エンターテインメントフリーペーパー フライング・ポストマン・プレス

フライング・ポストマン・プレス 福岡版

2019/05/10

届け。あなたに——。映画『小さな恋のうた』出演の眞栄田郷敦が福岡初登場!

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“モンパチ”の愛称で知られ、今も地元沖縄で活動を続けるスリーピーズバンドMONGOL800。数々のヒット曲を世に送り出してきた彼らの代表曲として誰もが知る名曲にインスパイアされた青春映画『小さな恋のうた』が5/24に封切られる。沖縄の基地問題に翻弄されながらも、音楽を通じて成長していく若者たちの姿を繊細に描く。その公開を記念して、電気ビルみらいホールで行われた九州プレミア試写会に出演者の眞栄田郷敦と橋本光二郎監督が登壇。沖縄が抱える現実的な問題と、青春映画を見事なまでに紡ぎ合わせた本作を振り返った。

 

 

——役作りについて監督とは現場でどんなやり取りをされましたか?

眞栄田郷敦(以下、眞栄田)「役のイメージでいうと、半年間バンドでギターの練習をさせていただいたので、その中でバンド仲間の立ち位置やキャラクターを掴めていけました。監督は自分たちが思っていることや表現したいことを受け止めてくださって、そこから導いてくださるような感じで。基本的には自由にさせていただきましたが、気持ちを大切に、という言葉はいただきました」

橋本監督(以下、橋本)「この物語は、高校生の男女が音楽に情熱を込めている映画なのですが、誰が高校生に近い感覚を今一番持っているかというと、演じている彼らなんです。その目で台本を読んで、彼ら自身が話し合ってそれぞれの演技を作り上げて行く。それを僕が最初のお客さんのつもりで観てどう受け止めていくかということが大事だと思ったので、まずは自由に演じていただきたいという思いがありましたし、細かく指示する必要がなかった大きな理由のひとつに、半年間の練習期間の中で彼らが徐々にバンドになっていくんですよ。最初は楽器もできなかった子が徐々に自分のパートができるようになって、一緒に練習し始めて、お互いのアイコンタクトがあって…という切磋琢磨し合う中で、彼らが徐々にバンドになっていく姿が、実は役作りのような感じだったと思います。実際に映画の中の彼らも高校の軽音部で出会って、徐々に仲良くなっていくという時間を、彼らは半年間という短い期間で音楽を一緒にやりながら徐々にお互いの関係性を築いて、それがそのままスクリーンに反映されているので、そういった意味では僕自身が演出をしたというよりは、彼ら自身が自然に感じて築き上げていったものが、この映画にとって一番大事だったかなと思っています」

 

——練習する中で苦労はありませんでしたか?

眞栄田「毎日暇さえあればギターを弾いていて、慣れないうちは指も痛くなってシャンプーをするのさえも辛かったほどでした」

橋本「すごく真剣にやってくれるので、上達がすごく早いんですよ。今回音楽を担当してくれた方が、これくらいだったら演奏できるだろうとアレンジして作ってくれるんですけど、それを彼に渡してしばらくすると、すぐできちゃうので、じゃあもう少し難しいのを、とやっていくと彼の部分だけ徐々に難易度が増していくというか(笑)そういう感じでしたね」

眞栄田「元々音楽は大好きで、ギターを演奏するのも楽しかったので、もっと上手くなりたいと思ってやっていました。これで終わらず、もっとギターの腕を上げていきたいなと思っています」

 

——バンド演奏の撮影はどんなお気持ちでしたか?

眞栄田「あまりお芝居をしている感覚はなくて、練習期間でやってきたことをそのままやっているバンドマンのような気持ちで、心から楽しんでやっていた感覚でした」

 

——脚本を読まれての印象と撮影で大切にされた部分は?

橋本監督「最初に脚本を読んで思ったのは、すごく大変な仕事を受けちゃったなということです(笑)、脚本として本当に素晴らしかったのですが、(僕は)東京出身なので、僕が沖縄の問題に向き合って描いていくというのは、プレッシャーもあったんです。この映画を企画したプロデューサーが、実はMONGOL800の後輩で、実際にモンパチのメンバーが高校で歌っている時に客として聴いていた人なんです。卒業してからも彼らのPVを撮っている人で、そんな大事な企画を受け取るというのは、プレッシャーも相当なものでした。彼も沖縄出身で東京に出て仕事してみて、そこから見えてくる沖縄の姿というものがあったようで、映画化するにあたっては沖縄の人ではない視点でこの作品を描いてほしいと、何度も話をされました。だから、そこに誠実に向き合って映画を作っていこうと思いましたし、沖縄の基地問題も出てきますが、メインは彼らの青春映画なので、その部分を何よりも大事に描ければいいなと思っていました。その中で、沖縄で高校生活を送る彼らが巻き込まれていく基地問題の現実をどう描くか、そこのバランスはすごく考えました」

 

——今日、実際にお客さんと一緒にご覧になられていかがでしたか?

橋本「この映画の主人公は高校生ですが、人が一所懸命にやっている姿を観て、何か感じていただければ嬉しいなと思っています」

眞栄田「泣いている方もいらっしゃって、この映画をどう受け取ってもらっているのか、直接的に分かって手応えを感じました。皆さんが楽しく観ていただいてので、すごく嬉しかったです」

 

——それでは、最後に皆さんへ向けメッセージをお願いします!

橋本「キャスト、スタッフがひとつになって、魂を込めて作りました。もしもこの映画を観て感じるところがあったら、お友達やご家族に勧めていただきたいです。僕たちは若い頃にモンパチを聴いていた世代ですが、今の若い人たちはまた違った目線で「小さな恋のうた」やモンパチの曲を聴いていると思うので、そういった意味では親子それぞれに違う感覚でモンパチの音楽と共に、この映画を観て感じたことをじっくり語り合ってもらえたら嬉しいです」

眞栄田「この作品を観て感じていただいたことをお友達全員に伝えてください!」

 

 

映画『小さな恋のうた』メイン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

STORY

沖縄の小さな町。日本とアメリカをフェンスで隔てられた二つの「国」が存在する場所。そこでは、ある高校生バンドが熱い人気を集めていた。自作の歌を歌いこなし、見るものを熱狂させるその実力で、東京のレーベルからスカウトを受け、なんとプロデビューが決まる。しかし、喜びの絶頂で盛り上がる彼らに一台の車が突っ込み、バンドは行く先を見失ってしまう。そこに現れた、一曲のデモテープと、米軍基地に住む一人の少女。それらによって、止まった時計の針は前に進み始める。フェンスの向こう側に友の“想い”を届けるため、彼らは再び楽器を手に取り立ち上がる——。

 

『小さな恋のうた』’19年/日/123分

監督:橋本光二郎 脚本:平田研也

出演:佐野勇斗、森永悠希、山田杏奈、眞栄田郷敦、鈴木仁、トミコクレア、

   金山一彦、佐藤貢三、中島ひろ子、清水美沙/世良公則

主題歌:MONGOL800「小さな恋のうた」

   (TISSUE FREAK RECORDS / HIGH WAVE CO.,LTD.)

※5/24(金)より全国公開

http://www.chiikoi.com/

 

©2019「小さな恋のうた」製作委員会


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