エンターテインメントフリーペーパー フライング・ポストマン・プレス

フライング・ポストマン・プレス 福岡版

2018/10/12

『オズランド』主演の波瑠、波多野監督が舞台の九州に凱旋!

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「海猿」の原案などで知られる福岡在住の人気作家・小森陽一の小説「オズの世界」を実写映画化した『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』。就職が決まったものの田舎の遊園地に配属されてしまった新入社員が、上司や個性的な従業員たちの中で経験を積んでいく成長物語。主人公のヒロイン・波平久瑠美役にNHKの連続テレビ小説「あさが来た」などの波瑠、彼女の上司を『MOZU』シリーズなどの西島秀俊を迎え、『SP』シリーズなどで知られる熊本出身の波多野貴文監督がメガホンを取る。知っているようで意外と知らない“遊園地の裏側”を舞台に働く等身大ヒロインの奮闘に共感が止まらない、最高にハッピーなお仕事エンターテインメント!本作の公開を記念して、主演の波瑠、波多野監督が来福。主人公の波平、舞台の遊園地、そして仕事の向き合い方など、様々な角度で話を訊いた。

 

……山鹿出身の波多野監督にとって、グリーンランドを舞台に描くこの作品への思いは、より深かったと思われますが、いかがですか?

波多野「地元で撮らせていただけることは監督冥利に尽きるというか、そんな作品に巡り会えることはそう多くないので、お話をいただいた時はすごく嬉しかったです。しかも、自分が小さい頃から通っていたグリーンランドさんでの撮影も感慨深いものがあり、楽しく過ごすことができました」

 

……前作の『SP』シリーズとはテイストが異なる本作において、特に意識されたことは?

波多野「これまでの作品もそうでしたが、“一貫して格好良い大人を描きたい”という思いがあるので、前作『SP』シリーズでは、それぞれの正義がぶつかることを描きましたけど、今回は遊園地の裏側で問題が起きたり、苦労があったりすることを、お客さんの前では絶対に見せず笑顔で頑張っているスタッフの方々がそれでした。その格好良い大人たちの姿を見て、気付いていく波平の成長を描けるよう意識しました」

 

……その主人公・波平を演じられた波瑠さんは、この役柄を演じるにあたってどのように捉えていましたか?

波瑠「最初に脚本を読んで、自分が波平のように新社会人の立場だったら、すごく勉強になる部分がたくさんあって、この作品を通して波平の成長と変化をきちんと描いていきたいと思いました。だから最初の頃の波平にとって周りの大人の言葉は聞きたくもない話ばかりだけど、それはすべて自分の成長のために必要な耳を傾けるべきこと。でも彼女自身に原因があってそれを素直に受け入れられていない、という状況からきちんと表現したいと思いました」

 

……その気持ちの変化、成長の度合いを順撮りではない中で、保つことの難しさはありませんでしたか?

波瑠「やはり、ありました。私も彼女に対して「ダメだよ、波平」と思うところもありながら臨んでいたので、最初の素直になれない気持ちにもどかしさを覚える瞬間もありました。でも周りに影響を与えてくれる人たちがたくさんいるので、その人たちと一緒にやっていく中で生まれる関係性の変化を感じ取りながら作り上げていくことができました」

 

……遊園地で働く人たちの姿を演じることで、改めて遊園地の見方が変わったことはありましたか?

波瑠「1ヶ月間、撮影でお邪魔していて、遊園地って非日常を味わう場所だったのが、毎日いることでそれが少しずつ当たり前になっていく感覚がありました。だから従業員の方もそうなると思ったし、最初は遊園地で働くワクワク感があるけど、そこで毎日を過ごしていかなきゃいけないという現実もある。その感覚ってここにしかないものだなという擬似体験させてもらった気分でした。撮影の支度部屋のために園内の事務所の一室をお借りしたのですが、そのドア一枚開けたらデスクが広がっていて、お勤めなさっている従業員の皆さんがいらっしゃったので、すごく身近に感じられたし裏側の大変さも直に伝わってきました」

 

……本作の原作「オズの世界」の原作者・小森さんが、波瑠さんをイメージして波平を書いたとおっしゃられていますが、そのことについてはいかがですか?

波瑠「すごくありがたいことですよね。でもお話をいただいた当初は、役名の「波平久瑠美」に私と同じ漢字が入っていることが偶然だと思っていて、撮影が始まった日に原作の小森先生がお見えになられて「実は波瑠さんをイメージしました」とその時、初めて言われて本当に驚きました。そんな風に物語を作ってくださる方がいることに感動しましたし、その役を演じられるという貴重な体験でした」

 

……波多野監督は以前も波瑠さんとお仕事でご一緒されていますが、どんなところが魅力ですか?

波多野「この透き通るような透明感と、引き込まれそうになる瞳が本当に印象的で。映画の世界観をグッと引き寄せるところが一番の魅力だと思っています。今作品の波平については、事細かな演出はしませんでした。波瑠さん演じる波平と、僕が思っている波平を融合する事でキャラクターが完成すると思っていたので」

波瑠「役が自分だけのものならないことは意識しました。私が演じる役ではあるけど、原作の小森先生や監督、プロデューサーの方など、色んな方々の思いを乗せたキャラクターにしたいと思ったので、自分ひとりだけで役を固めないことは考えました」

 

……上司役の小塚を演じられた西島秀俊さんとのお仕事はいかがでしたか?

波瑠「こんな風に大人になっていきたいなと思える方でした。格好良いって外見的なことが前に出ていきがちですけど、佇まいや人柄というところが、本当に尊敬できる役者さんで。人として素敵な方なので、その素晴らしさが俳優としても滲み出ていて、それが“魔法使い”と呼ばれる小塚さんそのものに乗っかっているなと思いました。でもそれを西島さんに話すと「僕はこんな変な人じゃない」って言うんですけど(笑)。でも大人の方でこれだけ明るくて柔らかい人ってすごく貴重だなと思いました。

 

……この作品を通して“仕事”に対して改めて感じられたことは?

波瑠「仕事って大変なのは当たり前ですけど、“大人が楽しく仕事をすること”ってすごく大事だなと。これからの時代を担っていく若い人たちに見せる姿として、この作品に登場するキャラクターたちの姿には夢があると思いました」

 

 

 

 

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STORY

仕事も、恋も本気になったら人生が変わる?!

夢と希望にあふれて、彼氏と同じ超一流ホテルチェーンに就職した波平久瑠美(波瑠)に言い渡されたのは、系列会社が運営する地方の遊園地グリーンランドへの配属辞令だった…!気が進まないまま、配属先で出会ったのは、“魔法使い”と呼ばれる風変りなカリスマ上司である小塚慶彦(西島秀俊)と、個性的すぎる従業員たち。ふてくされながらも希望の部署に異動するために頑張る久瑠美だったが、失敗だらけで自分の未熟さを痛感する。小塚の叱咤を受けながら経験を重ね、仲間たちに囲まれ働く日々を過ごすうち、久瑠美は少しずつ働くことの楽しさ、やりがいに気づいていく。小塚に対して、憧れとも恋ともわからない感情を抱きだしたある日、久瑠美は小塚の秘密を知ってしまうのだった——。

 

『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』’18年/日/105分

監督:波多野貴文

原作:小森陽一『オズの世界』(集英社文庫刊)

出演:波瑠、西島秀俊、岡山天音、深水元基、戸田昌宏、朝倉えりか、久保酎吉、コング桑田、中村倫也、濱田マリ、橋本愛、柄本明

※10/26(金)よりユナイテッド・シネマキャナルシティ13、福岡中洲大洋、他にて公開

https://ozland.jp/

 

Ⓒ小森陽一/集英社 Ⓒ2018 映画「オズランド」製作委員会

 

メイク:犬木愛

スタイリスト:黒崎彩


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