エンターテインメントフリーペーパー FLYING POSTMAN PRESS

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これからのアーティストはどれだけいいステージをやれるかだと思う

――えっ、そうなんですか!?
「そう、何度もテイクは重ねないんですよ。参加ミュージシャンたちがスタジオに来たら、まずは話から入ってジョーク大会。そして、散々話をした後に“さて。ちょっとデモテープ聴かせて”って言って、聴きながら“OK。ここがブレイクね”ってメモする。1曲聴くのに大体3分半くらいかな。そしてもう1回聴いて、“よし、やろうか!”ってブースに入って、パーンとテイク・ワン。だから、3分半で終わる。もう、現場を見せてあげたい。見たら、“ウワーッ”っと思うはずですよ。やっぱり、テイク・ワンがいい。時にはミュージシャンがこだわって、演奏を差し替えたいって言ったりすることもあるけど、機械の上で演奏を差し替えたって、そんなのウソ! だから、ベースとドラムは絶対同時に録る。なんで同時に録るかっていったらグルーヴですよ。今回のアルバムはグルーヴが違うと思う」
――最高の、いや、極上のグルーヴですよね。しかし、40周年の節目に完成した最高のアルバムに『Last Song』というタイトルはあまりに意味深過ぎませんか?
「まぁ、確かにタイトルだけだとドラマティックだし、意味深に感じるかもしれないですけど、このアルバムの作業に入った時、僕はホント正直にね、これが最後でもいいのかなって思うくらいの気持ちはありましたね。今はかつてのように新曲をバンバン作ったり、宣伝費を投入してスターを作るって時代じゃないからね。やっぱりこれからのアーティストやシンガーはどれだけいいステージをやれるか、お客さんを引っ張ってこれるかだと思うんですよ。そういういろんなことを考えながら、“これで最後になってもいいかもな。でも2、3年くらいしたら、また作るかもしれないな”って想いから、この34枚目のアルバムのタイトルを『Last Song』にしたんです」
――過去に矢沢さんの中で、そう思われたことはありました?
「いや、過去にはなかったです。自分を維持する意味で、ステージはできる限りずっとやりたいと思っているんですけど、今回のニューアルバムはその想いとはちょっと違いますね。“『Last Song』……いいタイトルだな”って。今はそんな感じですね。でももちろん僕はまだ現役ですから、40周年を記念して、また日産スタジアムで6万5千人を集めてライブをします。ライブ当日の9月1日は暑くなるでしょうね。その熱を冷やすために、戦後最大の冷夏になってくれないかな(笑)」

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