映画『リカ 〜自称28歳の純愛モンスター〜』高岡早紀が語る“男女問わず共感してしまうリカの魅力”

  • 名古屋

第二回ホラーサスペンス大賞を受賞した原作「リカ」シリーズがドラマ化を経てついに映画化。幼い頃から愛に恵まれなかった雨宮リカは、夫像、結婚像、家庭像に少女のような憧れと純粋さを持つ、自称28歳の女性。そして運命の男性に出逢った時、彼女のピュアな愛情は炸裂し、手段を選ばない最恐の“純愛モンスター”と化していく。誰もが目を奪われてしまう振り切った演技で、観客を「リカ」ワールドに引き込んでいく高岡早紀が語るリカの魅力とは?


「リカ」の映画化おめでとうございます。映画化が決定したときのお気持ちはいかがでしたか?

もともとリカがこんなにも支持されるとは思っていませんでした。きっと嫌われキャラで、それがこのシリーズのおもしろさなんだろうと演じていたのですが、意外にもおもしろいキャラクターとして受け入れられて。だからこその映画化ですが、リカの恐ろしさを大画面で描写してもいいのかという不安はありました。

台本を読んでの感想は?

絶句しました。何回読んでもリカが飛ぶと書いてあったんです。どうして飛ぶのかわからなくて受け入れられませんでした。でも、プロデューサーからただのサイコ・スリラーとしてではなく、ドラマ版から更にパワーアップしたエンターテインメント作品として完成させるためだとお聞きして納得しました。原作小説をそのまま映像にしてしまうと恐ろしすぎるので、エンターテインメントに徹することで幅広い層の皆さまに楽しんでもらえるようにする。それが映像作品の醍醐味のひとつなんです。

リカのアクションシーンは本シリーズの魅力の一つですよね。

リカの目的は走ることでも飛ぶことでもなく、ターゲットを手に入れること。そんなリカを演じながらのアクションはやはり大変です。アクションが得意なわけではないので、走るシーンではなるべく短い距離でと思っているのですが、もっと良いものにしようと試行錯誤しているうちにたくさん走ることになったりして。でも、飛ぶシーンは意外に楽しかったです。危険が伴うこともあり、最小限でとお願いしていたのですが、いざ撮影が始まると、もっと飛んでいたいくらいでした。

純愛モンスターであるリカの“狂気”と“純粋さ”の相関性についてはどうお考えですか?

一線を越えてしまうかどうかの差だと思っています。越えてしまうと“狂気”になってしまうけれど、越える前は“純粋でかわいい”なんです。リカにはそんな純粋な可愛らしさが詰まっています。そして一線を越えてしまいそうになることは誰にでもある。だから男女問わずリカに共感して、その魅力に引き込まれてしまうんです。

また続編のオファーがあれば、リカを演じたいですか?

もちろんシリーズが続くのであれば、別の人に演じてもらっては困ります。言い続けますよ、28歳って(笑)。


映画『リカ 〜自称28歳の純愛モンスター〜』‬
【STORY】

山中でスーツケースに入った死体が発見された。被害者の身元は、3年前、逃走犯の雨宮リカ(高岡早紀)に拉致され行方不明になっていた本間。警視庁捜査一課の奥山(市原隼人)は、潜伏中のリカをおびき寄せるため、偽名を使いマッチングアプリでリカを探し出すことに成功。次第に“純愛モンスター”リカにのめり込んでいく。「やっと会える、雨宮リカ」―捜査と共にリカにのめり込んでいく奥山を心配する婚約者の孝子(内田理央)は、同僚の尚美(佐々木希)と共に彼の部屋へと向かうのだが…。

出演高岡早紀 / 市原隼人 内田理央 尾美としのり マギー 佐々木希
監督松木創
原作五十嵐貴久「リカ」「リターン」(幻冬舎文庫)
主題歌FAKY「99」(rhythm zone)
挿入歌Lil’ Fang(from FAKY)「人形の家」(rhythm zone)
配給ハピネットファントム・スタジオ
6月18日(金)より全国ロードショー