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フライング・ポストマン・プレス 福岡版

2018/10/03

空前の大ヒットを記録した台湾映画を主演・山田裕貴、ヒロイン・齋藤飛鳥でリメイク!

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2011年、ほぼ無名のキャスト、新人監督の作品でありながら200万人を動員し、社会現象を巻き起こした台湾映画を、山田裕貴、齋藤飛鳥のふたり軸にフレッシュな若手俳優陣によって新たに生まれ変わった『あの頃、君を追いかけた』。作品ごとに違う顔を見せる、若き演技派俳優・山田裕貴、そして乃木坂46の主要メンバーとしても活躍を見せる齋藤飛鳥。公開を前に来福を果たしたおふたりに本作への思いを訊いた。

 

 

……台湾で大ヒットした映画のリメイクで日本でも話題となった作品でしたが、そのプレッシャーはなかったですか?

山田「僕がこれまでご一緒させていただいていた映画監督の方々がけっこう台湾版を観られていて、周りからのプレッシャーはありました。「あれを面白くできなかったらお前のせいだよ」って(笑)。でも僕としては正直ワクワクしていました。運命めいたものを感じる瞬間があって。台湾版を観た時、僕と同じ役の方のセリフに「すごい人間になりたい。俺がいると少しだけ世界が変わるような人間に。」というのがあって、実は僕も学生の頃からめちゃくちゃそう思っていたんです。女子にモテたいとか、大金持ちになりたい、有名人になりたいということよりも“すごい人間になりたい”と思って生きてきたから、「同じこと思ってるやん!」と共感して。それで僕は「この役、できる」と思ったんです。この主人公が一番大切にしている部分だし、ちょっとでも世界を変えられる人間になりたいことって、例えば僕がこの現場にいることで皆が楽しく過ごせればとか、ちょっとしたことでもできるなと。それに台湾版から日本版になって、演じる役者も変われば、発するものも全然変わってくるから、そういうワクワクがありました」

齋藤「私は最初不安でした。実際に台湾版も観させていただいて、評判もうかがっていたので。ただ、台湾版は私が演じた女の子役のほうが実際は年上で、主役の方が年下で、でもこちらは私が年下で山田さんが年上だったので、まったく同じものを作る必要はないんだというところから、肩の力も抜けました。それに日本だからこそ出せる色もあるはずだから、そっちに意識を向けなきゃと思ったので、そういう意味で不安はわりと早い段階で解消されました」

 

……男性の主人公目線で進んでいく作品ですが、それを踏まえた上での演技プランなどを考えることはありましたか?

山田「パズルのピースがはまっていくように最後に明かされることや思いがあるので、ワンシーン、ワンシーンこの時は真愛のことをどう思っているのかという距離感が一番重要だなと。徐々に真愛と目が合う回数や体の向き合い方がどう変わっていくかとか、その一つひとつをシーンによって増やしたり、最初の方は減らしたりと細かな部分はかなり意識しました。真愛をどんどん好きになっていく様を徐々に積んでいくような、そういうプランでしたね。だから飛鳥ちゃんとは、現場でもあえてお芝居の話は一切しなかったです。それを話し合うことで、物語の展開に寄り添って行っちゃうのはダメだなと思ったので。お互いに好きに生きているような時間があったからこその恋愛模様で、それを立たせたかったので、一切それは話さずにやりました。ただ今作が映画初出演の飛鳥ちゃんには申し訳なかったなと今では思っています。」

 

……齋藤さんは映画初出演で、しかも男性主体に描かれる中で、非常に演技力が求められるお芝居でご苦労されたと思いますが、どのように表現していこうと?

齋藤「何もかもが初めてだったので、色々とつかみきれないままだったこともたくさんあって、もっとこんな風にできたかもと思うこともありました。最初に脚本を読んだ時、真愛ちゃんがものすごく優れた人間に思えたので、たくさん作りこんで臨まないといけないと思っていたけど、監督さんから「あまり役作りを頑張り過ぎなくていい」とアドバイスをいただいて。というのも、この作品はリアリティが大事だし、撮影当時10代だった私の等身大の姿もうまく反映された方がよりリアルに伝わると思ったので、あまり深く考え込むのをやめて、現場に入って山田さんが先頭に立って導いてくれるので、それに乗っからせていただきましたし、撮影していく中で齋藤飛鳥と他のキャストの皆さんの関係性が変わっていくことと、真愛とそれぞれの役の皆さんの関係性が変わっていくのが、うまくシンクロしていけばいいなと思って。私がお芝居の技術をたくさん持っていないので、そういう方法でしかできなかったのもあるけど、今回の早瀬真愛ちゃんの役作りはできるだけナチュラルにいることを意識しました」

 

……山田さんご自身は浩介のキャラクター性をどのように捉えられていましたか?

山田「一番気を付けたことは、観た人から「こんなやつ、いないよ」と言われないことだなと。共感されない男の子にだけはしたくないと思っていて。だけど、その性格は幼馴染から「浩介の中には芸術家と犯罪者がいる」と言われていて、重要なキーワードでもあるのですが、じゃ実際に芸術家っぽいことをするのかとか、犯罪者っぽいことをするのかというとそれはなく、ニュアンスのようなもので。何をしたいのか分からない悶々とした感じが「ああ、こういうやついたなぁ!」と観た時に思われるような男の子にしたかったです。「こいつ何かできるかもしれないのに、やっぱり夢って叶わないこともあるんだな」と、浩介を通して共感してほしいなという思いはありました」

 

……齋藤さんは真愛と共通する部分を感じることはありましたか?

齋藤「共通するのは、真愛ちゃんも私も周りからクールと言われることくらいでしたけど、真愛ちゃんが浩介に言うセリフで「あなたは私のことを美化している」というのがあって、それはすごく共感しました。そのセリフは普段私が周りにすごく言ってるなと思って、ファンの方に対してもけっこうそういうことを言っていて…(笑)。それは「あっ私と同じだ」と思って、ちょっと嬉しかったです」

 

……主演の山田さんから何かお芝居などで学ぶことはありましたか?

齋藤「山田さんが今回座長として引っ張ってくださっていましたが、主演として偉ぶった様子はまったくなく人の良さがにじみ出ていて、人としてあるべき姿や行動を皆が目にすることで座長らしさを感じました。最終的にキャストの皆さんも山田さんのことをお兄さんのように慕っていて、私もお芝居の面でも経験値が全然違うので見ているだけで勉強になりました。だから山田さんのシーンの時にこっそりモニターの前で観ていることもありました(笑)。ちょっとお調子者の感じが強いんですけど、周囲の皆を導いてくれるような尊敬できる方です」

 

……本作は“片思い”がテーマでもありますが、それについてはどのような思いがありますか?

山田「もちろん片思いしたことはありますし、同じ女の子に5回告白したこともあります。けっこう想いが強いというか、悪く言えば“重い”…(笑)。そんな人間ですけど、僕は人に対して軽い付き合いができないんですよ。それは女の子に限らず浅い付き合いが苦手で、関わるなら全力で関わりたくなる。もちろん相手のテリトリーに踏み入ることはしないけど、「もっと知りたい」みたいな想いが強くて、片思いしている時もそれが強すぎて、僕が演じた浩介に似ているところがありますね」

齋藤「私はどなたに対しても深く興味を持たないというか…(笑)。だから自分から想いを寄せることが今まであまりなくて。でも両思いよりも片思いの方が良いですね。人が感情を抑えている姿が好きだから、「私たち両思いでベタベタ」みたいなことよりも、片思いで「伝えたい、でも伝えられない」みたいな状況を遠くから眺めているのが好きで、そういう儚さがこの作品にはたくさんあるから大好きですね(笑)」

 

 

 

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STORY

10年前_。水島浩介は、クラスメイトの仲間たちとつるんではバカなことばかりをし、さしたる夢や目標も分からぬまま、お気楽な高校生活を送っていた。浩介の態度に激怒した教師が、クラス一の優等生・早瀬真愛を浩介のお目付け役に任命するまでは。真面目でお堅い真愛を疎ましく思う反面、胸がザワつき始める浩介。彼と仲間たちにとって、彼女は中学時代からの憧れだったのだ。やがて、教科書を忘れた真愛のピンチを浩介が救ったことで、2人の距離は一気に縮まっていく…。

 

『あの頃、君を追いかけた』’18年/日/114分

監督:長谷川康夫

出演:山田裕貴、齋藤飛鳥、松本穂香、佐久本宝、國島直希、中田圭祐、遊佐亮介

※10/5(金)より全国公開

http://anokoro-kimio.jp/

 

Ⓒ「あの頃、君を追いかけた」フィルムパートナーズ

 


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