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フライング・ポストマン・プレス 札幌版

2019/07/02

映画『凪待ち』舞台挨拶 in 札幌 レポート

6月24日(月)@札幌シネマフロンティア

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 『孤狼の血』や『凶悪』などの唯一無二の作品を撮ってきた白石和彌監督と、近年、役者としての幅を広げている香取慎吾。そんな魅力的な組み合わせが実現した映画『凪待ち』が、現在公開中だ。狂気の中にあって一粒の純粋さを失わない男という難役を務めた香取と、そんな彼の姿を撮り切った監督が、完成披露上映会に登壇するために来札。舞台挨拶と取材で語られた言葉からは、この作品への熱い思いが伝わってきた。

 

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「香取さんはやさぐれるほど、色っぽくなる」(白石監督)

「無茶なことを言われるほど、燃えてくる」(香取慎吾)

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—完成披露上映会はここ札幌が最終地ですが、回ってみていかがですか?

 

香取慎吾「北海道に来られて本当によかったです。ファンの方のSNS情報だと、番組の収録で来て以来らしくて。僕のことは皆さんの方がよく知ってるんです」

 

白石監督「僕は北海道出身なので、札幌で完成披露上映会ができるのはうれしいです」

 

—“このシーンに注目したらより楽しめる”というシーンは?

 

監督「僕は毎回、なんでこんな顔になるんだろうってゾクゾクしながら香取さんを撮影してたんですけど、それが中盤以降で顕著になってきて。不思議なもので、役でやさぐれればやさぐれるほど色っぽくなっていくんですよ。なので、どのシーンが一番色っぽかったかっていうのを、観終わったあとに話してほしいですね」

 

香取「海で霧がきれいに映ってるシーンがあって、あれは「監督、持ってるな」っていう。撮影って晴れてほしい時に雨が降ったり、いろいろあるじゃないですか。霧も濃すぎると撮影できなかったりするんですけど、あのシーンの霧はまさに自然の恵みで、この映画に花を添えてくれたと思うんで、そこに注目してほしいです」

 

-では、演じてみて忘れられないシーンは?

 

香取「お祭りでの乱闘シーンですかね。町の方に協力していただいて、エキストラの方だけでも300人くらいいて。夕暮れの空を狙いつつ、人をかき分けてっていうのを全部ワンカットで撮りたいっていう監督の思いに、すごく無茶なことを言う監督だなって(笑)。そういう時ほど燃えてくるので、リハーサルを繰り返しながらさらに演出をプラスしていったり、自分だけじゃなくてみんなひとつになって模索しました。カットがかかった瞬間からじわじわ拍手が広がって、それが町全体の拍手になった時、すごく感動しました」

 

 

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—喪失と再生がテーマということで、舞台は石巻ですね。

 

監督「喪失と再生っていうと仰々しいんですが、今まで転がり落ちる男の話はよく撮っていて、転がり切ったところで終わりですみたいな映画ばかりでした。なので、人がちょっとだけ這い上がるのかな、もう一回やり直せるのかな、っていうことを感じられる映画を撮りたいなと。石巻を舞台に選んだのも、震災で失ったことと、映画の中で郁男が失ったことの事件の本質はぜんぜん違うものなんですけど、人間が救済を求める感じはどこか通ずるものがあるんじゃないかと。この映画を観ていただいて何か心に引っかかるものがあれば、ぜひその思いをたくさんの方に共有していただきたいです」

 

香取「ずっと皆さんに観てほしいと思いながら、この時を待っていました。「あまり見たことのない香取慎吾」と言われていますが、それを作ってくれたのは白石監督なので、たくさんの方が観に来てくれることを祈っています」

 

 

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©2018「凪待ち」FILMPARTNERS

 

 

映画『凪待ち』

 

【STORY】毎日をふらふらと無為に過ごしていた郁男は、恋人の亜弓とその娘・美波と共に彼女の故郷、石巻で再出発しようとする。少しずつ平穏を取り戻しつつあるかのように見えた暮らしだったが、小さな綻びが積み重なり、やがて取り返しのつかないことが起きてしまう―。ある夜、亜弓から激しく罵られた郁男は、亜弓を車から下ろしてしまう。そのあと、亜弓は何者かに殺害された。恋人を殺された挙句、同僚からも疑われる郁男。次々と襲い掛かる絶望的な状況を変えるために、郁男はギャンブルに手をだしてしまう。

 

監督:白石和彌 『孤狼の血』、『彼女がその名を知らない鳥たち』、『凶悪』

脚本:加藤正人 『クライマーズ・ハイ』

出演:香取慎吾、恒松祐里、西田尚美、吉澤健、音尾琢真、リリー・フランキー、他

製作・配給:キノフィルムズ

上映時間:124分  【PG12】

 公式Webサイト
 
全国絶賛公開中
 

 


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