エンターテインメントフリーペーパー FLYING POSTMAN PRESS

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土の上に見えてる部分だけじゃなく、根の部分を表現したい。
そこでも繋がりをいつも求めてるかもしれないですね

——(笑)。アルバムの楽曲の中で、“心までも繋ぎたい”“届けたい”という言葉が多い気がします。それは先ほどおっしゃっていた“伝わりきれてない”という想いがあったから?
山村「それはライヴで届けきれなかったからということではなく、自然に沸いてきた言葉ですね。上から落ちてくるものに手を差し伸べる感じというか」
——なるほど。その反面“挫折を知っては人の痛みを知る”“涙を知ることで大人になる”などの言葉も並びます。山村さんにとって歌詞を書く作業とは、自分の思考を整理するものですか?
山村「…解放ですかね。音楽自体僕らにとっては解放の場。メンバー4人とも人前でなかなかうまく話せないし、自分の言いたいことも言えなかったんですけど、その4人が集まって自分たちの考えや人に対する想いっていうものを音楽でなら解放できる。土の上に見えてる部分だけじゃなく、自分自身の根の部分を表現したくて」
——人間の複雑な感情の部分ですよね。
山村「人間の持ってる弱さであったり強さ、迷いであったりズルさであったり。でもそれをなかなか言葉にできない世の中だと思うのですが、自分たちが解放することによって誰かが自分自身に気付くきっかけになればいい。根の部分の繋がりをいつも求めてるかもしれないですね」
——今作では今までのflumpoolにはなかった世界観を描いた『ギルト』も新鮮でした。
山村「これは社会的には許されない愛情を描いています。倫理的にも道徳的な観点でも許されないことは世の中にはたくさんあると思うんですけど、人間って矛盾する感情もたくさん内包している。そういう意味ではバラバラであるようで、実は一貫している人間性みたいなものを感情むき出しのままに歌にするっていうのもやりたかったことです」
——『東京哀歌』『この時代を行き抜くために』など、明るさや暗さ、いい意味での青臭さや大人っぽい部分などの混在が、“今”のバンドの魅力なんじゃないか、と。
山村「今までは答えを提示するというか、希望であったり救いであったりを残しているのがflumpoolらしさだと思い、そういう曲を作ってたんです。でも『東京哀歌』は、“自分を解放してくれると思ってた音楽でさえ誰かを意識して作ってるの?”“本当に正しい道を歩いているの?”と迷った時の歌。答えは出てないし、東京に問いかけた曲ですね。『この時代を生き抜くために』は、街を歩いているとたくさんの悲しいニュースが流れてるのに、道行く人はあまり気にせず急ぎ足で歩いて行く。もちろん僕もそのひとりで。そこに気を取る間もなくどんどん時代は流れるし、気が付けば置いて行かれそうになる。でもその中で音楽はもちろんのこと、他の職業を通しても夢を見るしかないんじゃないかって。そういう意味で僕は希望の歌だと思ってます」

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