エンターテインメントフリーペーパー FLYING POSTMAN PRESS

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楽曲によって担当楽器を変えて作り上げた前作『変身』から2年7カ月ぶり、ニューアルバム『共鳴』は、男陣(恒岡 章&下村亮介)と乙女団(世武裕子&北野愛子)の4P、橋本絵莉子&福岡晃子の2P、+恒岡の3Pという4つの形態で制作された。チャットモンチーはもはや、楽器もジャンルも、バンドという枠組さえもとっとと脱ぎ捨て、胸が高まる音楽を鳴らすためだけの“圧倒的な自由”を手に入れたのだ。

“楽曲で人を選ぶ”っていうのも今までなかったこと

――新作は、“チャットモンチー”という名を持ったいろんな音楽を鳴らすおもちゃ箱みたいな印象を受けました。チャットの存在自体が現代のポップアートというか。
橋本「わぁ、うれしいです。今作はたくさんの人が携わってくれて、それが音にもすごく表れてる。いろんなことをしてるのに、意外とまとまってるのもびっくりです」
――『共鳴』というタイトルからも、音、人、感情すべてが共鳴してる気がします。
福岡「そうですね。新しい可能性を自分たちでも広げることができたし、“人の入る場所があるバンド”になれたことがとてもよかったと感じていて。閉ざすことも大事ですが、音楽でドアを開いたらいろんな人たちに出会えて、“もっとこんなことをやってみたい!”っていうのがまだまだあった。そんなふうに思える自分たちが単純にうれしかったですし、今までで一番好きな作品になりました」
――“こんなことをやってみたい”のひとつだと思うのですが、まさかのHIP HOP『ぜんぶカン』。中毒性がすごい(笑)。
福岡「(笑)。以前、ライブでgroup_inouさんのカバーをやらせてもらったんですよ。その時にえっちゃんの声がラップ映えすることが発覚して。それに気を良くしたえっちゃんが“ラップを考えてきたよ”って、これをアコギで聴かせてくれました(笑)」
――なんと(笑)。男陣と乙女団、それぞれ制作過程は違いましたか?
福岡「過程は一緒ですが、感じは違うよね?」
橋本「うん。なんだろう、私たちが何の楽器を弾くかという以前に、まずある曲を男陣とやるか乙女団とやるかふたりでやるのかを選ぶ。“曲で人を選ぶ”っていうのも今までなかったことですね」
福岡「簡単な骨組状態で、この曲はどっちが似合うかなって考えていきました。今まではふたりでこんな感じかなって進めていってたのが、“こういうフレーズを叩いて欲しい”っていう、だいたいのゴールを見据えて依頼したので、そこはだいぶ違いますよね。でもそこまでの流れは男陣も乙女団も一緒なんですが、やっぱりそれぞれに男性らしさ、女性らしさをすごく感じましたね」
――乙女団の世武裕子さんは、福岡さんとユニット(忘れちゃいなよバド部)を組んでらっしゃいますが、今回一緒にやることになった経緯とは?
福岡「まず、乙女団みたいなのがあってもいいよねっていうえっちゃんのアイデアがあって。そんな時期にたまたま世武ちゃんの現場でお手伝いをしていた時、“もしチャットで生ピアノが必要な時は呼んでね”って軽く言われたのでえっちゃんに伝えたら、“やってもらいたい!”ってことになったんです」
――シモリョー(下村亮介)さんとまた違う鍵盤で、楽曲によってそれぞれ魅力的に映えますね。楽曲についても聞かせて下さい。エネルギー溢れる1曲目『きみがその気なら』は、今のチャットにはピッタリな歌詞でもあって。
福岡「もともと人にあげるように作っていた曲だったので、結構思い切った歌詞を書いてたんですが、結局世には出ず。でもいい曲だったのでチャットでやることになった時に、歌詞を少し直そうと思ったらえっちゃんがそのままでいいよって言ってくれて」
橋本「だって“乙女”も“男”も歌詞に入ってて、なんてピッタリなんだろう!って思ったんです」
――以前から“女の子”“女”というワードはよく出てきますが、使い方が変わってきた感じはありますか?
福岡「乙女の時期に“乙女です”とは言えないですよね(笑)。あえて言えるようになった、という意味では変わってきたかもしれませんね」

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