エンターテインメントフリーペーパー FLYING POSTMAN PRESS

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テンポを下げた上で同じ熱量をキープするやり方を学んだ

――しかしその後はものすごい展開が待っていたんですよね? レコーディングして、2日後には細美さんもコーチェラのステージに立って、メキシコにも渡って。
加藤「コーチェラとメキシコ2本、3日連続でライブやったりして時間を全部共に過ごしたから、感覚的には1カ月ぐらい一緒にいるような密度だったよね」
谷中「濃密だった。すべての出来事が深い思い出になったよね。集中力もすごかったし」
茂木「トピックも目白押しでね(笑)」
細美「ですね(笑)。すごい経験でした。ステージで俺が出させてもらうのは2曲で10分ぐらいなんですけど、10分でよかったなと思うくらい毎回燃え尽きましたから。3曲だったら無理でしたね(笑)」
加藤「確かに、すっごいテンションだったよね」
細美「あの後、日本で『忌野清志郎ロックンロール・ショー 日本武道館 Love&Peace』に出演させてもらったんですよ。弾き語りでやったんですけど、スカパラのステージに出て行ってガッとやるみたいなことを経験して自信つけてなかったら、たぶんできなかったと思います」
加藤「いきなりひとりでしょ? すごいよね」
細美「全然俺のことを知らない人たちの前にアコギ1本持って、清志郎さんの曲を歌う…。でも、あのコーチェラとかメキシコシティーでやったこと考えたら大丈夫、イケるって(笑)」
谷中「それはスゴいよね、経験値として(笑)」
細美「だって言葉にしただけで響きがおかしいですもんね。“コーチェラ、飛び入り!”って(笑)」
――(一同爆笑)。
谷中「アメリカの中でも出たいバンドがたくさんいる、世界最大のロックフェスだしね」
茂木「そこに、歌入れした2日後に出てるって。本当にありがたい話だよ(笑)」
細美「こういうの、何て言うんですかね? 語りぐさって言うか(笑)。しかもレコーディングがまたすごかったですからね。あんなふうに録れる日本のバンドあまりいないですよ。今では音楽も技術が進歩して、写真や映像みたいにレタッチできちゃうんだけど、スカパラはそれがゼロ。『Diamond In Your Heart』での加藤さんのリードの録り方とかもすごかった」
加藤「後から重ねたりしないからね。でもそれはホーンセクションもドラムもそう。そこがライブレコーディングの醍醐味でもあるからね。しかも今回は、クラッシュやプリンスとかをやってきたジョー・ブレイニーっていうエンジニアがプロデュースとかアレンジ面でもアイデアくれたんだけど、それもすごい大きかったと思う。ライブも変わったしね」
茂木「刺激的だったよね。テンポ感に関しては大きく変わった」
加藤「テンポが上がるとバンドの熱量なんかも上がるんだけど、それを下げた上で同じ熱量をキープするっていうやり方を学んだよね」
谷中「ジョー・ブレイニーも非常に楽しんでくれてた。僕らみたいな大所帯で、生演奏で一発撮りするなんてきっとすごく楽しいことなんですよ。大御所のエンジニアさんにとってもやり甲斐があるというか」
加藤「あと、細美君の歌をものすごく褒めてた。3rdテイクぐらいの時、ふいに“彼は何ていうアーティストだ?”って改めて聞いてきたもんね」
細美「あれはうれしかったです。もちろん歌うんだったらみんなの目がパッと覚めるような歌を歌いたいと思ってるし、全部勝負だと思って行ってるから。だって、歌入れまでは絶対ジョーさんの視界に俺は入ってなかったですからね。でも歌入れ後は、翌朝向こうから声かけてくれるようになった (笑)」
谷中「大事、大事(笑)」
細美「自分の中でも大きな勝負事になるから、勝つ・負けるでその先が変わってくるなって気はあって。絶対に勝つとは思ってましたけど」
谷中「さすが!」
茂木「僕、ひとつ思ったんだよね。コーチェラで初めて『Diamond In Your Heart』やった時、“この人がダイアモンドだ!”って。こんなにキラキラしながら歌ってんだと思ってびっくりした。細美君の、あのキラキラぶりったらすごかったですよ。この感じはね、ホントみんなに観てもらいたい!」
細美「(笑)。今7月にリリースするシングルのレコーディングしてるんですけど、あの時にジョーさんがやってたマイクの立て方で録ってます。見たことない立て方だったけど、すごい音がよかったから」
加藤「へー、そうなんだ! 面白いね!」
細美「スカパラのレコーディングを見て、自分が今までやってきた作業を“ここ、全然いらない作業だったじゃん!”ってボンボン捨てられたからすごいよかったですよ」
谷中「え、ホント? そこ、本当はいるんじゃないの(笑)?」
――(一同爆笑)。今後は日本のステージでの共演も楽しみにしてます!
加藤「こういう曲があると、フェスなんかで一緒になった時に“やろうよ!”ってこともできるからうれしいよね。そういう意味でもうれしいコラボレーションができたなって思います」

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