オリエンタルラジオ藤森慎吾がロマンを感じたのは西野亮廣の夢を追いかけ、信じ抜く姿!『映画 えんとつ町のプペル』舞台挨拶in名古屋

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『映画 えんとつ町のプペル』の公開を2日後に控えた12月23日、109シネマズ名古屋で舞台挨拶が行われ、劇中のキーマンとして登場する鉱山泥棒スコップの声を務めるオリエンタルラジオ藤森慎吾が登壇した。 上映開始を待ちわびる観客の前に藤森慎吾が登場すると、会場は大きな拍手に包まれた。


―今日は藤森さんに映画「えんとつ町のプペル」の魅力をたっぷり伺っていきたいと思います。

藤森:その前にちょっといいですか?なかなか一人で舞台挨拶って珍しいですよね。なので非常に緊張していますが、会場のお客さんは僕が一人で来るってご存知でしたよね?芦田愛菜ちゃんや窪田正孝くんは今日は来ません。すみません。藤森で満足して帰っていただけるよう、一人で精一杯頑張りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

―藤森さんが声を務めたスコップは、物語の中で重要な役割を担っていますが、オファーを受けたときのお気持ちはいかがでしたか?

藤森:レコーディングは今年だったのですが、実はオファーを受けたのは5年くらい前で。西野さんに直接お話をいただいたときは、まだ脚本もなかったのですが、「俺、いつかこの作品を映画にするから、そのときはこの役をやってほしいんだ」と熱烈オファーをいただいたので、喜んでやらせていただきますと。そこから5年くらいたっていたので、てっきりこの話はなくなったのかと思っていたのですが、西野さんは着々と準備をされて、この作品を作り上げていたんです。

―スコップは絵本には登場しないキャラクターですね。

藤森:そうなんです。そこがまた西野さんの面白いところで。ご存知の方もいるかと思いますが、大ヒットしている絵本はこの映画のための前フリといいますか、PRのための絵本だったんです。映画はフルバージョンだと捉えてください。スコップはすごくおしゃべりな鉱山泥棒です。これだけを聴くとろくでもないやつという印象ですが、ルビッチやプペルの道標になるようなキャラクターです。最初はおしゃべりで軽いタッチのですが、物語が転換するときにぐっと引き込むようなシリアスな表情をみせるという、やりがいがあり、おいしい役でした。

―スコップの印象的なセリフは?

藤森:とにかく早口でめちゃくちゃしゃべるんです。台本でいうと2、3ページにまたがるセリフもあったのですが、西野さんのこだわりで途中でカットすることなく一気に撮りました。藤森は西野にチェックされながら何テイクもやったんだなと思いながら、その長台詞を楽しんでいただければ。

―スコップのように、秘密を話してしまった経験はありますか?

藤森:“ここだけの話”はポロッと言っちゃうことが多い方です。特に誰と誰が付き合っているというような話は次の日にはだいたい広まっています。ゴシップは大好きなので。でも、それもオファーをいただいた理由だそうです。スコップというキャラクターにぴったりだって。

―これまでも声優の経験はあったのでしょうか。

藤森:アニメも洋画の吹き替えもさせていただいたことはありますが、今作が一番難しかったですし、やりがいもありました。西野さんからはじめはチャラくしてくれと言われて。そこは自分のフィールドなので、ご機嫌にやっていたのですが、シーンが変わって、ここはチャラさを一切捨ててくれと。で、最後はまたちょっとチャラさを出してと、自分でも情緒がおかしくなりそうなくらいたくさん発注がありました。


―スコップはロマンを求めるキャラクターですが、藤森さんにとってロマンとは?

藤森:西野さんにロマンを感じました。今までの西野さんの芸人人生がこの作品に詰まっている気がして。彼はずっとワクワクドキドキさせてくれるんです。ルビッチは夢を追いかけ、人々からバカにされますが、それでも信じ抜く。その姿はまるで西野さんなんです。芸人をしながら、絵本を作ると言ったとき、吉本の芸人たちから袋叩きに合いました。僕もその中の一人で、まるでこの作品に登場する市民のようでした。そこから、信じ抜いて、揺るがない勇気を持って突き進むことの大切さを改めて気づかせてくれたなと。映画も好きだけど、西野さんをより好きになりました。

―藤森さんが制作された宣伝ラップも話題になりましたね。

藤森:西野さんが僕のYouTube動画をご覧になって、この作品をラップで紹介してくれと、すごく軽い感じでの依頼だったのですが、僕は西野さんにロマンを感じていたので、2、3週間かけて作詞をして、「PERFECT HUMAN」を作ってくれた方に作曲を依頼して、撮影隊やロケ地も自分で用意しました。これ以上ないという作品を届けたら、「こんなんお願いしたつもりないわ、かっこよすぎるわ」と(笑)。西野さんがあれだけ叩かれながら書いた絵本がこれだけの映画になり、お客さんを巻き込み、感動を与えてくれる。そこに光り輝く希望が見えたので、歌詞にはそれも入れ込みました。

―完成した映画を見て、どのような感想を持たれましたか?

藤森:見てすぐに西野さんに連絡したのですが…、シンプルに、泣きましたね。何箇所か泣けるシーンがあって。「ココとココとココ、泣きました!」と事細かに西野さんに報告しました。笑えるシーンももちろんありますし、あとやはりすごいなと思ったのは、映像の制作チームですね。絵が本当に綺麗で、いろんな作品を見てきましたが、どの作品ともテイストが違うし、西野さんの絵を最大限に活かしていて、最高の制作チームだなあと実感するような素敵な世界が広がっていました。

―この映画の一番の見どころを最後に教えてください。

藤森:主演のふたりは本当にすごかった!芦田愛菜ちゃんと窪田正孝くんは、さすが、プロの役者さんだなと。ふたりがぐっと深い世界観を作ってくれたので僕たちもとても入りやすかったですし、愛菜ちゃんのルビッチは力強さもあって、窪田くんのプペルは言われないとわからないくらい器用に声を作っているのに感情表現が素晴らしくて、すごく勉強になりました。

―今から作品を観るお客様に一言お願いします。

今年はずっと暗いニュースが続きましたが、そんな中でもこの作品を通して、少しでも心晴れやかになって、光がさせばいいなと思える作品です。この作品をご覧になった皆さんが、明日に向けて素敵な気持ちになってくれればいいなと思います。

司会を務めるアナウンサーとの絶妙なやりとりも含め、会場は笑いに包まれ、幸せな空間に。この舞台挨拶と「映画 えんとつ街のプペル」を同時に楽しめる、贅沢な時間を、会場の全ての人が満喫していた。

【STORY】

信じて、信じて、世界を変えろ。 厚い煙に覆われた“えんとつ町”。煙の向こうに“星”があるなんて誰も想像すらしなかった。この町でただ一人、紙芝居に託して“星”を語っていたブルーノの息子・ルビッチは、父の教えを守り“星”を信じ続けていた。しかし、ルビッチは町のみんなに嘘つきと後ろ指をさされ、ひとりぼっちになってしまう。そしてハロウィンの夜、ゴミから生まれたゴミ人間・プペルが現れ、のけもの同士、二人は友達となり、ルビッチとプペルは「星を見つける」旅に出ると決意する。父を信じて、互いを信じあって飛び出した二人が、大冒険の先に見た、えんとつ町に隠された驚きの秘密とは?


【映画情報】

映画 えんとつ町のプペル

©西野亮廣/「映画えんとつ町のプペル」製作委員会

監督廣田裕介
声の出演窪田正孝、芦田愛菜、立川志の輔、小池栄子、藤森慎吾、野間口徹、伊藤沙莉、宮根誠司、大平祥生(JO1)、飯尾和樹(ずん)、山内圭哉/國村隼
原作「えんとつ町のプペル」にしのあきひろ著(幻冬舎刊)

12月25日(金)より全国東宝系にてロードショー