エンターテインメントフリーペーパー FLYING POSTMAN PRESS

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シンプルだったからこそ、強く結びつくこともできた(高良)

――ただ誠実に向き合っているからこそ強いというのは、この映画にも通じる気がします。
高良「この映画の舞台は’80年代の東京。その頃はインターネットも携帯電話もまだ普及していなかったわけですよね。ある意味、余計なものが何もない、ものすごくシンプルな時代だったからこそ、人と人が強く結びつくこともできたのかな、と」
吉高「携帯電話とかがない分、ちゃんと自分から動いていかなければ誰かと出会ったり、何かをつかんだりすることもできない時代だったんでしょうね。自分で考え、反応していかないと何も始まらない時代だったのかな、と。だからこそ、祥子のような大胆な行動に出る人も多かったのかもしれないですね(笑)」
――確かに(笑)。それにしても幸せな余韻に浸れる映画です。そしてすごく身近な物語に思える。映画を観終わった後も、登場人物たちがどこかで本当に生きているのではないかと思いを馳せてしまうぐらいに。
吉高「ありがとうございます。本当にどのキャラクターも素敵ですよね。過去の出来事が地層となって自分自身の中に積み重なっていっているような、そんな人たちばかり。私自身もこんなふうに、掘り返したらクスクスと笑ってしまうような地層を積み重ねられたら最高だなって思いました」
高良「どんなことでもきちんと心を開いて向き合うのとそうでないのとでは、その後の自分が大きく変わってくると思います。例えば、劇中で世之介と祥子が“ボートピープル”と呼ばれる海外からの難民と出会う場面がありますが、その出来事からふたりが人生の大切なものを見つけることができたのも、あの時にふたりともきちんと向き合ったからなんだろうな、と。世之介と祥子以外のみんなも、いつもちゃんと“自分している”。そんな人ばかりが登場する、いい映画に仕上がったと思います」

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