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フライング・ポストマン・プレス

2014/09/12

【インタビュー】ついに伝説の終焉! 9/13(土)より公開の映画『るろうに剣心 伝説の最期編』に出演の青木崇高が“進化する時代劇”を語る

 

「日本映画における時代劇を変える作品。

俳優として以前に、人間としてこじ開けられた」

 

 青木崇高オフィシャル

 

 

メガヒット公開中のシリーズ第2弾『るろうに剣心 京都大火編』の興奮冷めやらぬ中、ついにシリーズ最終作『~伝説の最期編』が公開へ。3部作を通じて、主人公・剣心の相棒・相楽左之助を演じた俳優・青木崇高が語る、シリーズの一部始終。エモーショナルなアクションシーンの撮影の裏側、そして、新時代の時代劇映画を作り上げたモノづくりを愛する仕事人たちの熱意について――。

 

 


 

 

――『るろうに剣心』シリーズ最後の作品となる『~伝説の最期編』(以下:3)を観終わった時、どんなことを感じましたか?

 

「役者として作品に関わっていると、なかなか客観的には観られないものなんです。『~ 京都大火編』(以下:2)を試写で初めて観た時もそうでしたね。でも先日、ひとりで映画館に行って2を観たら、もう底抜けにおもしろかった! 3も最初に試写で観た時は客観的に観られなかったんですが、それでも“スゴい”という印象は残りましたね。特に、最後の煉獄号での志々雄真実(藤原竜也)とのバトル・シーンはたまらないものがありました」

 

――あのラストのバトルは、3部作を見守ってきた人間にとっては爽快で、かつ大きな感動に包まれます。

 

「そう、鳥肌が立つぐらいの爽快感。昔、藤子不二雄ランドで、ドラえもんと忍者ハットリくんとパーマンが力を合わせて敵を倒すというものを観たことがあるんですが、その時味わった感動を久し振りに思い出しました(笑)。3本作れたからこそ観ている人の中でもちゃんとキャラクターが育っていて、だからこそ、みんなで志々雄に立ち向かっていく場面の感動は大きくなったのではないかと」

 

――クライマックスでは、青木さん演じる相楽左之助は悠久山安慈(丸山智己)とも死闘を繰り広げます。あの場面はどんな気持ちで臨んだんですか?

 

「安慈役の丸山さんは、僕にこの業界に入るきっかけをくれた人なんです。その恩人に殴りかかれるっていうのは、最高に気持ちよかったです(笑)。これぞ喧嘩上等ですよ。『るろうに剣心』はソード・アクションが主流。その中で左之助と安慈の戦いは異質で、演じるほうとしては“どうおもしろい戦いが見せられるか”とそればかり考えていました」

 

――確かに、左之助のアクションはスパイスになっていますね。剣と剣の戦いの中で、肉弾戦の迫力とユーモアを届けてくれる。

 

「血をドバドバ流し、痛みを堪えて殴りかかっていく。その姿を見せることで痛みの皮膚感覚を伝え、観客と映画との橋渡しをしているような、そんな役目を左之助が担っている。そう思って演じていました。とにかく、あのクライマックスの煉獄号での戦いを撮影していた時はアドレナリンが出まくっていましたね。ターザンみたいに縄にぶら下がって飛ぶシーンも、躊躇なく普通にやっていましたから(笑)。スタッフはもちろん、役者が怪我をしないように細心の注意を払ってくれていたと思いますが、演じるほうとしては怪我をするとかそういうことは正直、どうでもよかった。次元が違うところで闘っていたと思います」

 

――アクションの動きは撮影前に固めるものなんですか? それとも、現場で臨機応変に?

 

「事前に決めるのは“こういう動きをするかもしれない”というぐらいで、具体的な動きを固めていくのはすべて現場です。僕らとしても演じていく中で、“このキャラクターだったらこう動くだろう”というものが出てくる。それを現場で提案しつつ、話し合って固めていく感じでした」

 

――演じ手にとっては、集中力と柔軟性が求められる現場だったのでは?

 

「そこは、3本作る中で本当に鍛えられました。『るろうに剣心』(以下:1)の時は体が動かなかったんですよ。でも2の時は、前作の撮影を通じて体に刻み込んだキャラクターの動きが、既に自分たちの中にあった。かつスゴかったのは役者だけでなく、周囲のスタッフもそれぞれのキャラクターをしっかり認識していて、さまざまな提案をしてくれたこと。だからこそ、キャラクターをより太く、力強く表現することができたのではないかと思います」

 

――衣装やヘアメイクもまた、キャラクターの状況や想いを表現することに繋がっているように感じます。

 

「そうですね。例えば左之助も1の時と23では衣装が変わっているんです。鉢巻きは1の時はエンジ色ですが、23ではリバーシブルになり、エンジ色で縁どられていた。上着の裏地も1の時は竹林にいる虎が描かれていたんですが、23では虎そのものになっていた。そういう部分は、観ている間に気付くかどうかは別として、無意識のうちに訴えかけるものだと思うんです。そのキャラクターの状況だったり、感じていることだったりを。本当にみんな、愛すべきイカれた仕事人でした(笑)。1の時にあるスタッフさんにこう言われたんです。“こういう映画を当てて、俺たちの遊び場を増やしてくれ”と。みんな、爆発できる場を探しているんですよね。そういう場を設けられたことは本当に幸せだと思っています」

 

――それにしても青木さんが演じた左之助は魅力的でした。剣心のバディは左之助しか考えられないです。

 

「ありがとうございます。1で海外のお客さんに観てもらった時に思ったんですが、左之助の感情的な部分、少しヌケているところは、エンターテインメント作品においては愛される要素になるんだな、と。大友(啓史)監督が“『七人の侍』で三船敏郎さんが演じた菊千代みたいな男って愛されるんだよね”と言っていて。そういう存在でいなければいけないと思っていた。想いを内に秘める剣心(佐藤健)との対比も鮮やかにしたいと思っていました」

 

――菊千代のような男が左之助というのは納得です。作品全体としても、黒澤明監督作品の“骨太なヒューマニティとエンターテインメントが両立する”イメージに通じるものがあるように思います。

 

6070年代に黒澤監督が撮った時代劇は、それまでの時代劇のイメージを覆し、“活劇”という新たな言葉を生んだ。もしかしたらこの『るろうに剣心』というシリーズも、日本映画における時代劇を変える作品になったのではないかと思います。マンガを原作としたソード・アクション大作。今しか作れない新しい時代劇になったと思います」

 

――日本の時代劇におけるエポック・メイキングと言える本シリーズ。青木さんの俳優人生においてはどんな作品になりましたか?

 

「俳優として以前に、人間としてこじ開けられたような気がしています。これまで自分が積み上げてきたものをいとも容易く壊され、そのうえで、“さあ、お前これからどうするの?”と挑戦状を突きつけられた。いろんな意味で次元が変わったと思う。でも“自分は変わった”と胡坐をかくばかりでは、置いて行かれるとも思っていて。それこそ煉獄号みたいなものなんです、大友号は。少しでも手を抜いたら、役者として命を落としてしまう。みんなに置いて行かれないよう(笑)、常に進化していきたいですね」

 

 

 


 

 

【profile】

青木崇高(あおき むねたか)

http://www.stardust.co.jp/section3/profile/aokimunetaka.html

80年、大阪府出身。03年に本格的に映画デビュー。以後、『るろうに剣心』(’12)などの映画に、NHK朝の連続テレビ小説『ちりとてちん』(’07)、NHK大河ドラマ『龍馬伝』(’10)などのドラマにと幅広く出演。本作の他、10/4(土)には映画『蜩ノ記』が公開、11月にはTBS系ドラマ『ママとパパが生きる理由。(仮)』がスタートする。

 

 

【最新出演映画】

『るろうに剣心 伝説の最期編』

www.rurouni-kenshin.jp

るろうに剣心_場面写

©和月伸宏/集英社 ©2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会

 

 

14//135

監督:大友啓史

原作:和月伸宏『るろうに剣心 ‐明治剣客浪漫譚‐』(集英社ジャンプ・コミックス刊)

出演:佐藤 健 武井 咲 伊勢谷友介/青木崇高 蒼井 優/神木隆之介 土屋太鳳 田中 泯 宮沢和史 小澤征悦/滝藤賢一 三浦涼介 丸山智己 高橋メアリージュン/福山雅治/江口洋介・藤原竜也

9/13(土)より全国公開

 

 

STORY

日本征服を狙う志々雄真実(藤原竜也)を止めようと戦う緋村剣心(佐藤健)だったが、志々雄配下の瀬田宗次郎(神木隆之介)に逆刃刀を折られてしまう。かつてない窮地に立たされた剣心は、志々雄一派に打ち勝つため、自ら壮絶な道を選び…。

 

 

 


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