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2014/03/01

【インタビュー】3/1(土)より全国公開! 実写映画『魔女の宅急便』主演の小芝風花が語る“修業の日々”と映画の魅力

「キキは特別ではない、本当に普通の13歳の女の子。

“今の私だからできるキキを精一杯演じよう”と思いました」

 

 『魔女の宅急便』サブ1

 

 

角野栄子が著した児童文学の世界的ベストセラー『魔女の宅急便』。既にアニメ映画、舞台として空前のヒットを記録し、国民的知名度を誇るこの作品が誕生から四半世紀経た今、ついに実写映画となって公開される。誰もが知る13歳の見習い魔女・キキを演じたのは、新星・小芝風花。キキ同様に初めての壁を乗り越え、キラキラと輝く“今”を映画に刻んでいる。映画について、演技について。瑞々しいオーラを放つ新人女優に話を聞いた。

 


 

――実写版『魔女の宅急便』が初映画で初主演作。全国オーディションを経て主人公のキキとして出演が決まった時、率直にどう感じましたか?

 

「びっくりしましたし、正直、不安も感じました。私自身も『魔女の宅急便』のアニメ映画は小さい頃からテレビで流れているのを観て知っていて、“実写映画になるからには新しいキキを作らないといけない”と気負っていたところもあると思います。最初の頃は“これでいいのかな? 新しいものになっているのかな?”と不安だらけで、清水(崇)監督に“どうすればいいですか?”と聞くことも多かったですね」

 

――考え過ぎて、自分自身を追い込んでしまうこともありましたか?

 

「最初の頃、特に小豆島や岡山の長いロケの時には、ひとりで悩む時もありました。監督に“好きに演じて”と言われても、正直最初はどう動いていいかわからなかったんです。でも、私なりにキキの気持ちを想像して演じていくうちに、だんだんキキという女の子のことが見えてきて」

 

――小芝さんが思うキキは、どんな女の子なのでしょう。

 

「魔法を使って空を飛べるということで、最初は特別な女の子なのかなって思っていたんです。でも本当のところは、13歳の普通の女の子だと思います。楽しかったら笑い、怒ったら怒鳴り散らし、悲しかったら鼻水を垂らしながら泣いてしまうような、本当に普通の女の子なのかなって。実は私自身はすごく考え込んでしまうタイプなんですが、キキは天真爛漫な女の子ですからね。考え過ぎるのはキキっぽくないなと思ったので、まずは感じるままに演じようと思いました。私が脚本を読んで思ったこと、現場で共演者の方と向き合って感じたものを素直に出そうと」

 

――頭で考え過ぎず、感覚を大事に?

 

「そうです。“今の私だからできるキキを精一杯、楽しんで演じよう”と気持ちを切り替えたんです。監督が“16歳だからこそ伝えられることもある。自由に感じるままに動いて欲しい”と常に言ってくださっていたのも大きいですね。“好きに演じる”というのは、すごくむずかしかったけど、振り返ってみると、“私自身がキキ”と監督が認めてくれていたこその言葉だったんだなと思います。指示も出そうと思えば出せたのに、あえて言わずに好きに演じさせたのは、監督が私の可能性を信じてくれていたからなんだなと」

 

――“キキ=自分”ということですね。キキに同化する感覚、キキの気持ちと重なった感覚を味わったりもしたんですか?

 

「すごくありました。実は今回、小豆島と岡山でロケしていた1カ月ぐらいは、家族とか地元の友だちに連絡しないようにしたんです。キキの気持ちに近付きたいなと思って。毎日いろんなことがあるのに、それを伝えられる相手がそばにいないというのはすごく寂しかったし、やっぱり辛かったです。でも今私が感じているようなことをキキも感じているんだろうなって。辛いことがあった後、キキが思いをぶちまけるシーンが映画の中にあるんですが、あそこは特にキキと私自身の気持ちとがリンクしていたと思います。映画を観て、私自身が一番泣いたのがそのシーン。いろんなことを思い出して、涙が溢れてきました」

 

――キキの心情表現だけではなく、全編通じて“空を飛ぶシーン”が満載で、身体表現においても難易度の高い演技が多く求められる現場だったと思います。

 

「ワイヤーを付けて長時間、ほうきにまたがっていると、全身の筋肉に負荷がかかるんです。特に足の前側のほう、すねのあたりの筋肉が痛くなってしまって。あと、バランスの取り方もむずかしかったですね。少しでもバランスを崩してしまうと、見栄えがすごく悪くなってしまって。私にとっては空を飛ぶことは初めてですが、キキは小さい頃から自然に空を飛んでいるわけですから。ちゃんと自分のものになっているように見せるためにも、バランスは大事だなと思っていました」

 

――映画のクライマックスでは、大迫力の“大嵐の中の飛行シーン”も登場します。

 

「あのシーンは4日間かけて撮影したんですが、その間ずっと朝から晩まで雨風にさらされていたので、寒かったなというのが一番ですね。でも私よりもずっと、スタッフさんたちのほうが大変そうでした。私にも、一緒に飛んでいた広田(亮平)君にも、カットがかかるごとにスタッフさんがタオルを持ってきてくれたし、時々は暖まりながら撮影できたんですが、スタッフさんたちはずっとビショ濡れのままでしたから。“できるだけきれいに映そう”という思いをすごく感じて、本当にありがたいなって思っていました」

 

――その素晴らしいスタッフの仕事のひとつである美術について。あの“ちょっと不思議で、可愛らしい”世界観も本作の見どころのひとつかと。

 

「本当にそうですね。どれも全部素敵だったんですが、特にグーチョキパン屋のセットは可愛いかったです!ジャムのラベルやパンを入れる紙袋も一つひとつが手作りなんです。それに、並んでいる可愛いパンも全部本物。だからお店の中はいつもいい匂いがしていて、食べることが大好きな私としては、“食べたい”という気持ちを我慢するのが大変なぐらいでした(笑)。つくづく、人間ってすごいなって思いました。こういうものを想像し、こんなに可愛く、しかも『魔女の宅急便』の世界観にあったものを本当に作り出せるんだって感動しました」

 

――スタッフだけではなく、キキを取り巻く登場人物を演じるキャスト陣も実力派揃い。特に、グーチョキパン屋の女将・おソノを演じる尾野真千子さんとは共演シーンも多かったと思いますが、尾野さんにどんな印象を?

 

「尾野さんは普段は監督とイタズラし合ったりとすごくお茶目なんですが(笑)、相談した時にはすごく親身になってくださって。小豆島にいた時に一度、スタッフさんたちの目が気になってしまったことがあったんです。“キキはこうじゃない”とか思われているんじゃないかなって。それを尾野さんに相談したら、“この作品をもっとよくするために一人ひとりが自分の仕事をしているだけ。風花ちゃんを見ているんじゃなく、作品のことを考えて行動しているんだよ。だから気にすることない”と言ってくださったんです。その言葉に勇気付けられました。本当に素敵な女優さんだと思いますし、素敵な女性だなって。尾野さんがおソノさんで本当に良かったですし、共演できて幸せでした」

 

――改めて、実写版『魔女の宅急便』の魅力はどんなところだと思いますか?

 

「13歳の女の子が知らない環境で困ったり、落ち込んだりする中、すぐに頼れる人がいない中でどう立ち向かって、解決していくのか。キキが一からがんばる姿は同じ境遇にいる人、これからひとり立ちしようとしている人にとっては勇気を与えるまでいかなくても、何かを感じてもらえるのではないかと思っています。とにかく、ドキドキワクワクが一杯詰まった映画だと思います。本当に素敵な人たちに囲まれて、すごく楽しく撮影することができました。楽しんで作った空気ごと作品に映って、観客のみなさんにも楽しい気持ちをお届できればと思っています」

 


 

 

 

【profile】

小芝 風花(こしば ふうか)

http://beamie.jp/t/fuka_koshiba.html

’97年、大阪府出身。’12年にドラマ『息もできない夏』で女優デビュー。’13年放送のスペシャルドラマ『スケート靴の約束~名古屋女子フィギュア物語~』では、自身の長年のフィギュアスケート経験を活かし、フィギュアスケート選手の役をリアルに熱演。初映画となる本作で全国オーディションを勝ち抜き、主人公の座を射止めた。3/21より開催される第86回選抜高等学校野球大会の「センバツ応援イメージキャラクター」に起用されるなど、注目を集めている。

 

 

【最新出演映画】

『魔女の宅急便』

’13年/日/108分 

http://www.majotaku.jp/

『魔女の宅急便』メイン

© 2014「魔女の宅急便」フィルムパートナーズ

 

監督:清水 崇

原作:角野栄子『魔女の宅急便』(角川文庫刊・福音館書店刊)

出演:小芝風花、尾野真千子、広田亮平、山本浩司、新井浩文、吉田 羊、寿 美菜子、YURI、LiLiCo/浅野忠信/筒井道隆/宮沢りえ、他

※3/1(土)より全国公開

 

 

 

【STORY】

魔女の血を引く少女キキ(小芝風花)は13歳になり、一人前の魔女になるための決まりに従い、相棒の黒猫・ジジ(寿美菜子)とほうきに乗って旅に出る。辿り着いた海辺の町コリコでキキを待ち受けていたのは個性豊かな住人たち。キキはパン屋の女将・おソノ(尾野真千子)のもとに居候し、お届けもの屋を始めるのだが…。


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