エンターテインメントフリーペーパー FLYING POSTMAN PRESS

FLYING POSTMAN PRESS

「瑛太が多田でいてくれたから、自分も行天でいられたんだと思う」

——多田と行天の場合は、“ふたりでいること”で再生へのきっかけをつかみますよね。性格的には水と油ですが、ふたりでいると妙にしっくりきて、観ていて心地良かったです。
瑛太「普通は相入れないですよね。多田はしっかり者で慎重派。素直に屈折せずに人や周囲の状況を見ている人です。何をしでかすかわからない行天と一緒にいるとハラハラし通しなので、身がもたないんじゃないかと思います」
松田「確かに(笑)。行天は人が絶対しない、考えないようなことをする男。普通の人からしたら変な男ですよ。でも、そういう人のほうが実は周囲に与える影響が大きかったりするじゃないですか。こういう奴、僕は好きですね」
——多田と行天の間に漂う独特の空気感、掛け合いの妙も、本作の魅力のひとつですよね。
瑛太「ありがとうございます。ふたりのあの会話のテンポや空気だとかは、意識してというより、自然にああなっていった感じなんですよ」
松田「脚本の時点で完成度が高かったので。そこに書かれていることだけしておけば、あとは余計なことをする必要がないというくらいの脚本だったんです。だから、お互いの演技や、周囲にあるものに自然と反応して、素直に台詞が出てきましたね。瑛太が多田でいてくれたから、自分も行天でいられたんだと思います」
——脚本とお互いへの信頼感が、自然と良い結果に導いたと。
松田「そうですね。それとスタッフに対する信頼感も大きかった。今回の映画では、真冬のシーンを真夏に撮ってたりするんですね。スタッフが、枯れ葉だとかそういう冬のパーツを画に映らない場所にまで丁寧に用意してくれていて、それだけでも安心できました。役者が演じやすいようにと気遣ってくれるスタッフに囲まれ、本当にいい現場で撮影することができたと思います」
瑛太「もちろん、監督の大森(立嗣)さんに対する信頼感も大きかったです。大森さんはしっかりとこだわりを持ちつつ、役者に任せる柔軟性も持っている監督。この人に付いていきたいと思わせてくれるような、本当に信頼できる人でしたね」
——大森監督は『ゲルマニウムの夜』(‘05)をはじめ、男っぽい、骨太な作品を撮るイメージがあって。でも本作は良い意味で男っぽさがオブラートに包まれ、全編にあたたかい空気が漂っていましたね。
松田「話の流れで冗談っぽくだけど、監督が“ポップで行きたいんだよ”って言ってたんですよ。自分の中でも変化をつけたいという気持ちがあったのかもしれませんね」
瑛太「でも、だからと言って僕らが芝居をする上でポップさを意識してということではなかった。現場ではあえて意識することなく、真っ直ぐに演じていましたね」


PR

FLYING POSTMAN PRESSは全国5都市で配布しています。