「ジブリパークとジブリ展」開会式に大村愛知県知事、中日新聞社・大島社長、スタジオジブリ・星野会長、宮崎吾朗監督が登壇

  • 名古屋

11月1日、愛知県長久手市の「愛・地球博記念公園」内に開園するジブリパーク。その開園を記念して、ジブリパーク誕生の裏側を紹介する展覧会「ジブリパークとジブリ展」が10月29日より開催。開会式に大村秀章愛知県知事、中日新聞社・大島宇一郎社長、スタジオジブリ・星野康二会長、宮崎吾朗監督が登壇した。

■大村秀章愛知県知事コメント


今回、主催の中日新聞社より“ジブリパークのメイキング展”として本展のお話をいただき、実施の運びとなりました。本展はジブリパークと同じく宮崎吾朗監督の監修によるもので、素晴らしい内容となりました。皆様にはジブリパークと展覧会の両方をご覧いただき、予習復習含め、楽しんでいただきたいと思います。

■中日新聞社・大島宇一郎社長コメント


本展前半では、宮崎吾朗監督がこれまで手がけてこられた建造物やアニメーション作品をスケッチや写真などを交え紹介し、宮崎吾朗監督の作品に込められた思い・技術を感じてもらえます。後半では、ジブリパークでどのようにスタジオジブリの世界を表現しようとしたのか、ジブリパークの理念・制作の舞台裏を紐解いていけたらと思っています。本展を通して、ジブリパークへの期待を一層高めていただけたらと思います。

■スタジオジブリ・星野康二会長兼社長コメント


コロナ禍となったこの3年、大変厳しい状況に陥りましたが、その中でも大きな喜びがありました。宮崎駿監督の長編アニメーション作品の完成が近づいているということと、ジブリパークが間もなく開園するということです。そして今回開幕する本展は、コロナ禍にしっかりと向き合い、乗り越える途上にあるこのタイミングで開催されるということも、重い意味があるのかなと感じています。本展で体感体験いただけることは、ジブリパークでのそれと同じくらい、たくさんの面白味が詰まっています。限られた2ヶ月間の本展、多くの方々、特に地元の皆様に足を運んでいただけたら、とても嬉しいです。

■宮崎吾朗監督のインタビュートーク


「ジブリとジブリパーク展」では、ジブリパークでは見ることのできない過程などが展示されています。パークでは見られないもので印象に残っているものは?

「サツキとメイの家」
ジブリパークにあるものは2作目です。2005年の愛・地球博の時に建てさせていただき、ジブリパークのきっかけとなった。そういう意味では出発点です。本展では1作目の一部が展示されています。

「ジブリの大倉庫」
ジブリパークの中で一番大きな施設で、もとあった温水プールを改修したものなので、色々ありました。どのような造形にするのかといった目に見える部分も苦労しましたが、温水プールという用途を作り替えていく部分が、設備面なども含め、最も苦労しました。一度更地にしてしまい、新たに建てる方が楽ではありますが、そうしたくはなかった。あえて改修しました。

展覧会の展示物の中で、特に思い出の残っているものは?

僕がアニメーション作品に関わるきっかけになった作品は『ゲド戦記』ですが、改めてアニメーション作品を作るということと向き合うきっかけになったのは『コクリコ坂から』です。その時の方が苦労が多かったですし、考えることも多かった。 高校生のラブストーリーである一方で、古い建物の取り壊しをめぐる話にもなっているので、この作品を作りながら、古いものを残す・残さないというのはどういうことなのかと考えました。若い頃は何でも新しいものが良いと思っていましたが、こういう作品を作ったり、自身も歳をとる中で、安易に壊したり、形を変えたりするのは良くないんじゃないかと思いました。これは、「ジブリの大倉庫」を作るきっかけにもなりました。

展示では名古屋独自のものも展示されているそうですね。

『アーヤと魔女』の展示室には、スガキヤのラーメンも置いてあります。実は『アーヤと魔女』の制作時期と、このジブリパークの制作時期が被っていて、同時進行で進んでいたんです。スガキヤのラーメンを食べながら、作品を作っていた、という感じですね。ちなみに、ジブリパークのグルメの中では、ナポリタンのおにぎりはが一番美味しいと思います。カフェにはなぜか味噌カツが乗ったピザもあり、それも意外とおすすめです。名古屋出身の鈴木プロデューサーは「味噌煮込みは俺が子どもの頃はなかった」とか色々と小言を言っていましたが(笑)。

最後に、ジブリパークの開園を心待ちにしている方々、愛知県民へ一言メッセージをお願いします。

早く開いてくれないかなという思う一方で、本当に皆さんが来てくださるのか、楽しんでくださるのかが心配な思いとがあります。テーマパークであると捉えられていますが、僕としてはあくまで公園であってほしいとずっと思っていて。公園というのはまず地元の人のためのものではないかなと思っているので、誰よりも愛知県の人に愛されるものであってほしいですし、すぐに来られない方も、その“入り口”を覗き見る思いで、展覧会に足を運んでいただけたら嬉しいなと思います。


ジブリパークの新たな楽しみ方に出会える特別な展覧会。ぜひ、足を運んでみては?

「ジブリパークとジブリ展」

会期 2022年10月29日(土)~12月25日(日)
会場 愛知県美術館(〒461-8525 名古屋市東区東桜1-13-2 愛知芸術文化センター10階)
開館時間 10:00~18:00 金曜は 20:00 まで (入館は閉館 1 時間前まで) 休館日:毎週月曜日(10 月 31 日は開館)
主催 愛知県美術館/中日新聞社
協賛 DNP 大日本印刷/アイシン/NTP グループ/鹿島建設/トヨタ自動車 後援:愛知県教育委員会/名古屋市教育委員会/愛知県私立幼稚園連盟 企画制作協力:スタジオジブリ/三鷹の森ジブリ美術館/ジブリパ―ク
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