エンターテインメントフリーペーパー フライング・ポストマン・プレス

フライング・ポストマン・プレス 福岡版

2019/07/09

山戸結希監督最新作で、映画初出演&主演に抜擢された堀未央奈(乃木坂46)に迫る。

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累計発行部数450万部を超える相原実貴の伝説的人気コミック「ホットギミック」を、映画『溺れるナイフ』で名を馳せた新鋭・山戸結希監督が実写映画化。新時代の恋愛映画の旗手として、今最も新作を熱望されていた山戸監督のもと、映画初出演にして主演に大抜擢された、乃木坂46の次世代エース・堀未央奈。山戸監督をして “みずみずしい存在感”と言わしめた彼女に本作へ臨んだ経緯、そして思いを聞いた。

 

——本作が映画初出演・初主演となりましたが、最初にオファーをいただいた時の心境をお聞かせください。

「演技経験もほとんどなく、お芝居といえばグループ(乃木坂46)での「ザンビ」というドラマと「あさひなぐ」の舞台版くらいだったので、最初は不安がありました。でも撮影に入る前に山戸監督とふたりだけでお話しさせていただく機会があって。監督には「ハルジオンが咲く頃」のMVも撮っていただいたので、その話題から、「ホットギミック」をどんな映画にしたいと思っているのかなど、女の子同士の会話でもありながらも、監督と役者という立場のお話もたくさんさせていただきました。そこで山戸監督のことをもっと知りたくなったし、この作品が私自身も挑戦というか、観ている人に届くものが作れたらいいなと強く芽生えて「頑張ります」とお伝えしました」

 

——「ハルジオンが咲く頃」の山戸監督と比べて、何か新たに発見はありましたか?

「そもそも演技経験が少ないので最初は分からなかったのですが、現場で接する中で、演じる本人自身にも目を向けてくださる監督だなと思いました。もちろん原作があるので登場人物のキャラクターは立てつつ、それを演じる演者にも焦点を置いて台本を書いてくださったり、演出をつけてくださったりとか。映画に対する思いだけじゃなくて、それを作るキャストやスタッフ、そして映画を観てくださるお客さんにまで、色んな方に向けての愛が本当に強い方だなと思いました。こんなにも人に対して真剣に愛を持って向き合われていることが素敵だし、絶対に良い作品になるという確信が生まれたので、安心してついて行きました」

 

————一見、大人しい初ですが、内に秘めた危うさと脆さ、そして衝動的な一面もある非常に難しい役どころですよね。

「初ちゃんは自分に自信がなくて、何もかもが上手くいかないとネガティブに考える子ですけど、元々はそうじゃない気がするんです。根っこには強いものを持っているけど、思春期になっていくに連れ周りが羨ましく見えたり、良く思えたり、自分には何もないなと考える期間って実は私にもありました。今思い返すと何に悩んでいたのか、あの時なぜあんなに苦しかったのかって思いますけど、当時は本当に辛かったし、仕事に対しての頑張り方を見失って悩んだ時期もありました。そういう葛藤みたいなものには共感しながら演じられました。私は周りの人や環境のおかげで自分が変わっていけるということを、その人たちと真剣に向き合って毎日を過ごしていから、強くなったり成長できたりしたと思うので、そういうリンクする部分がずっとありました」

 

——そのリンクする部分が、良い意味でお芝居に現れていたように思いました。

「演技に対する経験のなさみたいなものを、隠さずにお芝居に出しちゃおうって思いました。あえて“どうしよう感”を出して初ちゃんの自信のなさや危なっかしさ、自分自身を認めきれていない感じに繋がればいいかなと。どこにでもいる普通の女子高生なので、私自身もまっさらな状態でお芝居をした方が初ちゃんを演じやすいかなと思ってやっていました」

 

——初を取り巻く3人の男性を演じた清水尋也さん、板垣瑞生さん、間宮祥太朗さん、それぞれの印象をお聞かせください。

「清水君が出演していた『渇き。』や『ミスミソウ』など好きで観ていたので、その印象からすごく静かな方だと思っていましたが、まったく違い面白くて明るい現場のムードメーカーとして引っ張って行ってくださる方でした。だから改めて役として色んな作品で輝いていらっしゃるんだなと実感しました。瑞生君も私と同じようにM!LKというグループに所属していて、イベントなどで一緒になることもありましたが、その時はわりと落ち着いている印象でグループ内でもクールなお兄さん的な存在なのかなと思っていました。でも実際に現場でお会いすると、めちゃくちゃ天然で(笑)。すごく純粋でまっすぐな方だったので、みんな癒されていました。役柄的にも甘い雰囲気と無邪気な感じが同居した梓とぴったりでした。間宮さんは『帝一の國』や『トリガール!』とか、役としてキャラが強いものが多かったのでそんなイメージを持っていましたが、現場では凌君としてずっと現場にいらっしゃっていて、すごく落ち着いたほっこりしたオーラを放っていました。きっと普段はむちゃくちゃ面白くて明るい方だけど、現場ではそれを出さずに私を妹として空気を作ってくださっていて、そういう配慮がすごく大人だなぁって感じましたし、すごく助かりました」

 

——独自のカット割りや映像演出など山戸監督の強いこだわりを感じましたが。

「どんどん切りながら撮っていき、その場で演出や角度を変えたりしていましたが、基本的にはワンカットの長回しが多かったので、自然の流れから生まれる表情や言葉を監督は大事にしているのかなと思いました。だから台詞が飛ばないように必死でした(笑)。映像的には髪の毛一本からリップの色や艶まで、モニターに噛り付いて見ていたので、ワンシーンごとにすごくこだわって撮られているんだなと感じました。でも監督は柔らかな口調でお話しされるから、現場は和んでいましたよ(笑)」

 

——冒頭から初を罵倒し、奴隷扱いする亮輝には到底共感できないと思っていましたが、ふたりが公園で他愛もない会話をするシーンから、ちょっとずつ彼の印象が変わっていきました。堀さんにとってあの公園のシーンはどんな思いでしたか?

「原作では図書館でのシーンでしたが、めちゃくちゃキュンキュンして可愛いふたりだなと思っていました。私も清水君も大事なシーンになると感じていましたけど、亮輝のツンデレ感も出ていて、すごく王道的な良いシーンになって良かったです」

 

——唯一、そのシーンだけ王道でしたね(笑)。全体としては、すごく繊細でエッジの効いた他にない恋愛映画に仕上がっていると思いますが、主演として参加された本作をどのように観てほしいですか?

「映画館に行ってキラキラな恋愛映画を観て素敵だなと思うことは良いことだし、女の子にとっては必要なものだけど、「良いな」と思う反面、現実の自分はうまくいってないなとか、自分は幸せになれないかもしれないという、自分や恋に対してネガティブに考えてしまう女の子って少なくないと思っていて。この作品は観てもらった人に夢や幸せを与えるというよりも、一緒になって頑張ってくれる映画なのかなって。初ちゃんもそうだし、男の子3人も目の前のことにぶつかって、それを乗り越えようともがいている。だから観ている人が例え独りぼっちだなと感じていても、映画の登場人物それぞれが寄り添ってくれるので、自分が抱いている傷とかも少しは癒えるんじゃないかと思うし、勇気付けられるのかなと。恋愛映画ではありますけど、初たちのドキュメンタリーを追うようなリアリティのある新感覚の物語なので、ぜひ観てもらいたいです」

 

 

 

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STORY

都内のマンションに住む女子高生・成田初は、優しい兄・凌、元気な妹・茜と両親と、ごく普通の家庭で暮らしていた。ある日、茜に頼まれて内緒で購入した妊娠検査薬を、同じマンションに住む橘亮輝に知られてしまう。バラされたくなければ“奴隷”になれ、という条件を突き付けられ、その日を境に初は亮輝の無茶な命令に振り回されるようになる。そんな時、小学校の時に突然転校してしまった幼馴染・小田切梓がマンションに帰ってくる。今や人気雑誌モデルとして第一線で活躍する梓が、昔と変わらず自分を守ろうとしてくれるその姿に初は自然と心惹かれ、2人は遂に付き合うことに。幸福感に溶けてゆく初だったが、ある夜、彼の本当の目的を知ってしまう。動揺し、深く傷ついている初を心配し、常に寄り添い愛情を注いでくれたのは兄の凌だ。昔から兄としての優しさも絶やさず、しかし凌も知られざる秘密を抱えていた。3人の男性との恋に揺れ動きながら、少しずつ自分の中に芽生える本当の気持ち。初は悩みながらも1つの答えに辿り着く。喜び、痛み、迷いの先にある、物語の最後に彼女が見出した、その想いとは――。

 

昔から憧れの存在だった梓。口は悪いが傷ついた初を励ましてくれる亮輝。幼い頃からいつも自分を守ってくれる凌。 そんな3人の男性との恋に揺れ動く初の運命は…。

 

 

『ホットギミック ガールミーツボーイ』’19年/日/120分

監督・脚本:山戸結希

原作:相原実貴「ホットギミック」(小学館「ベツコミフラワーコミックス」刊)

出演:堀未央奈、清水尋也、板垣瑞生/間宮祥太朗

   桜田ひより、上村海成、吉川愛、志磨遼平、黒沢あすか、高橋和也

   反町隆史、吉岡里帆

※6/28(金)より全国公開

http://www.hotgimmick-movie.com/

 

Ⓒ相原実貴・小学館/2019「ホットギミック」製作委員会


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