エンターテインメントフリーペーパー フライング・ポストマン・プレス

フライング・ポストマン・プレス 福岡版

2018/09/22

“王道うたもの”バンド・ウソツキが見せる新境地-

2018.8.ウソツキメインA写

 

前作『惑星TOKYO』から約1年半ぶりのアルバムをリリースする“ウソツキ”。配信シングル「恋はハードモード」でファンを驚かせたファンキー・チューンや、すでにライブで話題の「夏の亡霊」「名もなき感情」などを含む、バラエティ豊かな全11曲。11月にはツアーもスタートし注目が集まる彼らに、3rdアルバム『Diamond』、そしてライブ初日となる福岡への思いを訊いた。

 

……前作から約1年半ぶりのアルバム『Diamond』ですが、完成度の高い作品になりましたね。どんな思いが込められていますか?

竹田「タイトルの『Diamond』はジャケットを見てもらうと分かるのですが、偽物のダイヤモンドなんです。僕たちのバンド名“ウソツキ”も偽物の象徴じゃないですか。でも僕らには野望があって、“ウソツキ”という名前をお茶の間で「ウソツキって良いよね」って何も考えずに、それこそ王道のように言ってもらえたら嬉しいなと思っていて。だからダイヤモンドよりも美しく面白い、偽物が本物を超えるモノを作って、僕らウソツキ自体もそうなれたらなという思いを込めました」

 

……それはアルバムの楽曲「レトルトの彼」にも繋がりますね。

竹田「そうですね、一見ハッピーエンドじゃない曲ですけど、この主人公はそれでも良かったと思えている…というか、そんな形もある。他にもこういった曲がありますが、その人の人生の中で「失敗だった」と思うのではなく、それをひとつの経験として腑に落ちているように書きました。「サクセスストーリーだけが幸せじゃないんだよ」ということを伝えたい思いです」

 

……全体的に切ないけど、決して否定的ではない歌詞が共感を持てます。

竹田「前に「一生分のラブレター」という曲があって、一生告白をし続けて永遠に一緒にいるという歌ですが、言ってしまえば“毒”がないんです。でも実際に生きていたら、そんな上手くはいかない。だからその部分にもちゃんと目を向けなきゃいけないし、でも「一生分のラブレター」で歌っているような美しさもあるような気がしていて。例えば「夏の亡霊」という曲は、恋人がいるのに、もうひとりへの想いが散らついている状況を歌った曲で、散らつくことで恋人のことが好きということも再認識できる。それもひとつの形だし、きれいだけじゃないというのが最近多いです。ちょっと大人になったというか(笑)。この曲は「僕」「君」「あの子」の3人称を歌うことで「僕」と「君」の2人称の気持ちを伝えるということが挑戦でしたし難しかったです」

藤井「今の歌詞の方が、えぐい部分もあるけど、より本能に近いというか、より人間的、生物的になった気がして好きですね」

 

……アルバムのサウンド面ではどういったことを意識されましたか?

竹田「海外アーティストのように音像がでかくてグルーヴにも乗れる。そんな“踊れて泣けるモノ”を作ることを前作からずっとやっていて、前はちょっと力み過ぎているところもあったけど、今回は自然体で目標に向かうことができました」

 

……そんな中で「M.N.E.」には突き抜けている印象がありました。

藤井「今回のアルバムはメンバー全員でレコーディングスタジオに入って、ドラム、ベース、ギターそれぞれ別々に録って、スピーカーで皆が客観的に聴きながら話し合ってアレンジしていくスタイルをとったんです。でも、それが積み重なってくるとフラストレーションが溜まって…。「一回、でかい音を出したい」という気持ちがどこかにあって、そこで生まれたのが「M.N.E」です。普段僕はフラップとかしないので、今聴くとちょっと恥ずかしいです(笑)。でも振り切ってやれました」

吉田「アドリブも瞬発力で出したようなフレーズばっかりで(笑)。でも結局それが良かった気がします。さっきの「夏の亡霊」もその当時、いわゆるギターロックを一切聴いてなくて。海外のPOPSとEDM、R&Bとかばかりを聴いていたので、その影響もあり普通ならシンセでやるようなフレーズもギターでやったり、「超ひも理論」ではバイオリンでいうピチカート奏法みたいなことをギターで実験的にやったりしています。そうすることで、海外のリズム感はあるんだけど、機械っぽくない感じの良さが出ました。全体を通しての目標として海外にも通用するサウンドでありながら、メロと歌詞は間違いなくJ-POP

であることを両立できたので達成感がありました」

林山「前作の『惑星TOKYO』というアルバムは、メンバー全員の満足度が高くてすごく良いモノができたなと思っていて。そこからどうしようかと考えた時に、僕らはリフに対する捉え方を大事にしていて、切ないノスタルジーを感じるような“泣けるメロディ”を繰り返したいというこだわりがあって、分かりやすく言うと「一生分のラブレター」の切なめのアルペジオみたいなリフなんです。それを今回は「夏の亡霊」で例えると、メロディというよりはリズムと音色でグッとこさせる感じがあって。これまでまったくやってこなかったことで、「これはいいぞ!」と味をしめて4曲くらいは同じ奏法でやってます(笑)。いつもはドラムとベースでリズムのほぼすべての要素を固めて、ギターと歌で情緒や風景が見えるように作っていくという考え方でしたが、ギターがリズムに加わって、分かりやすく言うと今まで以上に乗れるようになったし、本来ギターが担っていた情景もあるから、ギターのリズムで泣けるというのが発見でした。目指すものに近づいた気がして僕らの中では、ちょっとした革命でしたね」

吉田「発想としてはギターで真似るというか。今回のジャケットにも通じていて、偽物で本物を越えようとした結果、新たなオリジナリティが生まれたという感じです」

林山「ウソツキのサウンドが進化したというよりは、「こんなプレイをしてみたら、ウソツキっぽいよね」というモノの先駆けになったし、真似をされてもおかしくないくらいの武器を手にしたなと思います」

 

……そんな新たな武器を手にされたウソツキを、生で体感できるツアーも始まりますね。福岡は11/10(土)、なんとツアー初日。

藤井「今回の『Diamond』は自信作ですし、今リハでこれをどうライブで表現するか試行錯誤していますけど、純粋に弾いていて楽しいんです。気持ちいい瞬間がいっぱいあって。だから僕らもライブでやるのが楽しみだし、皆さんにもぜひ生で体感してほしいです」

吉田「僕らは“王道うたものバンド”を自称しつつ、ここまで実験しているバンドはいないと自負してます(笑)。音楽好きな人には、必ず新しい音楽が見つかるライブになると思いますので、ぜひ来てほしいです」

林山「実は新曲をすでにライブでちょこちょこやっているけど、ライブでやると音源とまったく違うカラーになってお客さんに届いている感覚がありました。「夏の亡霊」も音源はちょっとお洒落な感じだけど、かなりロックに見える瞬間がいくつもあって。ツアーでは新曲をもっともっとやるので、それを実感するのもワクワクするし、ライブでどう変化するのかを自分たちも含めお客さんにも体感してもらえたらと。まずはこのアルバムを聴いて、ライブに来てもらえると、その変化も楽しめると思います」

竹田「読者の皆さんの中には、まだまだウソツキをご存じない方が大勢いらっしゃると思いますが、僕らの最初の一枚に選んでいただいて間違いない代表作になりました。その中で皆さんに響く部分が必ずあると思うので、何か感じるものがあったらぜひ遊びに来てください!」

 

 

ウソツキ

竹田昌和(Vo&G.)、吉田健二(G.)、藤井浩太(B.)、林山拓斗(Dr.)の4名からなる東京発の“王道うたもの”バンド。2011年に竹田と林山で始動し、2013年夏に現編成に。翌年にミニ・アルバムでデビューし、その後、リリース、大型フェスや全国のライブサーキットに出演するなど精力的にライヴ活動を展開。爽やかな歌声とビターテイストの歌詞に、ポップかつ先鋭的なサウンドで、若い世代から絶大な人気を誇る注目株。

 

 

ウソツキ_Diamond_h1_fix

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『Diamond』

¥2,700(tax in)

UKDZ-0194

※9/26 on sale

 

<【Diamond Tour】※ワンマン>

11/10(土)福岡 Queblick

(問:キョードー西日本/0570-09-2424)

 


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