「みんながいれば安心だし空気感は変わらない」┃「Dr.コトー診療所」吉岡秀隆、筧利夫、中江功監督 大阪舞台挨拶

  • 関西

累計発行部数1200万部を超える山田貴敏の同名漫画を元に、第1シリーズ、第2シリーズともに大ヒットを記録し、今なお国民的ドラマとして愛され続けている「Dr.コトー診療所」。オリジナルキャスト&スタッフが再集結し、12月16日より劇場で公開される『Dr.コトー診療所』。主人公・コトーを演じる吉岡秀隆、ドラマシリーズでは演出を務め、本作では監督を務めた中江功監督、ドラマシリーズからのキャストである筧利夫の3名が12月6日(火)TOHOシネマズ梅田で行われた舞台挨拶に登壇した。

たこ焼き、お好み焼き、土手焼き、ハリハリ鍋…食べる前に食い倒れそう!


本作の上映を楽しみに待っている大阪のファンの前にドラマシリーズからの名曲『銀の龍の背に乗って』と共に登場し盛大な拍手で迎えられた。

吉岡は、「寒くなってきたので、お身体お気をつけください。お大事に」とコトー先生らしく挨拶。筧は「さぁ、とうとう世紀の大一戦がやってまいりました。この後観ていただいて、感動していただいて、その意見をご親戚、ご友人等々最低100人にはお伝えください」と熱い挨拶。中江監督は「お忙しい中、PK戦で敗れて意気消沈する中、お集まりいただきありがとうございます。PK戦の悔しさを少しでも癒せる作品になっていればいいと思っております(笑)」とサッカーW杯日本戦の話も交えつつ集まったファンに感謝を伝え笑いに包まれる中、舞台挨拶はスタート。

大阪の印象を聞かれた吉岡は「さきほどたこ焼きを食べました、大阪のたこ焼きは美味しいですね、好きです。今日はポン酢で食べました。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行った時もたこ焼きを食べたましたし、ふわふわしてとろっとしていて。(大阪といえば)ハリハリ鍋も好きです。それだけを食べに大阪に来たことがあります」とコメント。

大学生時代を関西で過ごした筧は「大阪は庭みたいなものですが、大阪といえばパワー溢れる大阪の皆さんだと思っています! (上映前の映画を観ていないお客様に向けて)まだ映画を観る前なのに、まるで観た後のようなテンションで我々を迎えてくれる! そんな元気な大阪の皆さんが我々は大好きです!」と大阪のファンへ熱くコメント。
久々に来た大阪の印象を聞かれた筧は、「たこ焼き、お好み焼き、土手焼き、いろんなものがあります。金龍ラーメン…そういう食べ物を食べて育った元気いっぱいの皆さま、そして、これから観る前なのに…! まるで観た後のような大興奮で我々の話を聞いていただける! そんな皆さまが大好きでございます!」とまたまた大阪のファンへの熱いメッセージに会場は盛り上がった。

中江監督は「この後、話しづらいですけど(笑)」とコメントしつつも「大阪には、友人がいるので遊びに来たりもしますが、やっぱり食べ物ですかね。昨日は名古屋で舞台挨拶だったので、今日は名古屋から来たのですが、新幹線でボリュームのあるサンドイッチを食べている最中に、「大阪に着いたら昼食にそばを食べるのでメニューを決めてください」と言われ、そばを食べ終わったと思ったら…今日の夜ご飯の話をされ、食べる前に食い倒れそうです」とコメントし会場は笑いに包まれた。



16年間経って集まっても違和感なく、ついこの間まで撮影していたかのよう


作中に登場する志木那島 (=与那国島))での撮影エピソードを聞かれた吉岡は「共演者の髙橋海人君(King & Prince)が雨男らしく…撮影現場に来ると雨でした」と答え、それに対して中江監督は「生田絵梨花ちゃんは、逆に晴れ女で彼女が来ると晴れでした! ふたり揃うと…雨が勝っていましたね~」と天候についてのエピソードをトーク。

与那国島といえば夏の暑さが厳しいが、その暑さを聞かれた筧は「刺すような暑さで、島民の方々は昼間に外に出てはいけないと言われているぐらい。そのような中、我々は外に出て撮影するのでそれはすごい暑いです!」と撮影時の過酷な状況についてを振り返り、その暑い中撮影された往診のシーンについて聞かれた吉岡は「もう、あの坂は立ち漕ぎでも登れなくなり、電動自転車に変えていただきました(笑)」とコメント。「自転車を放っておくと毎回グリップが暑さで溶けてしまうので、(グリップに)軍手をはめていました! サドルも布を掛けていないと溶けてしまうぐらいの暑さです、嘘じゃないですよ(笑)」と驚きのエピソードが語られた。

現地の方々とのエピソードになると吉岡からは「最初(ドラマスタートの時)は、撮影だとわかってもらえず、コトー先生と同じように島の方々と段々と仲良くなっていきました」、監督も「東京から来た変な連中と怪しまれていた(笑)」と当時の状況を振り返った。筧は「撮影している時は、我々も島民なので、普通に声をかけられて撮影をしていました」それに対し吉岡も「16年前と変わらず、往診シーンの撮影中にも関わらず島の方々から『今撮影ですか?』と声を掛けられて、もう一度撮影をやり直すこともありました。本当に(コトー先生が)いるようにも感じるな~と思いました」とコメント。

また、今回の映画は特に与那国島の大自然を映し出した美しい映像が圧巻だったとMCから伝えられると、中江監督から「島は変わらずきれいなので、変わったことと言えば機材がすごく良くなったことですね。きれいな島をより良くなった機材で撮るので良い映像が撮れました。加工の技術も進化しているけれど、海などはほとんどそのままです」と本作の映像の美しさについて語った。吉岡は、「昔は監督もヘリに乗り込み撮影することもありましたが、今はドローンを使うようになりました」と明かした。

16年の月日を経て動き出す本作だが、「16年で変わったことと変わらないことはありますか?」という質問に、吉岡は「それは…年を取りました(笑)。皆さんも時間の流れは平等ですからね~時間の流れは変わったのではないでしょうか」と回答し、筧は「変わらないことは、泉谷さんは喋り続けるということですね(笑)。ただ、16年前は泉谷さんの奢りで飲みに連れて行ってもらっていたが、本作の時は(コロナの影響もあり)ただただ泉谷さんの話を聞き続けるという状況でした…(苦笑)」それを聞いた吉岡からも笑い声が溢れ出した。中江監督は「16年前と島も島民の皆様も変わらずに『おかえり』と声をかけていただき、変わったことは、そんなになかった気がします」と島民とのあたたかな交流の様子を話した。

当時のメンバーが再集結している空気感についても、吉岡は「な~にも変わらない、みんながいれば安心だし空気感は変わらない」と話しました。中江監督は「(役者たちは)16年間それぞれいろんな役柄をされてきたと思うが、集まった時に違和感なく、ついこの間まで撮影していたかのようでした。誰も役作りなどについて聞いてくれなくて(笑)」と話した。筧は「衣装が1着だけなので、それを着て髪型を短くしたらすぐに和田に戻りました。手術室に行ったら自動的に手伝っていました(笑)」と笑いを誘った。


その後、マスコミ向けフォトセッションが終わり締めの挨拶へ。
中江監督は「これからご覧になるということで、僕の方が逆に緊張しています。観ていただきいろいろなことを感じていただけるのではないかと、島の人が変わらず生きているのでそれをぜひ観ていただけたらと思います」、筧は「映画を観た感動をご友人に伝えていただきその感想を『Dr.コトー診療所』の公式ツイッターに投稿してください! 我々は、それを全部チェックします(笑)」とコメント。

最後に主演の吉岡から「観たいと思ってくださったことが嬉しいです。16年も経ったのに待っていてくれた人がいたんだな…と。今回の主役は16年の月日だと思っております。当時ドラマを見ていただいていた方々の歴史とキャストスタッフの歴史をスクリーンで共有できる作品になっていると思います。ありがとうございました」と観客に向けてメッセージを伝え、終始和やかな雰囲気でイベントを締め括った。



『Dr.コトー診療所』
出演 吉岡秀隆 柴咲コウ 時任三郎 大塚寧々 髙橋海人(King & Prince) 生田絵梨花 蒼井優 神木隆之介 伊藤歩 堺雅人 大森南朋 朝加真由美 富岡涼 泉谷しげる 筧利夫 小林薫
監督 中江 功
脚本 吉田紀子
原作 山田貴敏「Dr.コトー診療所」(小学館)
主題歌 中島みゆき『銀の龍の背に乗って』 (ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス/ヤマハミュージックコミュニケーションズ)
配給 東宝
Ⓒ山田貴敏 Ⓒ2022 映画「Dr.コトー診療所」製作委員会

12/16(金)より全国公開