関西の若手音楽業界スタッフが中心となり企画する「MINAMI FREAK」。開始から2年、8回目を迎えてソールドアウトとなった今回。会場となる心斎橋クラブクアトロのオープニングアクトに登場したのはFM802の7月度邦楽ヘビーローテーションとしても記憶に新しい、リアルタイム・シンガーソングライターと称される高橋 優。鍵盤の入ったバンド編成で力強くアコギを掻き鳴らして歌うステージは予想以上に骨太でラウド。デビュー曲『素晴らしき日常』をはじめ、生きた言葉を全力で投げかける姿には非凡な訴求力を感じさせた。続いては4人組のほたる日和。TVCM曲に起用されて反響を呼んだ『季節はずっと』など、清涼感バツグンの普遍的でメロディスなナンバーが秀逸。和的情緒が漂う柔らかさの中にロック風の疾走感もあって、高く伸びるハイトーンの歌声が美しく映えていた。そんな場内の空気を一変させたのは、この日のインパクト大賞といってもいいほどの小林太郎。音圧高いバンドサウンドで圧倒し、いきなりゴリゴリのグランジ風ハードロックが炸裂。ワイルドなパフォーマンスで攻め立てる一方、MCでは一転して脱力感ある天然(!?)キャラというギャップを持つ弱冠20歳の彼。今後さらなる伝説を生みそうな“新時代のロックスター”ともいうべきを強烈な存在感を印象づけた。お次はアリゾナからやってきた現役高校生のKylee。16歳になったばかりという彼女はハードなロックサウンドに負けないパワフルで張りのあるボーカルで突き抜ける。ロングヘアーにミニスカートと女のコらしいスタイルだけど、ボーイッシュな弾けっぷりが壮快だ。終始フロアを明るいムードで盛り上げた。そして、一際大きな歓声で迎えられたのはトリを飾る世界の終わり。ドラムとベースを排し、紅一点のキーボードとDJが入った編成も独特で、バンド名同様に新鮮な衝撃を与える彼ら。青くナイーヴな響きにキュンとくるボーカル、独創的な歌詞にも心を奪われる。強いタッチとリリカルなメロディーを変幻自在に奏でるキーボード。ギターとのコントラストも鮮烈でスケール大なサウンドスケープを体感させ、アンコールでは疾走感あるビートで高揚感いっぱいに会場を包み込んだ。この日出演した5組の共通項をあえて言うならすべてバンド編成だったこと。でも、楽曲の世界観やスタイルはそれぞれ異なり、意外性あるパフォーマンスで存分に楽しませてくれた。ネクスト・ブレイクを予感させるポテンシャルの高いアーティストをいち早く目撃できるお得感満載のイベントなので、次回の「MINAMI FREAK」も絶対に見逃せない!
report by A.Nonaka
photo by K.Taura