エンターテインメントフリーペーパー フライング・ポストマン・プレス

フライング・ポストマン・プレス

POSTMAN x POSTMAN (ポストマン × ポストマン)

“仲良しのあの人”や“憧れのあの人”に手紙を届ける人気リレー連載『POSTMAN×POSTMAN』。音楽家の志人が次に手紙を書いたのは、日本を代表するジャズサックス奏者、坂田明。

手紙を書いた人
志人
手紙を受け取った人
坂田明
プロフィール
志人(しびっと)
’82年生まれ。降神のメンバーとして、音楽活動をスタートさせる。詩人、作家、作詞家として、独自の日本語表現を追求。“言葉”に秘められた新しい可能性を示す。
http://templeats.net/artists/sibitt-志人

手紙を拡大

▼坂田明からの返信
志人 様

冠省

初めまして、坂田明です。
この度は大変ご丁寧難解なお手紙を頂戴し、小生大混乱右往左往でした。
あのような手紙を書くに至る動機付けを私がしたことになる証左ですが、
当方は全く唖然転倒意識不明であります。
私のような嘘で固めた人生の産物が、ご迷惑なことに世間的にはごく一部だとしても。
かなりの善良、非善良を問わず、その方々を混乱とカタストロフィーの坩堝に
に陥れたということにもなるのでしょうか?!
こうして、ますます世の中がわからなくなる日々が続くことにことになるわけですね。
ま、不条理という他ありません。ここに、私事、辞任願を提出させていただき、責任のありかを
明確に確認致しますと共に、霞と化して共に消えていく振りをするのでございます。
そのようなわけでして、まことに簡単で、失礼ではありますが、これにて返事に代えさせていただきます。

草々

平成30年2月5日

坂田明
―坂田さんと知り合ったきっかけを教えてください。
「私自身、坂田明さんとは未邂逅でして、面と向かってお話をしたことは一度も御座いません。しかしながら、人生の幾多の場面で師の音楽に触れ、音楽の概念を諸共覆され、そして感化され続けております。ですので、この様な若輩者の私めが手紙を認めるとは畏れ多き存在であります。同時に、師の音楽から教わったものは数知れず、誠に勝手ながら私にとって人生の恩師の様な存在です」
―志人さんにとって坂田さんはどんな存在ですか?
「遍く音が音楽になる時、その源流を奏でる人を超えた存在でしょうか」
―坂田さんのサックスの魅力とは?
「師の音は、そして言霊は、人間にだけ向けた音楽ではない気が致します。それこそ目視できぬバクテリアから生態系に語りかけている様な。師の音に触れた後は、古い細胞から新しい細胞に生まれ変わっている…。そんな体験に近いと思っております」
―サックス奏者以外で坂田さんに合うご職業はなんだと思いますか?
「惑星を治す医者」
―好きな楽曲、その理由を教えてください。
「坂田さんとPaal Nilssen-Love、Johan Berthlingのユニット、ARASHIの2ndアルバム『Semikujira』。このアルバムと出会ったのは、2018年3月、DJ KRUSHさんのワールドツアー in ロシアを皮切りに、その後独自でヨーロッパを動いていた時です。オーストリア VIENNAにて公演をさせていただき、公演後に主催者に連れて行っていただいたSubstance RecordStoreにて、オーナーに私自身のアルバムを渡しに行った時のことでした。Substance RecordStoreのオーナーは、VIENNAのTROST Recordsの主宰でもある方で、“君は日本人か? であるなら坂田明氏はもちろん知っているよね? ARASHIはTROST Recordsからアルバムをリリースしていたり、レコーディングしたり、ツアーを一緒に回ったりしているんだ」と告げ、私に本アルバムを紹介して下さいました。遠きウィーンの地にて坂田明師匠のアルバムと出会う、それは先人の通ってきた尊き道の中での日本島人同士の音の遭遇。正に“我逢人”でありました」
―坂田さんをひとことで表現するならどんな言葉が思い浮かびますか?
「阿吽」
―坂田さんを色で例えるとなんだと思いますか?
「玄」
―坂田さんの意外な一面とは?
「ご存知の方も多いと思いますが、長年に渡り“ミジンコ”の研究をなさっているところです。ツアー中でもミジンコ採集用具を積んでいらっしゃるとか」
―坂田さんの愛すべき部分、尊敬する部分はどんなところですか?
「すべて」

次回は、「坂田明」さんのお手紙を公開!ご期待ください。

PR

FLYING POSTMAN PRESSは全国5都市で配布しています。