エンターテインメントフリーペーパー フライング・ポストマン・プレス

フライング・ポストマン・プレス 関西版

2015/10/27

【インタビュー:cinema staff】10月28日リリースのNEW EP『WAYPOINT E.P.』に込めた思いをcinema staffの飯田瑞規(Vo & G)と三島想平(B)が語る。

main確定

 

図1

 

図2

 

 

―― 今回の『WAYPOINT E.P.』のリード曲となっている、『YOUR SONG』はドラマ『ガッタン ガッタン それでもゴー』の主題歌となっていますが、ドラマのための書き下ろしというのは初めてですか?

 

三島「今までアニメではありましたが、ドラマの主題歌をちゃんと書き下ろしするのは初めてですね。脚本を読んだ時に自分と重なる部分がけっこういっぱいあるなと思って。これは僕が書くべきだなという気持ちになりました。物語の舞台は岐阜の神岡というところで、廃線になった第三セクターの線路に自転車を走らせるというアミューズメントに出会った少女の成長物語です。“自分で選んだ道があなたの道なんだよ”っていうメッセージを感じて、そこから一気に(歌詞の)言葉が出てきました。ドラマの中にトンネルのシーンがあるんですが、真っ暗な所から光のほうに抜けていくところが印象的で。闇に希望が照らされてるようなイメージで書いていきました」

 

飯田「そのトンネルのシーンに主人公の故郷の見方や家族に対する気持ちの変化が現れているんです。とても面白い内容で、このドラマに関われたことがすごく光栄だなって思いますね」

 

 

―― 飯田さんは歌っていて、今までとの違いは何かありましたか?

 

飯田「歌い方は今までとだいぶ違っていて、しゃべりかけるような感じで言葉をちゃんと伝えるということを意識しましたね。三島が書く歌詞は、cinema staffにとってすごく大切な部分なので。一行一行、聞かせなきゃなって。今まで早い曲もたくさん出してますけど、こういうゆったりとしたバラードも自分の中では得意分野というか…。そもそも、こういう曲が(自分に)合ってるんじゃないかって思えるぐらいです。あと、地元の岐阜のドラマなので、高校の頃、よく長良川の堤防を自転車で走っていたこととか思いだしながら、自然とすごく気持ちが入って…。ほんとにこれからもずっと歌っていくだろうし、大切にしていきたい曲になりました」

 

 

―― この曲はロックバンドの曲をあまり聞かないような人にもすっと入っていくんじゃないでしょうか?

 

飯田「バンドのサウンドが苦手という人にも、そっと寄り添う感じの曲になったんじゃないかな。今回、まっさきに両親に聞かせたいなって思ったんです。実際、両親だけじゃなく、祖母もすごく感動してくれました」

 

 

―― cinema staffはもともと、オルタナティブやポストロックなどの影響も感じられるバンドですが、今作に関してはより普遍性を増していますね。

 

三島「そうですね。そういうものにしたいっていう思いは以前からあったんですけど。どうやればいいのかわかんないという状態がずっと続いていたんです。今回、プロデューサーの江口亮さんと一緒に制作したんですが、江口さんはJ-POPフィールドでも第一線でやられてる方なので、そういうエッセンスをいい感じで出してくれたと思います」

 

 

―― ピアノサウンドを前面にだしているところも新鮮です。

 

三島「それは江口さんの案なんです。江口さんは地元の先輩で、昔からの知り合いなので、すごくcinema staffのことを理解してくれているんです。だから、こういう見せ方もできるんですよっていう可能性を見出してもらった感じでしたね。レコーディングも面白くて、コーラスワークやギターの広がりとか、僕の発想にはなかったようなところがすごく開拓できました。今までのお客さんはもちろん、その延長で世代を超えて誰が聞いても、“これいいんじゃない?”っていうものを作りたいっていう思いがあって。前作に入っている『シャドウ』っていう曲もそういう気持ちで作ったんですけど、さらに一歩進んだ形になりました。かといって、今までやってきたような激しいタイプの曲がなくなるというわけではないんですけど。もうちょっと自分たちの曲を届けられる範囲が広がっていくような気がします」

 

 

―― そういう新しい可能性が広がった『YOUR SONG』に加えて、初期に作られた2曲、『AIMAI VISION』と『RIDICULOUS HONOR』を収録したのは?

 

三島「一番新しい曲と一番古い曲を一緒に入れることで、バンドの成長を感じてもらいつつ、原点はこういうところなんだということを感じてもらえればと思って。2曲とも10年前に18歳でこのバンドをやりだした頃にデモCDとして販売していた曲なんです」

 

飯田「ずっと好きな曲だったので、ちゃんと音源化して出したかったし。このタイミングしかないなと思って今回リリースしました。岐阜(時代に)で作った2曲と、(今の自分たちが)岐阜のためのドラマに書いた1曲なので、ほんとに岐阜EPって感じですね」

 

 

―― 10年前に作った2曲のアレンジは原曲とはかなり変わっているんですか?

 

三島「いや、あんまり変わってないですね。僕が高校生の時に宅録で作った曲なんですけど、歌詞もそのままです」

 

 

―― 『AIMAI VISION』は将来に対する不安な気持ちが描かれているようですが?

 

三島「それはあったかもしれない。受験の時に書いてたんで。でも、やっぱバンドはやりたかったんでしょうね。そのために書き溜めていた曲なんです」

 

 

―― 『RIDICULOUS HONOR』っていうタイトルに込められているものは?

 

三島「“馬鹿げた名誉”、名誉に意味があるのか?って反発心ですね(笑)。これは飛び降り自殺した人が落下していく時のことを歌っていて、映画のように自分でイメージしたフィクションの世界を書いています。もうこういう歌詞は書けないですね。昔は、自分のストレスを作品にしていたけど、今は誰かに何かを伝えたいっていう気持ちの方が強いから」

 

 

―― 『YOUR SONG』のほうはすごくクリアで、まっすぐ背中を押してくれるメッセージが伝わってきますが、初期の頃はこういった混沌とした時期もあったのですね。その両方の対比があるから、より深みも増すし説得力を感じます。

 

三島「そうですね。そこが狙いでもあるというか。三島はこんな歌詞が書けるようになったんだって思ってもらえるかもしれないし…。でも、全部が全部、『YOUR SONG』みたいな曲にはしたくないんです。そんなに背中を押されまくっても、ちょっと疲れるというか…。もっと、パーンと明るく、“遊ぼうぜ!”っていうメッセージの曲があってもいいと思うから。けっこう、前作も前々作も、エモーショナルに、“負けねーぞ、このやろー!”みたいな思いがすごいあったんですけど。これからはもっと、やさしくてあったかいメッセージにしていきたいんですよね」

 

 

―― そういった言葉のメッセージと音楽的な探究心とのバランスはどのようにとっているんですか?

 

三島「昔ほど複雑な音楽を好まなくなってきてるように思いますが、曲によって、そこにどういう言葉を乗せるかっていうことは考えています。例えば、子音が強く入ってたほうがドライブ感が出るし、濁点とかオノマトペ的なものの使い方で聴いた時の感じや印象が変わるので、そこは意識的に変えてはいますね。ちなみに、『YOUR SONG』はあまり濁点は使いたくなかったんですよ」

 

飯田「何年か前は、先にオケを完成させてその上に言葉を乗せていて。そもそもオケだけで完結してもカッコイイんじゃないかっていうところでやっていました。そういう時期を経て、28歳になった今は、“誰かのためにやりたい”っていうことを考えてるから。『YOUR SONG』は言葉を伝えるっていうところで作った曲なんです。だから、前とはだいぶやり方は変わってきましたね」

 

 

―― なるほど、今回のEPはこの10年の流れにおいて、バンドの原点と今が鮮明に提示されている作品なんですね。

 

飯田「だと思いますね。俺らはこうあったほうがいい!ってちゃんと思えてるというか。たとえば、エネルギーの放射だけでダイナミックにやっているバンドもカッコイイと思うし、四つ打ちでバキバキにやっているというスタンスもそれはそれでいいと思うけど。俺らはそういうふうにやれないなっていう解答が今作なんです。ここからどうなるか、断言はできないけど。こういうふうにあったほうがバンドとしてベストなんだろうなって、自分らで思ったし、そのように江口亮さんにも導いてもらえました。だから、“WAYPOINT”というタイトルにしたんです。中間地点っていうような意味です。今はここにいるけど、道は続いていくんですよね。まだどこに行くかはわからないけど、その先が徐々に見えてきてるんじゃないかなと思います」

 

interview & Writing by Amy Nonaka

 

 

 

 

 

 

 

 

YouTube Preview Image

 

 

 

 

 

 

 

 

cinema staff(シネマ スタッフ)

 

飯田瑞規(Vo & G)、辻友貴(G)、三島想平(B)、久野洋平(Dr)。オルタナティブ、エモ、ポストロックに影響を受けたセンス溢れるポップなメロディと、それとは対照的な直情的で衝動性の強い攻撃性を持ち合わせたギターロックバンド。2003年、当時岐阜の高校生だった辻、飯田、三島により前身バンドを結成。2006年、久野が加入し現在の編成に。2008年岐阜、愛知以外にも着実に活動のエリアを拡大し、残響recordより初のリリース作品となる1st mini album「document」を発表。2011年、残響recordからそれまでに3枚のミニアルバムと1枚のシングルのリリースに続き、初のフルアルバム「cinema staff」を6月にリリース。そのタイミングで4人も上京。2012年、PONY CANYONからメジャーデビュー。2013年、アニメ「進撃の巨人」ED曲のシングル「great escape」をリリース。2014年、過去最大のワンマンツアー(全14公演)のファイナル公演を自身最大キャパのZepp DiverCityで実施。初の単独映像作品となるLIVE DVD「”Death Bandwagon 2(to) Glory” TOUR FINAL@2014.06.26 Zepp DiverCity」をリリース。

 

オフィシャルHP:http://cinemastaff.net/

 

 

 

 

 

 

 

 

『WAYPOINT E.P.』

 

WAYPOINT初回確定

初回限定盤(CD+DVD)

¥1,800(税別)

PCCA-04284

 

WAYPOINT通常確定

通常盤 (CD ONLY)

¥1,200(税別)

PCCA-04285

 

<収録楽曲>

M-1 「YOUR SONG」

M-2 「AIMAI VISION」

M-3 「RIDICULOUS HONOR」

 

<初回限定盤DVD収録内容>

◎ライブ映像 : “land=ocean” TOUR FINAL@2015.06.26 Zepp DiverCity

M-1 「陸にある海」

M-2 「drama」

M-3 「竹下通りクラウドサーフ」

M-4 「地下室の花」

M-5 「ハトガヤ・ゲットー」

M-6 「特別な朝」

M-7 「compass」

M-8 「the ghost」

M-9 「exp」

M-10 「青写真」

M-11 「シャドウ」

 

※10/28 on sale

 

 

 

 

 

★大阪地区ライブ情報

 

■11/1(日)大阪芸術大学

「大阪芸術大学学園祭クラベル トラベル Main Stage 15 ~QUEST~」

【出演者】cinema staff / SCOOBIE DO / and more

 

■11/7(土)タワーレコード梅田NU茶屋町店 

cinema staff 「WAYPOINT E.P.」リリース記念ミニライブ&サイン会

 

■11/13(金)梅田Zeela 

タワーレコード梅田大阪マルビル店 20th Anniversary ×梅田Zeela 2nd Anniversary live party 『WE ARE LIVE FREAKS!』

【出演者】cinema staff / psybava / Shout it out / yonige / Faded old city (O.A)

 

■11/27(金)心斎橋Pangea 

「みんなのうた~11月大阪編~」

【出演者】cinema staff / 裸体

 

■11/28(土)梅田AKASO

「夜の本気ダンス “By Your Side ~ダンスは済んだ?ツアー”」

【出演者】cinema staff / 夜の本気ダンス

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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