CINEMASPECIAL ISSUE
『映画ドラえもん』シリーズ45周年
ドラえもんと仲間たちが“絵の世界”へ 幻の宝石を巡る時空を超えた冒険が始まる
『映画ドラえもん』シリーズ第1作『ドラえもん のび太の恐竜』が公開されたのは1980年3月のこと。『映画ドラえもん』シリーズは今年45周年を迎え、その記念作『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』が3月7日(金)より公開される。今回のテーマは<絵>。夢とスリルに満ちた絵世界大冒険が今、始まる──。
『映画ドラえもん』45周年記念作
太古の地球や魔界、未開の大魔境、南極、宝島、宇宙、空に浮かぶ理想郷…。さまざまな場所を舞台に大冒険を繰り広げてきた『映画ドラえもん』シリーズが今年、45周年を迎える。その記念作『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』の舞台は、“絵に描かれた”中世ヨーロッパの世界。ドラえもんたちが絵の世界へと飛び込み、その先で出会った仲間と共に、幻の宝石を巡って強大な敵に立ち向かう姿を描き出す。
監督を務めるのは、テレビアニメ「ドラえもん」の演出を担当し、『映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~』(2007)において、『映画ドラえもん』シリーズ初の女性監督となった寺本幸代。テレビアニメ「ドラえもん」の脚本を数多く手がける伊藤公志が『映画ドラえもん』シリーズの脚本を初めて担当し、オリジナルのストーリーを書き下ろした。
キャストには、ドラえもん役の水田わさび、のび太役の大原めぐみ、しずか役のかかずゆみ、ジャイアン役の木村昴、スネ夫役の関智一らいつものメンバーに加え、ドラえもんたちが時空を超えて出会うパルに鈴鹿央士、アートリア王妃に藤本美貴、アートリア王にサンドウィッチマンの伊達みきお、現代の評論家にサンドウィッチマンの富澤たけしら個性豊かな面々が集結。さらに、ドラえもんファンを公言するあいみょんが本作のために主題歌「スケッチ」を書き下ろし、やさしくあたたかく物語を締めくくる。
絵のプロたちが創造した絵世界
映画の冒頭に、ひみつ道具<はいりこみライト>で照らした絵の中に次々と入り込んでは探検するドラえもんたちの様子を描いたシーンがある。筆運びや色彩をそのまま生かした“手描き感”溢れる絵世界で、おなじみのキャラクターたちが目を輝かせて遊ぶ姿を観て胸が躍った。絵画的なビジュアルと、最新のデジタル技術による大胆で自由なカメラワークをうまく組み合わせつつ、アニメーション作品でしか表現しえないものを表現しているように感じた。『映画ドラえもん』シリーズではおなじみの終盤のアクションシーンも、スケール感と躍動感たっぷりに描いているだけではなく、今回はとりわけ色の表現がユニークで、観て新しいと感じられるものになっている。<絵>のプロフェッショナルであるアニメーションの職人たちが<絵>というテーマに本気で挑んだ結果、生まれた独特の絵世界に目と心を奪われるはず。
時空を超えて友情を育む
『映画ドラえもん』シリーズの魅力のひとつに、“時空を超える”大冒険がある。<タイムマシン>に加えて、今回は<はいりこみライト>も。絵の中の世界を自分たちの遊び場にしてしまおうなんて、ドラえもんたちは天才か。時空の超え方も今回はひねりが効いていて、サプライズに満ちている。
そして、これもシリーズの大きな魅力である友情の物語。ドラえもん、のび太、しずか、ジャイアン、スネ夫たちの友情が『映画ドラえもん』シリーズで“激増し”になるのはいつものこと。さらにドラえもんたちは、クレアやマイロ、チャイら素敵なゲストキャラクターとも友情を結び、力を合わせて大切なものを守ろうとする。その姿は『映画ドラえもん』シリーズに初めて触れる子どもたちだけではなく、『映画ドラえもん』を観て育ったすべての大人たちの胸も揺さぶるはず。
『映画ドラえもん』シリーズを楽しむのに年齢は関係ない。“友だちを大切にする”ドラえもんたちのことを、改めて大好きになる1本。45年から先も、永遠に続いていってほしい日本が誇る映画シリーズがここに。
『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』
2025年/日本/104分
監督 | 寺本幸代 |
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原作 | 藤子・F・不二雄 |
脚本 | 伊藤公志 |
主題歌 | あいみょん「スケッチ」(unBORDE/WARNER MUSIC JAPAN) |
声の出演 | 水田わさび 大原めぐみ かかずゆみ 木村 昴 関 智一 和多田美咲 種﨑敦美 久野美咲 鈴鹿央士 藤本美貴 伊達みきお(サンドウィッチマン) 富澤たけし(サンドウィッチマン) ほか |
配給 | 東宝 |
※3月7日(金)より全国公開
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