エンターテインメントフリーペーパー フライング・ポストマン・プレス

フライング・ポストマン・プレス 関西版

2016/09/21

【インタビュー:ROLLY】1970年代のジャパニーズ・ロックの究極トリビュート・アルバムを2年連続でリリースしたROLLYを直撃!

ROLLY_RRT_MAIN (1280x1025)

 

図1

図2

 

 

―― 1970年代の日本のロックに焦点を当てたトリビュート・アルバムとして、前作『ROLLY’S ROCK CIRCUS』と今作『ROLLY’S ROCK THEATER』は2枚セットで聞きたいような作品ですが、どのように選曲されたんですか。

 

「1枚目は70年代前半の日本のロックの黎明期から、そして今回は比較的70年代後半の曲から選んでいます。ビートルズの赤盤と青盤(*1960年代前半と後半に分けられたビートルズのベストアルバムの通称)のような位置関係ですね。特に今回は、絶対誰でも知ってる大ヒット曲『燃えろいい女』(ツイスト)、『雨あがりの夜空に』(RCサクセション)、『銀の指環』(チューリップ)、『てぃーんず ぶるーす』(原田真二)などに加えまして、一般的な人は知らないであろう乱魔堂とかウォッカ・コリンズの曲を入れることにしました。さらにこれをレコーディングしてる時に自分がエレキギターを始めた19778年のことを思い出しましてね。オリジナル曲として『1978』を作ったんです」

 

―― 『1978』はROLLYさんご自身のロックヒストリーが浮かび上がる歌詞になっていてとても興味深いです。

 

「この『1978』って曲は2分半ぐらいの曲ですけど、30年以上の出来事を歌っています。1978年のクリスマスイブに、あるロックバンドが高槻市民会館(*ROLLYの地元)でコンサートを行うっていうのを知りまして。土曜日の夕方に友達のナカタ君と自転車で田んぼ道を走って、ワクワクしながら行きました。ベルが鳴って緞帳が上がりますと、ロックスターが華麗なる超絶なギタープレイをやってくださいまして、それにシビれまくって、“あぁカッコ良かったなぁ、ロックはカッコええなぁ!”って言いながら帰りました。それから高校生になり、卒業し、いつの間にか自分もデビューして26年も経ってしまった。その間に、僕のアルバムを聴いてくれた中学生の少年(※)もまた、プロになってるような時代になりました。音楽のバトンはそうやって次々と渡されていくんですね」

 

―― ちなみに、ROLLYさんが中学生の時に観たロックスターというのは?

 

「その時に観たのはBOWWOWの山本恭司さんです。いつの間にやら私も長いことやってるもんで。ある日、ラジオを聴いていると、マキシマムザホルモンっていうバンドが『恋のメガラバ』っていうのをやってまして。ギターソロで、私が昔弾いたことのあるフレーズをそのまま引用してくれてるのを聴いて、“音楽のバトンが渡された瞬間を自分は確認した!”ってうれしくなりましたね。」

 

(※ 前出のアルバムを聴いてくれた中学生の少年が、マキシマムザホルモンのギタリスト・マキシマムザ亮君)

 

―― そうだったんですね!話は戻りますが、他の楽曲もサウンドのみならず、やはり歌詞にも思い入れが強そうですね。

 

「ええ、そうです。この時代のロックっていうのは、サウンドもさることながら、歌詞の世界観もそれぞれのバンドですごく特徴があってね。はっぴいえんどの『あやか市の動物園』も、“何ですかこれ!”って感じでしょ。前回のアルバムに入っていた四人囃子の『空と雲』もすごく奇妙な物語を描いてましたね。昔の歌って、そういう一曲一曲の世界観がすごくしっかりしてましたね。最近の曲は具体的なことを全然歌ってないように感じるね。だから誰にでも自分のことみたいに感じることができるんだろうけど。昔のものは圧倒的なストーリー性があった。僕はその時代に中学時代を過ごしましたので、歌の設定っていうものにすっごく細かいんです」

 

―― ボーカルに関しては、1曲目『燃えろいい女』から演じるのを楽しみながら歌ってるように聞こえてきます。それが今回のアルバムのタイトルにある“THEATER”(=劇場)と結びついたんですが、どのような意識で?

 

「歌は、演技ですよ。(ここで、突然ちあきなおみの『喝采』を歌いながら)その曲のストーリーを演じているわけですよ。僕は、もう20数年間ミュージカルとか、お芝居もやっておりますんで、演じるように歌うことができるわけです。なので、『燃えろいい女』は原曲の世良公則さんの質感を5倍くらい濃縮して、激しく熱く歌ってますね。1曲ごとにその質感は違います。でも、この『燃えろいい女』から始まって最後の『黒船』でエンドロールが流れるような1本の映画のような作品であることは確かだね」

 

―― アルバム全体でとてもドラマティックな流れになってますね。

 

「インパクトが強いのが好きなんです。普通のものは嫌いなんです。賛否両論あると思うんですよ。“あの歌い方はやり過ぎだ!”っていう方もいらっしゃって。“本人は怒るんじゃないですか?”っていうご意見もあるんですけど、僕は世良さんと年に1・2回程コンサートをしてますので、怒られる心配はないと勝手に思ってるのと、それぐらいアクの強いものが必要なんではないだろうかと思います。特に、“最近の音楽はちょっとパンチ効いてへんな〜”とか、“面白いのないわ〜”って思って、旧譜のアルバムばっかり買っている人や、ロックといえば燃え上がるようなギターソロを期待している人に、ギターロックでありながら歌も馬鹿みたいに暑苦しくへんてこりんなこのアルバムを勧めます。私のことをギターを持ったタレントだと思ってる人に、ギターを持ったタレントだけどちょっとは弾けるよっていうことを知ってほしいですね」

 

―― ところで、ROLLYさんは今、『ムジカ・ピッコリーノ』(NHK Eテレ)っていう子ども向けの教育音楽番組にも出てますね。

 

「デビュー26年目の僕のことを、ローリー寺西時代から知っているおじさん世代だけじゃなくて、全く知らない世代の人にも知ってもらえるような番組なんです。“ローリー司令官”っていう役で出てるんですけど、それを見て、“カッコイイ!”って言ってくれる人もいます。そういうことがあると、やっぱり長く続けることが大切だなと思いますね。1回目にバッとブレイクしたのは勢いかもしれないけど、そこから20何年間がんばった実績は必ず報われるんですね」

 

―― ROLLYさんはもちろん、20年〜30年以上バンドやミュージシャンを続いてきたって方々は特別な存在感を放っていて、すごく訴えかけられるものがあります。

 

「何しろビートルズでさえ10年やってないからね。レッド・ツェッペリンもオリジナルアルバムは7枚目までしか出てないけど、今の日本のグループは20年、30年続けていける時代になりましたね。とにかく長く続けることは大切です」

 

―― 今後はどのような活動を?

 

「僕、大体年間120本ぐらいライブや舞台を演っているんですけど、残り少ない人生を有意義にするために、来年の年末までスケジュールが決まってます。見ると怖いから見ないことにしてるんですけどね。たまにアーティストの方が、“今回のアルバムには全てを投入したから、充電期間を取る”って言うのを聞くんですけど、僕にはその必要はないんですよ。車のバッテリーと同じで、走ってると充電されるけど、止まってしまうと充電されないんです。だから僕、毎日毎日動いています。そうすることで常に勉強してるんです」

 

―― 10月から始まる『ROLLY’S ROCK THEATER』リリースツアーも楽しみですね。

 

「今回のツアーは『ROLLY’S ROCK THEATER』の曲をメインに、キーボードを入れた4人のバンドでやります。アルバムとはまたちょっと違った質感になるかもしれませんが、そういうところもライブで楽しんでほしいですね」

 

interview & Writing by Amy Nonaka

 

 

 

 

 YouTube Preview Image

 

 

 

 

 

ROLLY(ローリー)

 

大阪府高槻市出身。1990年にロック・バンド“すかんち”としてデビューする。1996年の解散までにオリジナル・アルバム6枚に加え、ベスト盤などもリリース。その後、すかんちとしての断続的な活動もありつつ、ROLLYとしてのソロ活動を始め、THE ROCK ROLLY、THE 卍、ROLLY & GlimRockers、Orquesta Libreなど、様々なユニット、プロジェクトなどで音楽活動、プロデュースを行い、幅広く活動。2015年にデビュー25周年を迎える。最新作は、2016年8月10日にリリースされた『ROLLY’S  ROCK  THEATER〜70年代の日本のロックがROLLYに与えた偉大なる影響とその光と影』。

 

オフィシャルHP : http://www.rollynet.com/

 

 

 

 

 

『ROLLY’S ROCK THEATER ~70年代の日本のロックがROLLYに与えた偉大なる影響とその光と影~』

 

KICS-3396_RGB_1_フル画像

 

¥3000+税

KICS-3396

 

<収録曲>

【01】 燃えろいい女

【02】 1978

【03】 てぃーんず ぶるーす

【04】 オートマティック・パイロット AUTOMATIC PILOT

【05】 可笑しな世界

【06】 銀の指環

【07】 ハレソラ

【08】 いとこの結婚式

【09】 あやか市の動物園

【10】 雨あがりの夜空に

【11】 香り

【12】 黒船(嘉永六年六月四日)

 

※now on sale

 

 

 

‟ROLLY’S ROCK THEATER“ RELEASE ONE MAN TOUR

《Member : ROLLY(Vo,G)、永井ルイ(B)、松本淳(D)、三国義貴(Key)》

 

■10/15(土) @大阪 心斎橋Janus

開場16:30 / 開演17:00

前売 : ¥4800(税込)、D代別、自由席・整理番号付

問い合わせ先 : キョードーインフォメーション 0570-200-888(10:00~18:00)  http://www.kyodo-osaka.co.jp/index.php

 

■10/16(日) @名古屋TOKUZO日)

開場16:30 / 開演17:00

前売 : ¥4800(税込)、D代別、自由席・整理番号付

問い合わせ先 : JAILHOUSE 052-936-6041 www.jailhouse.jp

 

■10/18(火) @東京 渋谷CLUB QUATTRO

開場18:45 / 開演19:30

前売 : ¥4800(税込)、D代別、自由席・整理番号付

問い合わせ先 : CLUB QUATTRO 03-3477-8750 http://www.club-quattro.com/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


PR
2017.5.20号
monthly cover artist
デジタルブックを立ち読みする

フライング・ポストマン・プレス HOME