エンターテインメントフリーペーパー FLYING POSTMAN PRESS

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スペシャルインタビュー「ドレスコーズ」

社会性と音楽がついに自分の中で一緒になった

――でも考えがまとまったことで強い説得力や推進力が生まれて、このアルバムは突き抜けた内容になりましたよね。
「ボーカルのキーが低い前半から後半になると高くなりますし、7曲目の『もあ』あたりから躁状態になって、『みなさん、さようなら』と『贅沢とユーモア』ではホーンも入ります。また、結構ウェットな音の質感が好きなんですけど、今回に関してはドライですよね。やっぱりいろんな人に参加してもらうと風通しがよくなるし、このアルバムは自分らしさがいい意味で薄まっているというか、すっきり整理されているところが個人的に好きなんですよ」
――志磨くんの世界にぐっと迫っていく作品というより、ギターサウンドの構築に長けた會田茂一さんやホーンアレンジを施した元栗コーダーカルテットの近藤研二さんといったアレンジャーを交えつつ、1枚聴いた時に全体像が把握できる対象との距離感がポップさに繋がっていますよね。
「ありがとうございます。そんなアルバムのラストは長谷川先生のピアノ伴奏で歌う『おわりに』で締めくくっています。昼間は外に出ていろんな人と関わって生きて、夜になったらひとりで家に帰る。そんな生活の中でTwitterがおもしろくてしょうがないんですよ、今(笑)。この世界には同時進行でそれぞれの時間の流れや生活があって、タイムライン上でそのうつろいを眺めながら、“いいなぁ”って思うんですよね」
――ひとりでありつつ同時に繋がりも感じている、と。
「そう。しかもそれは“さみしい”ということではなく、淡々と流れていくそれぞれのストーリーを感じているんですよ」
――その距離感こそが志磨くんそのものであり、このアルバムであるという。
「はい。人との関わり方、つまり社会性と音楽がついに自分の中で一緒になったという意味で大発見のアルバムなんですよ。メンバーが抜け、『オーディション』というアルバムができたことでドレスコーズというバンド名の意味も変わり、人との付き合い方、音楽との付き合い方のちょうどいいポイントがようやく導き出せた。日常生活のようにバンドをやればいいんだなって答えが出たんです」

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