エンターテインメントフリーペーパー フライング・ポストマン・プレス

フライング・ポストマン・プレス

2013/03/01

【インタビュー】DOBERMAN流の人間讃歌が詰まった『これが例のアレ』完成!

いろいろあるけど、“それでいい!”って

なるようにしかならんからそのままでいいって歌ってる




 

結成15年目を迎えたDOBERMANが、約2年ぶりとなる6枚目のフルアルバム『これが例のアレ』をリリース。今作は真骨頂であるSKAを起点に熱いロックの疾走感から、じんわりと死生観が伝わるものまで、より自由奔放に独自のビートとメッセーを放っている。変化を恐れず、人間味と懐の深さを増して魅力あふれるバンドヒストリーを刻み続ける彼らにインタビュー。 




――ニューアルバム『これが例のアレ』からのリード曲『ロマンチックにいかないオレたち』のPVはインパクトがあっていいですね! 

 

 

平井(G.)「最初はメンバーの表情とかライブハウスのホコリが舞ってるようなライブ映像だけでも良かったけど、そこにアニメーションが入ってキャッチーになった感じですね」 

 

 

小山(Dr.)「今作はすごく聴きやすくできたと思ってるんですけど、その中でも一番フックがあって、いろんな人に突き刺さりそうなので、これを押し

 

 

 ――この曲には男女のドラマが思い浮かびます。 

 

 

小山「古くてちょっとダサいイメージがあって、洗練されすぎない感じがいいですね」 

 

 

平井「“人間ってカッコ悪いもんやん”っていうのがどの曲にもあるんやけど、この曲は特にはっきり言葉に出してますね。別にかっこよくないし、それでいいんやでっていう、(吉田田)タカシの歌詞もそういうふうになってきてるし、僕らも飾らなくなってきてますね。かといって、ライブの時に寝癖ついたまま私服で行くっていうのとはまた違いますけど(笑)」 

 

 

――『空前絶後のSHOW』は80年代のバンドブームの頃を思い出す曲調ですが、自分たちのルーツ的なものを出してみようっていう意識はありましたか? 

 

 

平井「そういうのもあったかもしれませんね。だんだんメンバー個々の畑から出てくるサウンドに委ねることが多くなって、どんどん曲調がバラバラになってきてて。それぞれの持ち味が形になってきてますね」 

 

 

 小山「タカシが歌詞書いてるから、それでまとまっていると思います」 

 

 

吉田田(Vo.)「今作では生活感が結構出てきてると思います。“ほんまにテーマにしたいことってなんやろ”って考えたら、すごい普通のことやったりするんです。例えばあったかいものをお腹にいれて寝る。静かで、部屋ごと宇宙空間に浮いてるような気がして、眠りに落ちようとする。その時に“今日も生きてるってことはホンマに幸せやな。噛みしめないと”って思う。これは『メメントモリ』で歌ってることですけど、そういう些細などーでもないことを歌いたいなって思うようになってきて。(自分が)36歳やからって、ゆっくりな曲にしていってどんどんバラードみたいなのばっかりになっていくのは俺ららしくないし、やりたくもないからそれをどう料理するかっていうのが面白くなったり、(原)ケンちゃんのイカツイ曲にどうやってこの情緒を乗せたろかなって考えて。ギャップを無理やり埋めてるところに自分らしさが出てるのかな。しっぽりした曲をしっぽり歌うのはもっとうまい人が他にいっぱいいるからそこに行く必要はない。『ロマンチックにいかないオレたち』もまくしたてて歌ってるし、曲も勢いある感じに仕上がってるけど、歌おうとしてることはすごい情緒のあることで。“なかなかうまくいかんよね。だけど幸せやからいいやん”っていう結構普通なことを歌ってるんです」 

 

 

――ライブでも『フロンティア』や『メメントモリ』はぜひ聴いてみたいですね。 

 

 

平井「最近ライブでめっちゃ思うんですけど、みんながすごい踊ってることが昔は必須というか、それがベストだったんですけど、今は“今日のライブ伝わったな”ていうのをお客さんの表情をみて判断するというか、後ろの方で誰かに連れてこられて、初めて僕らを観に来たような人が、結構な眼差しでこっち観てたりとかするのが最近ではうれしい。暴れて騒いでくれるのも最高やけど、それに加えて伝わったかどうかはすごく気にしますね」 

 

 

――楽曲自体にも人間賛歌的な曲が増えてるように思うし、それがDOBERMAN流の人生応援歌に聴こえてきて、もうちょっとがんばって生きていこうっていう気持ちになります。 

 

 

吉田田「『ロマンチックにいかないオレたち』もそうで、どっかで聞いたことあるような、千人に当てはまるような応援歌じゃないかもしれんけど、これを聴いてるその人にホンマに届け! と思って書いてるし、それは狭いかもしれんし、理解してくれる人も少ないかもしれんけど、僕の中では最大の応援歌っていうか、いろいろあるけどそれでいいっていう。僕、“それでいい!”っていうテーマを結構前から掲げてて、なるようにしかならんからそのままでいいって歌ってました」 

 

 

――最後の『ユーレイ』もとてもユーモラスに歌ってますよね。

 

 

吉田田「これはほんとに大切な人を亡くして、自分の中でけじめをつけるために曲にしようって思ってたままずっとできてなくて、4年目にしてやっと書けた曲。ちょっと気持ちの距離を保てるようになってユーモラスにかけるようになったって感じですね」

 

 

――いろんな想いが入ってますが、そんな重苦しい感じもなく。

 

 

吉田田「そうなんですよ。やっぱり距離がいると思うんですよね。想いが先走ったら届かなくなると思うんですよ。それは音楽だけじゃなくモノづくり全般にいえると思うんですけど。一定の距離が必要で、一定の距離で作ったものしかエンターテインメントになり得ない。ひとりよがりじゃないものを作ろうと思ったら、やっぱり距離をおいて、俯瞰で眺めながら作らんとできないなと思って。やっと納得いくものができてきてますね」

 

 

――良い意味でのDOBERMANの変化が感じられるアルバムですね。

 

 

吉田田「その変わっていってる自分たちを観て欲しい。どんどん、変わるのを推奨しているというか変わっていってイイって感じてるから、まだまだ変わっていってて、このアルバムもまだ途中段階で、次のアルバムはもっと変わると思う。自分らが今聴いて欲しいものを作るってことに素直になる。それで、自分らの中で流行ってるジャンルを取り入れたりしながらやっていきたいし2TONESKAっていろんなジャンルをミクスチャーしていく音楽やから、それはどんどんやっていけばいいと思う。10年以上やってきてどんなものでも飲み込める自信が出てきたというか、ちゃんと消化できるようになったし、DOBERMANとして変換できる自信があるから。そうそうブレない、というか、いいふうにブレるというか。ちょっとだけそういうふうに思えるようになってきましたね」

 

 

 

DOBERMAN(ドーベルマン)

2TONENEO SKAに影響を受け、新たなSKAシーンを築くべく’98年に結成。ルーツミュージックを尊重しながらも既成の概念を打ち壊す姿勢と圧倒的なライブパフォーマンスによって現在進行形のSKAを鳴らし続けている。鍵盤(ピアノ、オルガン、アコーディオン、ピアニカ)と二管(トランペットとトロンボーン)を含む6人のバンド編成で活動中。

http://control-doberman.com/

 

 【LIVE info】

3/9(土) 心斎橋Music Club JANUS

4/7(日) KYOTO MUSE

4/28(日) 心斎橋BIGCAT

 

 

 

 

『これが例のアレ』

CTRL-0006

2,100

now on sale

 







PR

FLYING POSTMAN PRESSは全国5都市で配布しています。