自分自身のファンだったら…と考える

──10月からスタートするライブのテーマは＜BLACKOUT＞です。こちらはどんな意味がありますか？

宮川　今回はダンスナンバーを多く取り入れたセットリストで、かなり迫力のある尖ったライブにしたいなという思いがあって、“BLACKOUT”という攻めたタイトルを付けました。来てくださる方にも大きな衝撃を与えてブラックアウトを起こさせるようなライブにしたいなと思って。

──意識が飛んじゃうような…。

宮川　そうですね！ イメージしてきたものを思いっきり初日にぶつけてみて、そこからまた反省点が出てきたら組み立て直しながらファイナルまで全力で回って行きたいと思っています。ライブは僕にとって“この活動をやっていて良かったな”と思える瞬間でもあるんです。楽曲制作の期間は楽しいんですが、辛い気持ちも結構大きかったりするので、そこで溜めてきたものをライブでは一気に爆発させるような感覚でいつも臨んでいます。だから今はとにかく楽しみですね。

──セットリストを考える時には何か意識されていますか？

宮川　ライブのセットリストを組む時は、“自分がめちゃくちゃ宮川大聖のファンだったら、このセットリストならもう泣いちゃうだろうな”みたいなことを妄想しながら考えてます。

──それ、ファンにとっては最高です！

宮川　セットリストに関しては毎回皆さんからお褒めの言葉をいただきます（笑）。

──最後に、宮川さんはジャンルを超えた交友関係の広さも印象的です。周りからはどのように刺激を受けていますか。

宮川　すごい人たちが周りにたくさんいるので、いつも刺激をもらっています。中でも羽生結弦さんは、「Fantasy on Ice」（2022年）でご一緒させていただいてから光栄なことに仲良くさせていただいているのですが、やっぱり人生のとても心強い先輩というか。スケートに対するひたむきな姿勢からも感銘を受けていますし、楽曲制作でつまずいた時などしんどくなった時に相談すると、いつも優しく手を差し伸べて導いてくださいます。いつか羽生さんから「宮川くんのこの曲で滑りたい」と言っていただけるような曲をたくさん作っていきたいというのを大きな目標にして、彼の背中をずっと追いかけ続けています。

──ジャンルは違っても、モノ作りへの姿勢は通じるものがあるんですね。

宮川　比べものにはならないですが、僕も気持ちとしては同じぐらいの熱量でやれていたらいいなと思っています。

──良い関係ですね。同じ音楽業界ではいかがですか？

宮川　例えば工藤大輝さん（Da-iCE）は、ラジオに呼んでいただいたことがきっかけで仲良くさせていただき、プライベートで食事に連れて行っていただいた時に、音楽について熱く語り合ったりもしました。木村柾哉くん（INI）は自分のライブのバックダンサーをしてもらっていた過去があるのでもともとすごく仲が良くて。プライベートでもしょっちゅう一緒に遊んでいたのですが、今は大きなグループのリーダーをしていて誇らしいなとも思うし、寂しいなと思うこともあるし、自分も置いていかれないようにがんばらなきゃなって、とてもいい刺激をもらっています。そうした尊敬できる人たちが周りにたくさんいるのは本当に恵まれているなと思います。

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