エンターテインメントフリーペーパー フライング・ポストマン・プレス

フライング・ポストマン・プレス 関西版

2017/11/14

【インタビュー:ZIGGY】メジャーデビュー30周年を迎え、10年ぶりのニューアルバム『2017』をリリースしたZIGGYの森重樹一が語る現在の境地。

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1984年に結成されたZIGGYが、’87年のメジャーデビューから今年30周年を迎えた。そのボーカリストであり、唯一のオリジナル・メンバーである森重樹一。10月25日にリリースされた10年ぶりのニューアルバム『2017』は、ジャケットのワイルドな表情に象徴されるハードなバンドサウンドと気迫みなぎるボーカリゼーションで圧倒し、ミディアムスローやバラードも含めて真の強さやリアリティを持って迫ってくる。ロック的な刺激はもちろん、歌詞に込められた深い思いと一体となって聴き手を突き動かすパワーが満載されているのだ。この新作を世に出し、精力的に活動し続けるエネルギーの源泉とは? また、異ジャンルに挑戦するビギナーとして、新たな一面を見せているYouTubeの企画動画『ZIGGY森重樹一の11の挑戦』についても笑顔で言及。2017年、ZIGGYとして存在する森重樹一の現在の境地を柔らかに語ってくれた。

 

 

 

―― “ZIGGYの森重樹一の11の挑戦”として、“そば打ち”、“ボルダリング”、“和楽器”などにトライしているYouTubeの動画に驚きました!

 

「音楽を聴いてもらうきっかけになるようなことが何かできないかということでトライしました。異ジャンルにビギナーとして自分が向き合う姿を通して、自分の人となりを感じてもらえるかなって。僕みたいなイメージでやっている人間はカテゴライズされがちなところもあるので、ただギターを弾いて歌ってもそれは当たり前だから(笑)。当たり前じゃないことをして、今まで興味を持ってなかった人が一人でも二人でも興味を持ってくれたらいいなと」

 

―― ロックボーカリストという姿しか知らない人がほとんどだと思うんですけど、何かきっかけはあったんですか?

 

「実は以前、娘の幼稚園の卒園式の時に園長先生からお願いされて、子供達と父兄や先生方の前で歌ったことがあるんです。確か、『GLORIA』と『6月はレイニーブルース』を生ギター1本で歌いました。そういう場所で歌うのは自分も初めてのことだったので、できるのかな?って思ったんですけど、皆さんにすごく喜んでもらえたんですよ。その時に、今まで自分で遠ざけていた未体験なことの中にも、できることがあるんだろうなって気づかされたんです。そういうプロセスを経て、今回のYouTubeの企画もできたのかもしれないなと思います(笑)」

 

―― 今だからこそできることだと?

 

「そうだと思います。今年で54になりますけど、まだ自分ができないことはいっぱいあるわけで、それを人目にさらすっていうことは、正直、やらなくてもいいことじゃないか?と思う自分もいたんですけど…。僕自身のパブリックイメージを解体させることができたら、それによって、僕自身が作る音楽が、より伝わるかもしれないなと。限定されそうなものを解体することの方に、自由や愛はあるように思うから」

 

―― ロックスターは、私生活などを明かさないことがカッコイイとされている時代もありましたよね。

 

「もちろん僕も若い時は自己イメージをコントロールしたいっていう思いが強くありましたし、今もどこかにあると思うんですけど。自分自身がより気持ち良く、人生を幸福だと感じるために選ぶ道が、既存のロックスター像じゃなかったとしてもいいのではないかと。むしろ、そちらの方が、より積極的に選択するべき道なんじゃないだろうかと感じているんです」

 

―― そういうお話しも含めて、守りに入らずに新しいことに挑戦されている森重さんの姿勢というものは今回のアルバム『2017』の中で歌われていることとも符合します。

 

「うん。そうなんですよね。過去の偉大なロックスターたち、今の若いアーティストたち、いろんな方がいると思うけど。僕のやり方は、きっとこれで良いのではないかと。54になって、ようやく、そういう気持ちがしてきました。自分を強く見せたり、立派な人間に見せたいという思いの反対側にある、リアリティーや本当の意味の強いものを表現できる音楽を作りたいと思っているんです」

 

―― 今年、10年ぶりにリリースされたシングル『CELEBRATION DAY』もそうだし、今回のアルバム『2017』も、森重さんが培ってきたものに裏打ちされた説得力があり、勇気をもらえました。

 

「嬉しいですね。ZIGGYというバンドは、本当の意味でのプロ意識というものを持つ以前にブレイクしてしまったところもあったと思うんです。『GLORIA』が売れた時に、自分は25、6でした。今思えば、一過性の台風みたいな他者評価を受けて、どっか自分自身の大きさを見誤ったところもあったのかなって…。そういう時期を経て、自分との折り合いをつけるべく、ZIGGYをやってるのかなと。だから、作品が作れるたびに、やっぱりとてもシンプルに嬉しいんですよね。ZIGGYとして活動してきた中で、いろいろありましたから、いつもニコニコ笑っていられる状態ではなかったんですけど。ここ数年はとても素晴らしいミュージシャンやスタッフに囲まれて、音楽を作るっていう仕事にすごく集中してやれるようになっています」

 

―― 今回のアルバムタイトルの『2017(ニーマルイチナナ)』というのは、文字どおり今の時代を表しているんですか?

 

「これは、とにかく響きが良かったということがまずあったのと、何年か経って、このアルバムを聴いた時に、“ああ、2017年のZIGGYがここにあるな”って記憶に残るかなって。自分なりのプロセスを経て、新しく作れたアルバムなので、言葉よりも、“2017”という数字に表れている今、この年にZIGGYがあるっていう厳然たる事実を記す方が、より説得力があるのではないかという気持ちもあります」

 

―― 音楽的には一曲目の『白んだ空に蝶達は舞ってる』からハードな勢いで攻めていて、『Don’t stop the R&R music』のようなロック色の強いアグレシッヴなナンバーに圧倒されます。今の社会を見据えた辛口な言葉もありつつ、今の森重さんだからこそ歌える優しさを感じます。

 

「僕は、今から40年ぐらい前にギターで曲を弾きながら歌えるようになりました。それはとても素敵なことで、自分で獲得したというより、ギフトとしてもらったものだったと思うんです。僕の家の前に、フォークグループのギターの方が住んでいて、彼にコードや歌を歌うことのイロハを教えてもらったんです。中学生の時でした。多分彼も誰かにもらったものを僕に手渡してくれたんだと思います。僕の役目も間違いなく、誰かに何かを手渡していくことだと思っていて。それを手渡すことができるから、僕はこの仕事をやらせてもらえてるだけですね。それが一番重要なところだと思っていて。これは自分の音楽だっていう認識はもちろんあるけど、それは所有するものではなくて。発表した時点でみんなのものになる。だから、自分の歌が優しいとか優しくないとか、僕はわからないけど、僕は自分が作る音楽がみんなを喜ばせたらとても幸せだなと思う。このアルバムを気に入ってくれたっていう人がいたら、“ありがとう”って思うし。そういう人たちが喜んでくれることをとても幸福なことだと思う。彼らと一緒にライブをやった時に、僕は次の勇気とイマジネーションをもらっているんです。そんな自分の音楽から優しさのようなものを感じてもらえるのであれば、それはものすごくありがたいし、自然なことかもしれないですね」

 

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―― 今作の中の『君のままでいいから』という曲が心にしみてきました。これは誰に向けて歌っているのかなって…。

 

「特定の誰かということではないけど、ある意味自分というか、自分自身を受け入れたいという気持ちの表れというか…。そんな素晴らしい人間になるために音楽をやってるわけじゃなくて、むしろ自分勝手な自分も含めて、全部自分だっていうことを受け入れるためにやってるんじゃないかと。自分以外の誰かになれるわけではないのだから。そして、この自分というものを客観的に見た時に、多くの人がまた同じような自分を持っていると思う。だから、多くの人に対するメッセージだと思ってますね。みんなが自分の描く理想のままでは生きられないわけですよね。僕自身ももちろんそうです。理想のように生きられない自分が生きていくために、どうやって自分と折り合いをつけるんだい?っていうことの方がテーマとしてはより重要だと思うんです。その中で最善を尽くそうっていうメッセージの方が僕にとってはリアルかなって」

 

―― そんな深い想いが込められた一曲だったんですね。

 

「これはラブソングだと思っています。自分を愛するということは自分を大切にすること。自分を愛することは、それによって自分を支えてくれている人を愛することでもある。自分を粗末にすることは愛とは真逆な行動だと思うし。自己憐憫に陥って自分の運命を嘆くことは愛とは真逆のことなんですよね。僕は自分の欲望を全うするだけの歌をラブソングだとは思わない。もし、僕が本当のラヴソングの主人公であれば、“欲しい”ということではなくて、“与える”という形でしか表現できないんじゃないかと思いますね。僕自身も欲張りな人間だからこそ、そういう歌に救われてきたんです」

 

―― 10代や20代の頃から、そういうことを考えて歌ってきたんですか?

 

「歌い始めた時にはそういう境地でない部分ももちろんあったし、やっぱり時間を経て行く中で、そういう気持ちになってきますね」

 

―― そんな気持ちを込めながらハードに攻める時は攻めて。

 

「そうですね。その激しさみたいなものが、観念的なことを吹っ飛ばす瞬間があるので。よりフィジカルなところにガツンときてくれるものを体現する力が自分にあるのであれば続けていきたいことですね。それはすごくカタルシスがあるんですよね」

 

―― メジャーデビュー30周年を機に、今とても良い状態なんですね。

 

「『GLORIA』というものが、ZIGGYの活動にとってピークだったと思ってる人も多いと思うんだけど。もしかしたらZIGGYのピークって、ここから来るかもなって。あの『GLORIA』を作った時以上の何かを発していくエネルギーっていうのを感じているんです。もしかしたら、近い将来、ZIGGYってバンドが違う形で世間に認知される日が来るだろうなって(笑)」

 

―― 11~12月にかけて開催のZIGGY TOUR『2017』でそのエネルギーが直に感じられますね。

 

 

「今回はニューアルバムからの曲をメインに、過去にも遡りながら、新旧のファン、どちらにも楽しんでもらえるような選曲にしています。バンドは春のツアーでもサポートを務めてくれたメンバー(カトウタロウ:G.、Toshi:Ba.、CHARGEEEEEE    …:Dr.、佐藤達哉 :Key.)で、次の音源もこの4人と録音する予定です。これからがZIGGYという活動のハイライトになるんじゃないかというような時期を迎え、とても前向きな気持ちで臨んでいます」

 

―― 楽しみにしています!ありがとうございました。

 

Interview & Writing & Photo by エイミー野中

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うたた寝の途中」Music Video

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New Album「2017」Official Trailer

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【ZIGGY森重樹一の11の挑戦】Part①

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ZIGGY (ジギー)

 

1984年に森重樹一を中心に結成。1987年10月5日、徳間ジャパンよりアルバム『ZIGGY~IN WITH THE TIMES~』でメジャーデビュー。2ndアルバム『HOT LIPS』収録曲の「GLORIA」がフジテレビ系ドラマ『同・級・生』の主題歌となり大ヒット。バンドブームを牽引したカリスマ的R&Rバンド。1984年の結成以来、メンバーの脱退・加入・復帰、活動休止を繰り返し2008年2月に無期限の活動休止を発表した後、2010年、2014年に期間限定でLIVEのみの活動はあったが、2017年3月22日にリリースした約10年振りのニューシングル「CELEBRATION DAY」がスマッシュヒットを記録し、4月よりスタートした全国ツアー(全10か所)は各地でSOLD OUTを連発した。10月25日には10年ぶりとなるニューアルバム『2017』をリリース。そして、ZIGGY TOUR『2017』が11月2日からスタートした。

 

 

 

 

 

New Album 『2017』

 

PECF-3185

 

¥ 3,700 +tax

PECF-3185 

 

<収録内容:CD2枚組(DISC-1 オリジナルNew Album DISC-2 Live at NSB-2017.4.2)>

 

【Disc1】

01. 白んだ空に蝶達は舞ってる

02. うたた寝の途中

03. まだ見ぬ景色が見たくて

04. 虹を見た

05. 月明かりの下で

06. 君のままでいいから

07. Don’t stop the R&R music

08. MAKE A STAND

09. I CANNOT GET ENOUGH

10. 踊らされたくないのなら

11. 頬杖と有限の夜

 

【Disc2 LIVE CD】

01. CELEBRATION DAY

02. 赤の残像                   

03. LET THE MUSIC PLAY

04. それゆけ!R&R BAND

05. マケイヌ

06. STEP BY STEP

07. BORN TO BE FREE

08. HEAVEN AND HELL

09. GLORIA

10. WHISKY R&R AND WOMEN

11. 静寂の音がただ青過ぎて

12. STAY GOLD

13. I’M GETTIN’ BLUE

14. EASTSIDE WESTSIDE

 

 

※now on sale

 

 

 

 

 

 

★NEW ALBUM RELEASE TOUR開催中!

ZIGGY TOUR「2017」

 

11/19(日)

東京TSUTAYA O-EAST  開場 17:00/開演 18:00

(問)DISK GARAGE  050-5533-0888

 

11/22(水)

新横浜NEW SIDE BEACH!!  開場 18:30/開演 19:00

(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

 

11/23(木・祝)

静岡Sunash  開場 17:30/開演 18:00

(問)クロスロードミュージック 052-732-1822

 

11/25(土)

岐阜Club roots  開場 17:30/開演 18:00

(問)クロスロードミュージック 052-732-1822

 

11/26(日)

金沢GOLD CREEK  開場 17:30/開演 18:00

(問)サウンドソニック 076-291-7800

 

11/30(木)

札幌cube garden  開場 18:30/開演 19:00

(問)WESS  011-614-9999

 

12/1/(金)

旭川CASINO DRIVE  開場 18:30/開演 19:00

(問)WESS 011-614-9999

 

12/3(日)

函館Club Cocoa  開場 17:30/開演 18:00

(問)WESS 011-614-9999

 

12/7(木)

梅田CLUB QUATTRO  開場 18:00/開演 19:00

(問)キョードーインフォメーション 0570-200-888

 

12/8(金)

名古屋CLUB QUATTRO  開場 18:00/開演 19:00

(問)クロスロードミュージック 052-732-1822

 

12/10(日)

博多DRUM Be-1  開場 17:30/開演 18:00

(問)BEA 092-712-4221

 

12/16(土)

沖縄Output  開場 17:30/開演 18:00

(問)GreeN Music 092-714-0230

 

12/17(日)※FC会員限定公演 (当日入会可)

沖縄Output  開場 14:30/開演 15:00

(問)GreeN Music 092-714-0230

※沖縄公演2daysに関しましてはFC旅行にご参加の方は、チケット代が旅行代金に含まれております。

 

チケット料金:6,000円 (税込)※FC会員優先5,000円 (税込)

 

 

 

 

 

 

 

 


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