A24が仕掛ける真夏のエクストリームライド・ホラー映画『X エックス』試写会参加者の感想は?

  • 名古屋

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死ぬほど快感。

『ミッドサマー』のA24が仕掛ける真夏のエクストリームライド・ホラー『X エックス』。

1979年のテキサスで3組のカップルが映画撮影のために借りた田舎の農場へ向かうと、そこは殺人鬼夫婦が棲む屋敷だった―、というストーリーは一見ありふれたスプラッタホラーのようだが、けっしてそれだけでは終わらない。

細部まで綿密に作りこまれた1979年のテキサスの風景、70年代の自由奔放な雰囲気を体現する登場人物たち、ホラーファンならばニヤリとできる当時のホラー映画のオマージュ…。

70年代、80年代の低予算ホラーの手法を巧みに取り入れた映画『The House of the Devil』で、“インディーズ映画の寵児”として高く評価され、キャリアをスタートさせたタイ・ウェスト監督の「ホラー映画」、そして「70年代の映画」への愛が溢れている。

A24映画として初めてシリーズ化され3部作となることも発表され、注目されている本作。キャスティングに隠されたある仕掛けによって、鑑賞後は続編が待ちきれなくなること必至。

X―それは、秘密のX、極限のXTREME、快感もXCT、未知なるXFACTOR…?
映画の最もヤバい要素が全て詰め込まれた、途中下車不可能な真夏のエクストリームライド・ホラーを是非劇場で!



7/8(金)の公開に先駆け行われた試写会で本作を鑑賞した人たちの感想もご紹介!

規格外な破壊力を持ち合わせた”えげつなさ”がじわじわ襲ってきました。最高にサイコで面白かったです。そして、『面白い』を超える、何か圧倒的な余韻を残す強烈なものを、見てはいけない何かを見てしまった感じがします。

70年代テキサスの雰囲気。あえてのB級ホラー的演出。そして伏線。細部までこだわり抜いて作られていて、さすがA24だなと感服させられました。

怖くてグロテスクで、観終わったあとに少し疲れを感じるほど、体がこわばってしまいましたが、ただ怖がらせるだけでなく、それぞれの登場人物が持つ背景や感情がしっかり描写されていて、とても見応えのある作品でした。

老いた人は心は若くても体の老いには抗うことができない。若い人は老人を老人扱いすることで自分が優位に立とうとする。それが史上最高齢の殺人鬼夫婦をより惨めにしてきたのではないでしょうか。殺人鬼夫婦の動機が誰しもが持ち合わせている感情だからこそ、より恐怖に駆られました。

若いカップルたちと老夫婦、そして物語の前半と後半の画面作りの対比がとても美しく、恐怖を掻き立てます。

作り手のホラー愛が伝わってきました。古き良きホラーの様式美を大切にしながら、ただのスプラッタではなく観客の心に訴えるものもある作品です。

ホラー好きは絶対に観たほうがいい!観終わったあと、ホラー好きの仲間と語り合いたい欲に駆られます。3部作ということで、続編が今から楽しみです。


【STORY】

1979年、テキサス。女優のマキシーンとそのマネージャーで敏腕プロデューサーのウェイン、ブロンド女優のボビー・リンとベトナム帰還兵で俳優のジャクソン、そして自主映画監督の学生RJと、その彼女で録音担当の学生ロレインの3組のカップルは、映画撮影のために借りた田舎の農場へ向かう。彼らが撮影する映画のタイトルは「農場の娘たち」。この映画でドル箱を狙う――。6人の野心はむきだしだ。
そんな彼らを農場で待ち受けたのは、みすぼらしい老人のハワードだった。彼らを宿泊場所として提供した納屋へ案内する。一方、マキシーンは、母屋の窓ガラスからこちらを見つめるハワードの妻である老婆パールと目があってしまう…。
そう、3組のカップルが踏み入れたのは、史上最高齢の殺人夫婦が棲む家だった――

『X エックス』
監督・脚本 タイ・ウェスト
出演 ミア・ゴス、ジェナ・オルテガ、ブリタニー・スノウ、スコット・メスカディ、マーティン・ヘンダーソン、ステファン・ウレ
提供 ハピネットファントム・スタジオ、WOWOW
配給 ハピネットファントム・スタジオ
7月8日(金)よりミッドランドスクエア シネマ、センチュリーシネマほかにてロードショー