エンターテインメントフリーペーパー フライング・ポストマン・プレス

フライング・ポストマン・プレス

2016/03/31

【インタビュー】札幌発5ピースバンド・最終少女ひかさの強い決意を掲げた1stフルアルバム『グッドバイ』

「自分への別れを告げ続けていくという想いを1stアルバムに込めたかった」

 

 

最終少女ひかさ A

 

 

2015年に初めて『いぎありわっしょい』を聴いて、全身がブチ抜かれた時の感覚を、今でも鮮明に覚えている。日本のロックンロールに足りないものがこの1曲にすべて詰まっていると言っても過言ではなかった。馴染みのある音は、組み合わせ次第で新しいものになる。最終少女ひかさというバンドはロックンロールに新しい解釈を生み出した革命児だ。結成から3年、転がり続けてきた彼らが放つ1stフルアルバム『グッドバイ』をバンドの中心人物、但野正和が語った。

 

 


 

――1stフルアルバム『グッドバイ』は、これまでライブでブラッシュアップしてきた楽曲を収録しているとのことですが、結成してからの3年弱の期間に作った楽曲ということでしょうか。

 

「そうですね。ライブをやるために曲を作るという生活をしていたので、その3年分を詰め込んだというか。だからアルバムのための曲作りをしていたという意識はあまりないですね。『いぎありわっしょい』は僕が弾き語りしかやっていない時代にひとりで打ち込みで作って、“曲ができたからバンドをやりたい”と思ってひかさを組んだんですよね。それからすぐに『すし喰いたい』や『商業音楽』を作ったので、この3曲は第1段階にあった曲です」

 

――『すし喰いたい』や『商業音楽』は但野さんのバンドに対する姿勢が具体的に出ている曲ですよね。

 

「ひかさを組む前の自分はだらしなくて。言い訳もしたし。“どうせバカにされるしな”とか“音楽で人の心を動かすのは無理だよな”と思っていて……熱くなることに照れてたんですよね。だから本気でバンド活動をしていきたいという気持ちを堂々と言えなかったんです。音楽活動が充実してなかったのも自分のせいだった。でもこのバンドを組んで、そんな自分を変えたかった。それで『商業音楽』が生まれたんです。それまでのだらしない音楽人生にサヨナラしたかったというか」

 

――最終少女ひかさを初めて聴いた時、“言葉がユーモラスかつ知的でキュートだな”と思ったんですよね。そのあとにボーカルも歌詞と同じ表情を持っていると気付いて。但野さんは歌うために存在する人だと思います。

 

「歌への想いは強いのかもしれない。けど自分には、音程もビブラートもばっちりで深く歌ううまさがあるとは絶対に思えなくて……弱点だらけの歌だと思っている。そういうところに近づくための努力を怠るわけではないんだけど、違う部分で勝ってやる!と思って歌ってる部分はあったかも。ただ、歌い方とかテンションの使い方とか……意図的ではないんだけど、いろんな人からの影響を受けてこういうスタイルになったという自覚はあるので、それは開き直っている部分でもある。いろんな人の影響を消化したものを自分の中から出している。俺は曲によってコロコロと熱くなったり冷たくなったりしてるかもしれないですね」

 

――『さよならDNA』は楽曲的には『いぎありわっしょい』の延長線上ですが、歌っている内容は俯瞰性が高いので、歌詞の方向性は真逆ですよね。

 

「『さよならDNA』は完全に自分以外のことを歌ってますね。外にあるものをキャッチして書いたものなので、今じゃなきゃ歌えなかったものだと思います。……僕は自分自身が思ったことを歌い続けること、自分のことを歌うことが正義だと思っていたし、それ以外のことはやりたくなかったし、それ以外の音楽はダメなものだと思ってた。それが美しいことだと思ってたんです。でも……ミュージシャンだったらそれは誇ることじゃないな、と思ったりもするんですよね。“それしかできない”という人にはなりたくない。なんでもできるようになりたい。作り物ですら歌にできる人間になりたいなと思っています」

 

――最後に『グッドバイ』というタイトルに込めた意味を教えていただけますか。

 

「最初はセルフタイトルという選択肢もあったんですけど、自分はそうしたくないな……という気持ちがあって。別れの言葉を最初に持ってきたのは、僕に変身願望が強いからだと思います。常に変わり続けたいと思っているんですよね。まだ僕は僕に“もっと音楽でできることがある”と可能性をすごく感じているんです。これからもっともっと違う可能性を出していきたい――いい意味でこの12曲の空気感を消し去るぐらいの作品を次に作りたいと思っているんですよ。これは僕の永遠のテーマだと思います。だから“これが最終少女ひかさです”というタイトルではなく、“自分への別れを告げ続けたい”という意味で1stのタイトルにしたかった。……1stで『グッドバイ』って、なかなかイカしてますよね(笑)」

 

interview & Writing by Sayako Oki

 

最終少女ひかさ「グッドバイ」 JK

 

 

 

 

 

 

 

『グッドバイ』

¥2,300(税込)

DDCB-14035

※4/6 on sale

 

『さよならDNAMV

https://youtu.be/JFGZT_nTLAI

 

 

◇  プロフィール

最終少女ひかさ

’13年に札幌にて結成。メンバーは、但野正和(Vo.&G.)、山田駿旗(G.&Cho.)、ラモネス(Key.&Cho.)、小野寺宏太(B.&Cho.)、岩野最終少年(Dr.)。’14年に札幌のタワレコ限定シングル『関係者でてこい』が地元を中心に話題となり、昨年初に全国タワレコ限定シングル『いぎありわっしょい』をリリース。待望の1stアルバム『グッドバイ』が4/6に発表される。

http://s.maho.jp/homepage/5305a8hd60143afb/

  

 


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