エンターテインメントフリーペーパー FLYING POSTMAN PRESS

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スペシャルインタビュー「ビッケブランカ」

僕が鳴らしたいのは、
色褪せないポップス

——1曲目『Wizard』は、驚きのナレーションも入ったアルバムへの最高の導入ですね。
「ありがとうございます。1曲目に相応しい曲やアルバムタイトルのアイデアをスタッフと出し合う中で、“魔法使い”というワードと『魔女の宅急便』がリンクし、“ジジの声だ!”って(笑)。そこで『Wizard』に入るナレーションを、『魔女の宅急便』でジジの声を担当した佐久間レイさんにお願いしたんです」
——アルバム終盤、打ち込みのサウンドが印象的な『キロン』『Smash(Right This Way)』の流れもいいですね。
「僕も好きな世界観です。星空がサーっと拓けていくような気持ちのいい『キロン』から、夜の深部へグッと入り込むような『Smash(Right This Way)』の並びはとても気にいってます」
——アニメ映画『詩季織々』の主題歌にもなった『WALK』も大きな1曲では?
「そうですね。映画の最後に流れる曲をお願いしたいと依頼があり、この映画のために書き下ろした1曲です。完成した映像を観終わった直後にはもうテンポ、メロディの雰囲気、明るさと悲しさのバランスがイメージできてました。我ながらこれはすごく早かった(笑)。『WALK』の歌詞は、人生をどう捉えているか、愛をどう捉えているかを軸に、心の機微が言葉になるとバタフライ効果のようにバーッと大きく広がったと感じています。躁とか鬱とかの激しい感情の浮き沈みではない、縦じゃない横揺れというか、物事の見方が変わった精神状態の左右をやさしく、そして力強く書けたと思っています」
——ビッケさんにとって今年はどんな1年でしたか?
「歌詞の変化のように、実はあまり大きな変化を感じてないんですよね。ここに至るまでに流れがあって、少しの登り坂をゆっくり登っている感覚。目安になる何号目かを通過した1年かな。スピードは変わらず、今自分ができること、相応しいことを全力でやり、たまたま進んでる道が上り坂であり続けた感じですね」
——多彩な楽曲が違和感なく1枚にまとまった本作ですが、どう転んでも下品にならないという点がビッケさんの個性だとも感じます。
「ありがとうございます。でも、もはや個性も自分に求められている音楽もわからないし、考えないようにしてます。ただオーバーグラウンドで鳴る音楽をやりたいですね。ライブもここ数年ずっと楽しいし。……うん、もう考えない。いろんなことを考え過ぎて、理屈をつけてやるからどんどん混乱し、ぐちゃぐちゃになる。何も考えずに出たものが正義ですってなったら、それはもう最強ですよね」
——それは考え続けた結果ですよね?
「そう。20代前半で考えに考え抜いた今の境地。僕が鳴らしたいのは、色褪せないポップス。時代を読む音楽をやるんだったら、最初からそうしてました。でも僕はそもそも逸脱したところからスタートしてるので、みんなも好きにやっていいんじゃないかな。僕は僕自身で確立できることをめざしてこれからも音楽を楽しんでいきたいです」
PEDRO
ビッケブランカ
’87年、愛知県生まれ。透明感のあるファルセットヴォイスと緻密なコーラスワーク、ジャンルレスな音楽をポップスに昇華させる。エンターテインメント性溢れるライブも大きな魅力。
http://vickeblanka.com
『wizard』
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スタッフクレジット
Photographer by Rie Odawara

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