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「ただ誰かに寄り添ってもらうだけで力になることもある」(榮倉)

――映画の中では、故人の遺品を整理する仕事に就く人々の姿が描かれますが、おふたりは遺品整理という仕事に触れ、どんなことを思いました?
岡田「つくづくすごい仕事だなって思いましたね。亡くなった人の部屋を整理するのって、中途半端な覚悟じゃできないことだと思うんです。ただの片付けとは違いますからね。亡くなった人の想いとか、そういうのも全部ひっくるめて受け止めなきゃいけない。しんどいだろうけど、その分やりがいはある仕事だなって思います」
榮倉「私は、現実と愛情との狭間にある仕事だと思いました。処分しなきゃいけないものがたくさんある一方で、遺さなければいけないものもあるわけで。仕事としてこなしながら、大切なものは逃さずに拾い上げる。それは、愛がないとできないことだと思うんです」
――おふたりが演じた杏平とゆきは、故人の感情に寄り添えるとても愛情深い人たちですよね。
岡田「そうですね。僕が演じた杏平は高校時代にある辛いことがあって、それ以来心を閉ざしてしまった人。でも痛みを知っているからこそ、ちゃんと人のことを思える人でもあるのかなって。杏平の高校時代では“いじめ”も描かれるんですけど、僕自身も学生時代、近いことを経験してるから、気持ちがわかるんです。辛い過去に負けずに、また前に歩き出そうとする杏平はすごいなって思います」
榮倉「私は、その杏平と遺品整理の仕事を通じて出会うゆきを演じたんですが、今回の現場ではいつも悩んでいたような気がします。どこか、晴れ晴れとした気持ちになっちゃいけないんじゃないかって思っていたのかもしれません。ゆきもすごく辛い過去を持った女
性だったから…。そんな彼女が杏平と絆を深める内に、少しずつ心の傷を癒やしていく。その過程を丁寧に演じたいと思ってました」
――杏平とゆきは、言葉というよりも表情で、目と目で通じ合っているような印象を受けました。
岡田「台詞も“…”がかなり多かったんですよ(笑)。言いたいことがあるんだけど、うまく言えないことってありますよね。杏平も言いたいことがあるんだけど、なかなか言えないでいる。そういう葛藤を表現できればなって思っていて」
榮倉「言葉はもちろん大事ですけど、言葉にしなくても伝わることもあるんじゃないかなって思うんです。ただ誰かに寄り添ってもらうだけで大きな力になったりすることもありますよね」

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