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2013/08/29

ゲスで! エロくて!! DQN♡ 大根仁監督最新作『恋の渦』が8/31(土)より拡大ロードショー!

恋の渦_メイン

 

 

悔しいほどにおもしろい。

そのひとことに尽きる映画で、それ以外の言葉は蛇足にも思えるが、ひとことで映画紹介を終えるのも乱暴なので簡単に本作について解説していく。

 

『モテキ』(’11)で大ヒットを飛ばした注目の演出家・大根仁が撮った2本目の映画、それがこのインディーズ・ムービー『恋の渦』だ。山本政志監督率いる実践映画塾『シネマ☆インパクト』の企画のひとつとして作られた本作は、オーディトリウム渋谷で公開されるやいなや、連日キャパオーバーとなる大ヒットを記録! その熱は公開後も醒めることなく、ついに拡大ロードショーが決定。秋にかけて順次、全国の劇場で公開されることとなった。

 

ある日、部屋コンで出会ったチャラ男とギャルたち総勢9名のチャラくてゲスい恋愛劇。物語を簡単に説明するとそういうことになる。

冒頭の15分ほどを占める部屋コンからして相当チャラい。そしてウザい。悪ノリするリーダー格の男、その男にとことん従順な女。空気を読まずに空回りする男、心のままに(というか、体の疼きに素直に)男を冷静に品定めする女…。

誰も彼もが本音ダダ漏れ、男の下心も女の計算も見え隠れする様子が、部屋全体を見渡せるぐらいのヒキの映像で捉えられていく。部屋のあちらこちらで同時に、別々の会話が進んでいく感じがまたリアル。あまりのリアルさにぐいぐい引き込まれていくのと同時に、隠しカメラで撮った映像を覗いているような、少々やましい気持ちにもなったりする。

 

その部屋コンを境に男女9人の恋愛は交錯し、展開していく。その恋愛模様には虚勢や依存、本音と建前、下心…さまざまなものが渦巻いていて、笑えるし、呆れもする。その一方でギュッと胸が締め付けられもするのがすごい。こんなゲスい奴らに共感なんてしたくないのに、うっかり「あるある」「わかるよ」と共感してしまう、そんな物語。映画の中に“自分”を見る。そんな映画的醍醐味を間違いなく味わえる1本だ。

悔しい、でもおもしろい。そのひとことに尽きる。

 

脚本のクオリティの高さもさることながら、やはり監督だ。最初は俯瞰で抑え目に、物語が進むにつれ一人ひとりにクローズアップしてドラマ性高く捉えられていく恋愛模様。大根仁と言えば『モテキ』で音楽を効果的に使ったことで知られるが、本作では音楽という強力な武器は用いていない。それでいてこれだけのドラマ性を持たせることができるのだから、その演出力の高さは尋常ではない。

ちなみに本作は4つの部屋で、しかもたった4日間で撮影されたという。それを踏まえて観て欲しい。この映画がいかに奇跡的なものかがわかるだろうから。

 

 

 

 

『恋の渦』

http://koinouzu.info/

 1 main

’13年/日/138分 

監督:大根仁

原作・脚本:三浦大輔

出演:新倉健太、若井尚子、柴田千紘、後藤ユウミ、他

※8/31(土)よりオーディトリウム渋谷にて公開、以降全国順次公開

©2013 シネマ☆インパクト

 


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