ライブでは音源を超えた魅せ方をしたい

──やはりみなさんにとってのいちばんはライブ、なんですね。

楓華／ふうか（Ba.＆Cho.）　そうですね。Conton Candyは曲を聴いてもらっただけだと“かわいい”イメージに思われることも多いのですが、私たちとしてはありのままのかっこよさを伝えられるのがライブかなと思っています。

──たしかに私も『ファジーネーブル』を聴いて“かわいい”イメージのバンドなのかなと思っていたら、ライブの映像を観てそのギャップに驚きました。ライブだと音源で聴くのとはまた違ったかっこよさがあって、良い意味で塗り替えられていくのも楽しいところです。

紬衣　私自身、サブスクで聴いていた音楽を、実際にライブを観に行った時にボーカルがアレンジして歌っているのを聴いて、家に帰って思い出して、またライブに行って聴いて、を繰り返すうちに頭の中で鳴る音がライブの音源に近づいていく感覚があって。だからこそライブでは、レコーディングされた音源以上のものを届けなきゃいけないなと思っています。SWEET LOVE SHOWERに出演させていただいた時に、大阪でとてもお世話になっているラジオのパーソナリティさんから、打ち上げで「Conton Candyは、音源で1回ハマって、ライブを観てもう1回ハマる、2回ハマる良さがあるのが個性だよね」と言っていただいて。それがすごくうれしかったし、自分たちがこれまでやってきたことは間違いじゃなかったんだなと思えて、これからも意識していきたいと思いました。

──初回生産限定盤には6月のツアーの東京公演（渋谷CLUB QUATTRO）の模様もBlu-rayで収録されています。こちらは初ワンマンツアーの初日ですが、何か思い出はありますか？

紬衣　きっと感情的になっていたんだと思うんですが、ギターを弾いていたら指から血は出るし、ジャンプしていたら衣装のパンツの裾が靴を覆ってしまって動けなくなるし（笑）。

彩楓　弦が2回切れて、指もつってたよね。

紬衣　そうそう。でもすごく楽しかった思い出です。

楓華　私はこれまででいちばん楽しかったかもしれないというくらい楽しいライブでした。アンコールの時にお客さんが私たちの曲を歌ってくれて、それをずっと聴いていたくて“このまま出たくない”と思うくらいお客さんの温かさを感じました。

──ちなみにどの曲を歌われていましたか？

楓華　今回『melt pop』の最後に入れている『好きなものは手のひらの中』です。ライブの定番曲なんですが、その日はまだ歌っていなくて、お客さんも待ってくれていたのかなと思って。その後アンコールでやったのですが、本当に良い思い出です。お客さんの声もちゃんとBlu-rayに入っています！

彩楓　つむ（紬衣）の弦が切れたりトラブルがあった時に、お互いのアイコンタクトでその場を繋いだりして、絆を再確認できたライブでもありました。クアトロでワンマンをするなんて、それまでの私たちからすると考えられないすごいことで、個人的には歴史的な1日だったなと思っています。

──11月からは＜Conton Candy ONEMAN TOUR 2024 “melt pop”＞も始まります。こちらはどのような内容になりそうですか？

彩楓　9都市9公演を回る自分たち史上いちばん大規模なワンマンツアーなので、アルバム全曲を全国に届ける気持ちで挑みたいと思っています。楽しみです！

──ちなみに今年の夏は数々の大型フェスにも出演されていました。そこで見た景色だったり、印象に残っていることはありますか。

紬衣　フェスは初めましてのお客さんが多いので、どう届けたらいいんだろうと迷う部分もあったのですが、知らない曲でも乗ってくれて、どの会場も本当にお客さんがあたたかくて。ほかのアーティストさんのライブも観させていただいて、バンドさんだけでなくダンスをされている方々のステージからも、表現の仕方だったりライブの運び方など、とても学びが多い夏でした。フェスは最後まで残るタイプなので（笑）、ステージは3人でたくさん観に行きました。

彩楓　お客さんと一緒に楽しんでいました。あとケータリングではご当地の名産品をたくさん食べて、ライブをがんばりました。

──ライブ前でも食べれちゃうんですね。

彩楓　はい！ まず着いて食べて、ライブが終わってまた食べて、満喫しました（笑）

楓華　私は憧れのあいみょんさんに会えたことがうれしかったです。ROCK IN JAPAN FESTIVALの日に、その日から売り始めるTシャツがあったので、着いた瞬間にひとりで物販にダッシュしました（笑）。