通しても感じていただいていると思いますが、水上さんは本当に嘘をつかない方なんです。包み隠さない方というか。そこが素敵なところだと思います。あと、クイズがお得意だとも知りました。
水上 僕、総合9位だったんです。髙石さんは結構下位でしたよね?
髙石 そんなことないです。上のほうだと思います。40何位だったかな?
──改めて、それぞれが演じるキャラクターの魅力も聞かせてください。
髙石 私が演じるぺがさすちゃんは見た目がすごくキュートですが、正義感が強くてみんなを守ろうとしたりする。かわいい見た目と格好いい中身とのギャップが魅力かなと思います。
水上 ぞうくんの魅力はなんだろう?
髙石 ぞうくんも見た目かわいいですよね。あと、やさしいです。
水上 確かに。かわいさとやさしさが魅力です。
──ご自身が演じたキャラクター以外で好きなキャラクターは?
髙石 私はわにくんが好きです。
水上 僕はゴッチャンですね。関(智一)さんが演じられたんですが、なんかいいんですよね。
髙石 いいですよね。
水上 関さんとは前に共演したことがあったので懐かしさを感じつつ、やっぱりお芝居がうまいなぁと。ゴッチャンはらいおんくんと一緒に行動することになりますが、ふたりが出会うシーンはカットバック(※ふたつの場面を交互に繋げる撮影・編集の手法)で描かれていて。技法的にも引き込まれるシーンでした。
──誰かを笑顔にできることの尊さなど、映画を観て自然と伝わってくるメッセージも素敵でした。
髙石 素敵ですよね。私も大勢の人たちを笑顔にできなかったとしても、家族だったり、友だちだったり、そばにいる人たちを笑顔にできたらいいなと思っています。
水上 この映画のキャラクターたちがそうであるように、なんでもかんでもうまくいくことはないわけで。でも、壁を前にしてもどうにか進んでいかないといけない。そういう真っ当なことをこの映画では伝えているのかなと思います。多分、この映画を観てくれる子どもたちは、“こういうことが大切なんだ”と言語化することはできないと思うんです。でも、見栄を張ったり、嫉妬したり、人の言うことを聞かなかったりするキャラクターたちを観ながら、“らいおんくん、私の友だちにそっくりだったなぁ”とか、感じてもらえたらいいなと。言葉にできなくても、感じてもらえればそれで十分だと思っているので。あと多分、この映画で大事だと伝えていることは、子どもたちよりも大人たちのほうがぞんざいにしていることのような気がします。だから、大人のみなさんにも“そうだった。こういうことが大事だった”と再確認してもらえたら。映画を観た大人のみなさんから、子どもたちに言語化して伝えてもらえたらうれしいです。それか、背中で見せてほしい。そういう映画になっているのかなと思います。