エンターテインメントフリーペーパー FLYING POSTMAN PRESS

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「“また会おう”を繰り返してきた。そんな感じなんですよ」

——では、仕上がった作品を観て“ポップだな”と感じたりは?
松田「ああ、それはありましたね。実は演じている時は全然笑えなかったんですけど、仕上がりを観たら結構おもしろかったんですよ。ああいう笑える感じって、なんかポップだなって思います」
瑛太「くるりの岸田(繁)さんの音楽もポップだと思いましたね。その場面の登場人物の感情をストレートに表現している音楽もあれば、あえて別の角度から捉えた音楽もあったけど、全体的にわかりやすく作られていた。映像と音楽の世界観がすごく合ってると思いました」
——確かに。音楽が映像に寄り添っているような印象を受けました。
松田「音楽ってうまくいけば映画の質をグンと上げるけど、その反面すごく怖いものでもあると思うんです。例えば、自分がストーリーの中に入り込んでいないのに、必要以上に音楽がわかりやすくストーリーを説明してくれてたりすると…」
——“音楽に感情がコントロールされている”ような?
松田「そうそう。“ここで泣くんだよ”みたいな悲しい音楽が流れたりして、それに気付いちゃうと、急に冷めちゃったりしません? 映画はどんどん先に進んでいるのに、自分だけ置いてきぼりになるみたいな…。でもこの映画の音楽はそんなことはまったくなくて、一緒に歩いている感じがして、すごく気持ち良かったですね」
——多田と行天も、まったく別方向を向いているようでいて、実は“一緒に歩いて”いるふたりなのかなと。瑛太さんと松田さんの関係も、多田と行天の関係に似ているところはあります?
松田「どうなんだろう? 自分たちのことを今まで客観的に見たことがないので、よくわからないですね」
瑛太「僕は多少似通ったところがあると思いますよ」
松田「そう?」
瑛太「うん。行天みたいに、龍平も突然どっか行っちゃうんじゃないかって思ったりするもん」
松田「それ、この映画の中だけでしょ(笑)?」
瑛太「そうかもしれないけど(笑)。でも、“気持ち良く裏切られる”と言うのかな。そんな感覚はたまにありますよ。これって、多田が行天に感じている思いとちょっと似ているのかなって思います」
——プライベートでは友人同士でも、現場に入ればその関係性は変わるものなんですか? 役者同士として意識し合ったりは?
瑛太「あまり変わらないと思いますよ。と言うか、そこはあまり意識してないかも。10代の頃に出会って、ふたりで電車に乗ったり、家でゲームしたり、そういう普通のことばっかりやってきて。意識してお互いを役者として見るようなことはなかったと思います」
松田「もちろん、芝居をしてる時はそれなりに変わってるんだろうけど、あえてそうしてるわけじゃなく、多分意識の切り替えも自然とできてるんだと思います」
瑛太「龍平とは何て言うか…人と人って感じなんです。人と人が出会って“また会おう”って繰り返してきた。そんな感じなんですよ」
——その“また会おう”が、これからも続いていくんでしょうね。
瑛太「だといいですね」
龍平「少しずつお互いの状況は変わっていくだろうけど、それはそれで、変わったなりに続いていくんじゃないかな。またいつか、タイミングが合えばこうして映画を撮れるといいですね」


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